『サイバー・ミッション』初日舞台挨拶

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1月25日(金)初日を迎えた『サイバー・ミッション』の舞台挨拶が新宿ピカデリーで行われました。
ホワイトハッカーのハオミンを演じたハンギョンさんは全身白尽くめ、サイバーテロリスト、モリタケシを演じた山下智久さんは黒のスーツで登壇し、大きな拍手と歓声が湧き起こりました。
ハンギョンさんは「SUPER JUNIOR」として来日して以来、10年ぶり。山下智久さんは初の海外進出作品。ともに初顔合わせで臨んだアクション満載の話題作です。 司会は奥浜レイラさん。

舞台挨拶

ハンギョン こんにちは、今日はよろしくお願いします(日本語で)。(拍手)

山下智久 みなさん、本日はお忙しい中ほんとにありがとうございます。僕としては初めての悪役、初めての海外作品だったので、こうして日本でみなさんに観ていただけることをとても嬉しく思います。今日は短い時間ですが、最後までよろしくお願いいたします。(拍手)

-ハンギョンさん、10年ぶりの来日で、主演映画が日本で今日いよいよ公開を迎えました。今のお気持ちを教えてください。

ハンギョン 久しぶりに日本に来て、日本のファンにお会いすることができました。今回自分の作品を持って日本に来てシェアすることができて、そして良い友人の山下さんとここに立ててとても嬉しく思います。

-山下さん、初の海外進出作品。しかもかなりミステリアスな悪役を初めて演じられたということで、特別な思いがあるかと思いますが、ハンギョンさんと初日を迎えられていかがですか?

山下 毎日新鮮な気持ちで、言葉の壁もある中で、こうやってハンギョンさん含めてほかの海外の俳優さんたちと一つの目標に向かって頑張ってこれたというのはすごく新しい経験で嬉しかったし、何よりこうやって日本で公開できることをとても嬉しく思っています。

-この作品は国際色豊かな方々がスタッフとしても関わっていらっしゃいます。最初にオファーが来たときのお気持ちと現場に入られてからの雰囲気なども、ハンギョンさん教えていただけますか。

ハンギョン 脚本を見てとても興味を持ちました。今回の映画はハッカー、ゲームに関する作品で、演じる役とのギャップも大きい。アクションシーンもとても多くて、さらに山下さんと共演できると聞いてぜひと思いました。

-現場でのコミュニケーションはどのように?言葉の壁もあると思いますが雰囲気はいかがでしたか?

ハンギョン 撮影が始まった頃は簡単な英語で、最初は言葉の壁があってコミュニケーションは少なかったかもしれません。しかし、マレーシアに行ってから友情を築くことができました。撮影が終わってから話したり、ホテルのバーに行ってお酒を飲んだりしました。

山下 約一ヶ月くらいの海外滞在があったんですけど、その間に僕のことを気遣ってくれて男3人一緒にジムに行ったりしていました。ジムのトレーナーさんに「今日はみんな上を脱げ」と言われて、裸でトレーニングをするという(笑)、まあまあワイルドな経験をさせていただきました。楽しかったですよ。

-ちょっとねえ、覗き見したいくらいの感じです(笑)。オファーが届いたときのお気持ちは?

山下 大学時代に中国語を勉強していて、いつか中国のエンターテイメントにも携われたらいいなという思いはあったので、オファーを受けたときはとても嬉しかったです。

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-ハンギョンさんはホワイトハッカー、そして山下さんはクールなサイバーテロリスト、ミステリアスな存在ということで、それぞれ役作りはどのようにされたのでしょうか?ハンギョンさんコミカルな部分も多かったですが。

ハンギョン 今回ハッカー役ということで、いろんな関係者に話を聞きました。ハッカーと聞くとみなさんマイナスのイメージを持つことが多いですが、実はそうではないんです。ホワイトハッカーという他人を助けたりする正義の味方というのもあります。とても面白い職業だなあと思いました。話を聞いていろんなヒントをもらいました。

-ハンギョンさん、オタク系のハッカーでしたね。

ハンギョン オタクの役は今回初めてです。私はそんなに若くはないですが、面白いチャレンジだと思いました。演じるときは気持ちを開放して、子どもの気持ちに戻って演じるようにしました。

-山下さんはモリタケシという悪役ですが、どのように役作りされたんですか?

