『青の帰り道』完成披露上映会&舞台挨拶

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日程:11月13日(火)時間:18:30開演
※上映前 舞台挨拶約30分
場所:新宿バルト9 スクリーン9
登壇者:真野恵里菜、清水くるみ、横浜流星、秋月三佳、冨田佳輔、藤井道人監督
【ビデオレターにて】森永悠希、戸塚純貴

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映画『青の帰り道』舞台挨拶&完成披露上映会が11月13日(火)新宿バルト9にて行われました。主演の真野恵里菜、清水くるみ、横浜流星、秋月三佳、冨田佳輔、藤井道人監督が登壇。ふだんから仲が良いという出演者のみなさんは、「同窓会みたいだね」と、明るい笑顔を見せていました。この日、仕事で参加できなかった森永悠希さん、戸塚純貴さんからも、沖縄、北海道からビデオ映像で挨拶。

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みなさんそれぞれの、この映画への熱い思いを語ってくれました。紆余曲折もあって、ようやく完成披露の日を迎え、「この映画がみんなに届くように願っている。何か自分に重なる部分を見つけてくれたらうれしい」という監督の思いが語られると、主演の真野恵里菜さんは感極まって涙ぐんでしまう一幕も。

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それぞれの心のこもった挨拶の後、映画の内容に関するトークは、以下に書き起こしました(敬称略)

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司会 みなさんそれぞれ自分の役を大事に演じてらっしゃると思ったんですけれども、それぞれの役について、どんなところに共感したかお話ししていただけますか? 


IMG_0187.jpg真野恵里菜

真野 演じているときはそんなに重要だとは思ってなかったんですが、「過去には戻れないんだな」っていうことをすごく痛感します。「あのとき楽しかったなあ」って話すことあるけど、それがマイナスに出てしまったシーンの時には、私たちと重なるなーって。戻りたいけど戻れないっていう苦しい現実もあったりするので、その中で今をどう生きるのかっていうのをまさにこの映画は描いてるんだなって。この青の帰り道のポスターだけを見て、映画を観ると、良くも悪くもびっくりすると思うんです。決していい気持ちでは帰りづらいのかな、と。やっぱり笑って欲しいし、感動して欲しいし、楽しい気持ちになって欲しいとも思うけど、この作品はそうではなくて、何の変哲もない7人がそれぞれ青春を過ごして大人になっていって、挫折したり悩んだり、やりたいことが見つからなかったりという、、、それぞれの「ただの人生」なんですけど、みんなそういう人生を歩んでると思うので。それで共感してもらったり懐かしんでもらったり、「自分は明日からこうしてみよう」って思ったり。そういう「考える映画」になっていると思う。今日お友達と来てくださっている方もいると思いますが、「どう思った?」とか、みんなが明日を過ごすのにヒントになる映画になってるんじゃないかと思います。だから、「考える映画」を楽しんで欲しいです。


IMG_0191.jpg清水くるみ

くるみ 全部真野ちゃんがおっしゃってくれたんですが、、、自分自身も、みなさんも両親とぶつかった経験てあると思うんですね。そういう部分でまた考えさせられるというか、あのときはぶつかったけど、今考えるとあのときの経験てすごく良かったな、とか、あのときの両親の言葉って、今の自分にすごく役立ってる、とか、いろんなことを考えて自分に言ってくれてたんだなっていう、またこの作品を観て、演じて痛感したなって、思います。たぶんみなさんにも経験があることだと思うので、そういうところを共感していただけたらなって、思います。


IMG_0247.jpg秋月三佳

秋月 この映画は本物の友情を感じられるなー、って思っていて、一人一人が高校を卒業してから成長していく中で、歳を重ねながら、その都度その都度、壁を乗り越えて行かなきゃならないっていう、、、、ほんとうにどん底になったときにそばに誰が居てくれるかっていうことが、ものすごく色濃く描かれています。映画が終わった後で「ああ、そばにいてくれる人が居て良かった」「味方が居て良かった」とか「私はあの人の味方になれるかな」とか、友情もそうですし、家族もそうですし、「生きてて良かった」と思えるような映画になっっているので、そこが私は共感します。


IMG_0196.jpg横浜流星

流星 お三方ともとても素敵なことをおっしゃっていたので、、、ぼくは個人的なことになってしまいますが、自分が演じたリョウという役のことで共感できるなあと思ったのは、いろんな人生を歩んでいく中で、環境も変わっていく中で、仕事とかやってて周りとか見てると、「自分は空っぽだな」と。やりたいこともあるけど、漠然と意味もないことを考えているけど、実は空っぽなんですね。その時に、焦りだったりとか、弱さを見せたくなかったりとか、そういうところがリョウにもあって、共感できる部分でした。


IMG_0202.jpg冨田佳輔

冨田 ぼくも演じたユウキという役の話になるんですけれども、高校生の時にあのポスターにもあるように、みんなで楽しく過ごしたっていうのがあって、やっぱり夢を持って上京した後に、みんな、思い描いていたこととちょっと違ったり、思い描いていたような楽しいこともあったりして、その中で自分との葛藤があって、今後どうしていったらいいか、頼れる人は友達しかいなくなったりとか、そういう感情移入しやすい、いちばんよくいる男の子の役というイメージがあったので、ぜひそこを見ていただきたいな、と。僕自身もユウキに共感したし、共感しやすい役なんじゃないかと思いました。