山下 悪役の心情を理解するのは難しかったので、体重を6kg減量して、体毛を剃って(笑)。

-体毛?!(笑)

山下 少しでも気味の悪い感じを出せないかなと、そういう見えない努力を一生懸命(笑)。それが映っているわけではないですけど(笑)。

ハンギョン 毛を剃ったことは私も知らなかったです。(笑)

山下 そうそう(笑)気持ちを整えるために。あとは日本の友達となるべく連絡を取らないで、孤独を作り出してみました。

-すみません、体毛の話に戻っていいですか?(笑)全身剃られたんですか?

山下 あの、そこだけ大きく書かないでください。(笑)

-全身?肌はツルツルというか?

山下 まあそういうことにしておきます。(笑)いやもうほんとにすべすべでしたね。

ハンギョン ホントニ?(笑)

山下 今はあのう、今の話は置いといて(笑)。自分で剃ったんですよ。こうやって現場で。まあまあまあ、次行きましょうか?(笑)

-ミステリアスな部分が、内側からもね。

山下 そうですね。そこから影響してくるものがあるかと思って。

-ありましたよね。でも皆さん、本作では見る機会はないと思いますので、想像の中でお願いいたします。『ボーン・アイデンティティ』『ラスト・サムライ』などのニコラス・パウエルさんが今回アクション監督をつとめられていて、ほんとにアクションがものすごいことになっているんですが、大変だったんではないでしょうか?ハンギョンさん。

ハンギョン アクション監督はとってもクレイジーな人です。なんでも自分でしなければならなくて、私たちもスタントマンを使っていないんです。皆さんが後で観るシーンは、危険に見えますが本当は安全です。私たちは怪我しないように、安全措置をしっかり取って、できるだけリアルなシーンを皆さんに届けていきたいと思っていました。

-普通スタントを使うだろうなと思うところもご本人が演じていらっしゃいますので、びっくりすると思います。山下さん、アクションシーンは大変でしたか?

山下 もちろん大変でした。本編の中で僕が走って逃げるシーンで、台本にはなかったんですけど思いっきり転んでしまったんです。そのまま続けたんですが、そこが使われています。
でも全治2週間くらいの怪我は、お互い何回もしました。本当に命がけのアクションを体験できました。でもね、日本ではなかなかできないような、道路を何日間も封鎖して撮影したりとか、ダイナミックな撮影に関わることができて、非常にいい経験ができたなという風に思っています。

-メイキング映像も公開されておりますけれども、お二人とも怪我をなさってたんですね。

ハンギョン 私がビルの3階と8階から飛び降りるシーンがありましたが、とても危なかったです。撮影しているときにビルの壁に足が当たって怪我をしました。撮影が終わって戻ったら全身アザだらけになっていました。
パラシュートみたいに高い空から落ちるのは好きだったんですが、今回はロープ一つだったので。

-山下さんは電車に飛び乗ったりアクションも大変だったと思うんですが、それ以外に大変だったことは?

山下 やっぱり言葉です。英語と中国語の台詞だったので。あと撮影のスタイルが日本と中国とで違う部分があって、スケジュールが直前に変わったりするので、台詞を覚え直すのが大変でした。でも語学の先生に付きっきりで見ていただいて、挑戦できて良かったです。言葉を理解して覚える、という作業に没頭している時間もとても貴重で、いい経験ができたなと思っています。

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-お二人は今回が初共演ということで、ぜひ最初の印象と撮影後の印象をお伺いしたいです。

ハンギョン 初めて山下さんに会ったときは口数の少ない人だな、クールでハンサムな人だなと思いました。少し距離を感じていました。でもだんだん優しい親切な人、というイメージに変わりまして、とても話しやすいイメージを持ちました。特にマレーシアで撮影するときに、いろいろ話をしてそこから良い友達になりました。

山下 撮影当日に会いましたので僕も緊張していたし、ハンギョンさんも最初どうやって接していいかわからない。時間が仲を深めてくれましたし、先日中国で公開されたときハンギョンさんがご自宅に招いて料理をふるまってくれて、ほんとに仲間思いの暖かい人だなと。

-最後にこの後映画を観るお客様にメッセージをお願いします。

ハンギョン 今回この作品を日本に持ってこられて大変嬉しく思っています。この映画は山下さんを含め、スタッフ全員が全力で作りました。みなさんがこの映画を観て気に入って応援していただければと思います。(拍手)

山下 僕としては初めての挑戦だらけで不安もあったんですけれど、こうやって初日を迎えてたくさんの方々に観ていただいてほんとに嬉しく思っています。とにかく、今のテクノロジーに考えさせられることがたくさんあると思うんですけど、この映画を通してみなさんに何か感じていただけたらなと思っています。
僕は悪役なので皆さんにいい影響を届けることができないかもしれませんが(笑)、ハンギョンさん演じる天才ハッカーがすごい活躍をしてくれます。素晴らしいアクション映画に仕上がっています。ぜひ皆さん期待して観ていただければと思います。楽しんで下さい。ありがとうございました。(拍手)

以上ほぼ書き起こし(写真:オフィシャル 取材・まとめ:白石映子)
作品紹介はこちら 

2018年/中国・香港/カラー/シネスコ/99分
配給:プレシディオ
©2018 SIRENS PRODUCTIONS LIMITED BONA ENTERTAINMENT COMPANY LIMITED MORGAN & CHAN FILMS LIMITED
https://cyber-mission.net/
★2019年1月25日(金)新宿ピカデリーほかロードショー

『サイバー・ミッション』 主演:ハンギョン インタビュー

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映画『サイバー・ミッション』が1月25日(金)より新宿ピカデリーほか大ヒット公開中。本作の主演をつとめたハンギョンさんにインタビュー取材をいたしました。

ーアクションありコメディあり、人間ドラマありという見所満載の本作だったんですけれども、ハンギョンさんが演じられたお気に入りのシーンや印象に残っているシーンは?その理由もお願いします。

ハンギョン やはり一番印象に残っているのはアクションシーンです。これまでたくさんのアクションシーンを撮ったんですが、これはとても危険でした。特に高いビルから飛び降りるシーンだったり、走っている電車の外を走ったり、山下さんを追いかけるシーン、あるいは銃を撃ったり、ほんとに初めてのことが多く、こんなに危ないアクションシーンを撮るのは初めての経験でした。
ビルから飛び降りるシーンの撮影当日には、私の母が現場に来ていたんです。母は観て泣いていて「今後こんな危ないことは二度としないで」と言われました。途中までしか見る勇気がなくてどこかへ行ってしまいました。
母と一緒に買い物に行くといつも洋服を買ってあげるんですけど、母は「あんなに大変な仕事だったら、もう服は要らない」と言っていました。

ー続けてアクションについて伺います。当日になって自分でやるように言われるのでしょうか?

ハンギョン 当日現場に行って、状況を見て「こうしなさい」と言われることもありますし、ビルから飛び降りるシーンは前日にリハーサルがありました。

ーそのために前から特訓するということは?

ハンギョン 私は元々ダンスを学んでいて中国の武術も習ったことがあります。ですからアクションシーンは好きで、ある程度は得意と言ってもいいかもしれないです。ただ、危険なシーンを撮るときはやはり特別な事前訓練が必要です。どうやって自分を守ることができるか、よく知ることが大事だと思います。

ーハンギョンさんをはじめとするアジアのスーパースターが揃っている作品だと思うのですが、現場の雰囲気がどうだったのか、どういう風にコミュニケーションをとったのか、盛り上がった話題があったら教えてください。

ハンギョン この作品の現場はほんとにいろんな国の方々が来ていて、簡単な英語でコミュニケーションをとっていました。よく話したのは「どうやったら安全に撮影することができるのか?」ということ。よく使っていた言葉は「大丈夫?」(笑)。

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リー・ハオミンとチャオ・フェイ(リディアン・ヴォーン)

ー共演した方の感想は?

ハンギョン リディアン・ヴォーン、リー・ユエンとはもちろん中国語で、しかもとても相性が良くて一緒に脚本を読んだり、ディスカッションしたりしました。山下さんは撮影が始まってから現場に来たので、最初は距離を感じていました。ハンサムな人、クールな人という印象でしたが、撮影が進むにつれて山下さんも親しみやすいあたたかい人と感じるようになりました。だんだん絆を深めて一緒にお酒を飲んだり、ジムに行ったりしましたね。

ー山下さんとの共演は初めてですか?ほかの日本人俳優との共演の経験は?

ハンギョン 山下さんとは初めての共演です。ですからリラックスできるようなシーンから撮って、だんだん相手を知るようになってからの撮影はスムーズに進行できました。今年はけっこう日本の製作チーム、或いは日本の方々との共演は多かったんです。滝田洋二郎監督とお仕事もできました。『おくりびと』の撮影や照明のチームを連れてきていました。『聞煙』という映画です。

ー先ほどダンスをされていてアクションは得意というお話が出ましたが、山下さんもダンスをされていたのはご存知ですか?