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司会 みなさんの話を聞いて監督はすごくうれしそうにニコニコしてらっしゃいましたが、、、このポスターの7人の表情はほんとうにキラキラしていて、、、ここから物語が始まるんですが、、(司会は伊藤さとりさんです)


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(c)映画「青の帰り道」製作委員会

IMG_0218.jpg藤井道人監督

監督 これはクランクインの時に撮った写真ですね。思い切りやってくれって言って、流星に引っ張っていってもらって。


流星 おれ、コケましたよ。


監督 あぜ道にね、、(笑)。この映画を撮るっていうときに、このビジュアルしか浮かんでなくて。後々「恋愛キラキラ映画かと思った」ってすごい言われて、あそうか、そういう見方もあったかって後悔してしまった部分もあるんですけど、僕としては「これが撮りたいんだ」っていうことを彼らにいちばん最初に伝えて、後は俳優部が自分たちで全部やってくれたっていうか、、、そういう感じです。


司会 『青の帰り道』っていうタイトルは、自分たちが自分たちに戻れる場所っていう意味合いがあるということなんですが、キャストのみなさんにとって、自分が自分でいられる場所ってどこですか?


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真野 私は17歳で東京に出て来て一人暮らし始めたんですけど、この間実家に帰ったときに、地元の駅に降りた瞬間に、今まで感じなかった「地元の匂い」っていうのを感じて、あー、返ってきたなあっていうのをすごく感じましたね。けっして何か有名なものがあるとか目立ったものは特にない「ふつうの田舎」なんですけど、その空気感が東京とはやっぱり違うなー、とも思ったし、ホッとするなあ、っていうのを最近感じました。


司会 この映画にも通じる、、


真野 そうですねー。良くも悪くも、変わらないなあって。わたしも変わってないんだって思いましたね。


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くるみ わたしは、今ここにいる自分のいちばんの選択っていつだったかなあって思うと、それは受験したときかな、、って。その時は何にも考えてなかったけど、その時の選択がいちばん今の自分につながってるのかな、、って。その頃の塾とかお好み焼き屋さんとかもう今はないんですけど、その前通ると、「ああここにあったなあ」と思います。帰る場所無いんですよねもう、だから前を向くしかないっていう、そういう意味でも、その前を通ると、ああがんばらなきゃって思います。


秋月 私は自分の部屋ですね。狭いんですけど、好きな映画や舞台のポスターが貼ってあるんです。家の外で悩んで「わたしはこれからどうすればいいんだー?」って思っても、家に帰ってポスターを見ると「あーそうだー、これが好きだったんだー」って落ち着いて。こうやってボーッと立ってるんですよ、自分の部屋を眺めながら。そうすると入ってきた母親に「何やってるの?大丈夫?」って心配されて、、「大丈夫だよ」って。私の部屋はそうやってリセットされる場所です。


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流星 同じく、僕も自分の部屋ですね。やっぱり誰にも気を使わず、自分の好きなことを好きな時間にできるっていうのもそうですし、僕はけっして友達が居ないわけじゃないけど、あまり他人に相談しないタイプで、だからこそ自分の部屋にいるときに自分を見つめ直す時間とか、向き合う時間っていうのをすごく大切にしていて。だから家にいる時間が多くなります。


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冨田 僕は場所というより、、、友達少ないんですけど、仲のいい友達といるときですかね。もちろんここにいるみんなも含め、ほんとにプライベートの友達も含め、そういう仲間と一緒にいるときがいちばん、、、自分が自分でいれる場所ですかねー。これはホントです。


司会 ありがとうございました。


このあと真野さんと監督から、「ここまでたくさんの思いを語ってきたけど、ここからこの映画が大きく育っていくには、みなさんの力が必要です。この映画を実際にこれからご覧になるみなさんが、感じたことを素直に伝えていただくことで、たくさんの人に届くように、よろしくお願いします」という内容のメッセージが語られ、フォトセッションの後、映画が上映されました。

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映画の舞台は北関東…埼玉大宮で生まれ育った私には共感するトコロ多々あり、でした。夢を持て、目標をもって生きろ、とか10代の私には本当にウザくて何処か遠くに逃げたかった…カメラを持って。自分だけの薬にはイロイロあって、それが音楽だったり演劇だったり恋人だったり仕事だったり… あれからン十年、カメラだけは相変わらず小学生の時から肌身離さず持っている。そっか、カメラは私の薬だったのだと、映画を観ながらあらためて気付かされて そっと背中を押してもらえたのでした。主題歌を唄うamazarashiの「たられば」にも心打たれてライブへ行きたくなったほど!! 青森出身のバンドと言えば今までずっと私の中では「人間椅子」だったんですが。amazarashiも最高。 
一時は公開が危ぶまれた作品です。念願の劇場公開です、是非!! 
(取材 山村千絵)


シネジャ作品紹介 http://cinemajournal-review.seesaa.net/article/462754633.html

(c)映画「青の帰り道」製作委員会
★2018年12月7日より新宿バルト9ほか全国順次公開

【先行特典情報】 映画「青の帰り道」の全国公開に先駆けて
ユナイテッド・シネマ前橋(けやきウォーク前橋内)では11月30日(金)より先行公開となります。先行特典といたしまして、先着500名様に「非売品マスコミプレスシート」をプレゼント。

amazarashiの歌も堪能できる予告編です!!