ハンギョン はい、知っています。

ー撮影の後でお酒を飲まれたということですが、山下さんとハンギョンさんは、ほぼ同世代ですね。飲んだときどんなお話をされたのでしょうか?

ハンギョン 山下さんとはけっこう共通点がありました。私たちは二人とも小さい頃からダンスや演技の練習や訓練を受けてきました。二人一緒のときは、未来、今後のことについて話すことが多かったです。私たちは何ができるのか、何がしたいのか、そんな話をしていました。

ーハオミンは超一流のハッカーですけれども、普段はとても親しみやすいキャラクターです。この役を演じるにあたり、特に気をつけたことや役作りのためにしたことはありますか?

ハンギョン 私自身もすごくゲームが好きで、自宅にいるときはゲームをやったり映画を観たりしています。そういう自分の気持ちを生かしていました。

ーそうすると、ハオミンを通してハンギョンさんの素の部分を見られるということでしょうか?(笑)

ハンギョン はい(笑)。

ーホワイトハッカーの役ですが、ハンギョンさんはインターネットでトラブルに遭った経験はありますか?

ハンギョン そういうときは専門家を呼んできて解決してもらおうと思います(笑)。

ーウィルスが入ったことは?

ハンギョン ウィルスは駆除できるソフトがあるんですけど、もしハッカーにやられたら僕はパソコンを叩くかもしれません(笑)。ハッカーに関する知識はほんとに少ないというか、ないんです。(笑)

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-10年ぶりの日本だそうですが、前と比べて日本の観客やファンの印象は変わりましたか?

ハンギョン ファンというのはそれほど変わっていないと思います。変わったのは、自分の気持ちかもしれないです。こんなに長い期間日本に来ていなくて、ほんとにずっと前から日本で応援してくれるファンの皆さんに早く会いたいな、もっともっと回数を増やしたいなと思っています。今回自分の作品を持って日本に来られてほんとに嬉しくて、わくわくしています。

ですから今後はより多くの作品を持って日本に来ることを楽しみにしています。
2015年に3枚目のアルバムをリリースしたんですが、3枚目のアルバムの中には1曲日本語の歌が入っています。皆さんに日本でこの歌を届けたいと思っていましたが、ずっとチャンスがなくて。今回日本でこの『サイバー・ミッション』が公開すると同時に、これも日本でリリースできればと思っています。

-それでは俳優と歌手と両方の活動をされるんですね。

ハンギョン 前は俳優業と歌手を同時進行でやっていましたが、ここ数年は俳優に専念しています。前は映画の撮影をしながら音楽のことを考えなければいけない時期もありましたが、今は俳優業に専念したいと思います。

-とても素敵なミュージックビデオを見たのですが、この映画のハオミンと、目の前のハンギョンさんとも印象が違うので、ほんとのハンギョンさんは?と思います。

ハンギョン 半分、半分ですね(笑)。

-全部に半分ずつ入っているんですね?
(カメラを向けて)じゃあハオミンのお顔でお願いします。


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ハンギョン ハオミンね(笑)。

-ハンギョンさんで。
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ハンギョン あははは~(大笑い)

-では息子の顔でお願いします。

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-え~、息子の顔はこういう顔なんですか?なぜ?

ハンギョン 僕はお母さんの言うことをよく聞く息子なんです(笑)。

-良い子なんですね。去年の映画で、好きな、または印象的な作品を教えてください。

ハンギョン 自分で出た映画は全部好きです。去年はとてもいい状態で撮影に臨んでいたので、全てが好きですね。

-これから共演したい俳優さんや撮っていただきたい監督さんがいらっしゃいますか?

ハンギョン 私は俳優になってからそんなに長くたっていません。様々な経験をして吸収したいと思います。元々演技を勉強していたわけではないので、違う俳優さん、違う監督さんと一緒に仕事をすることで、多くのことを学び吸収することができます。誰というのでなく、いろいろな方々とお仕事がしたいと思ってす。

ーありがとうございました。ご活躍をお祈りしています。

=インタビューを終えて=
映画では10代のようにも見えたハンギョンさんでしたが、お会いしてみるととても礼儀正しい大人な方でした。ハンギョンさんは優しくて、撮影の妙な注文にも笑って応えてくださいました。光不足の写真ですみません。ぴしっと素敵な写真はオフィシャルからお借りしました。
もうすぐ旧正月です(今年は2月5日)。万事如意!龍馬精神!
(取材・写真 白石映子)


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