『盗月者 トウゲツシャ』舞台挨拶

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         (公式写真)

『盗月者 トウゲツシャ』が11月22日に公開を迎え、11月23日に都内の映画館で公開記念舞台挨拶が実施され、ユエン・キムワイ監督が「ハロー、ハロー、ハロー!」と登壇、また香港からオンラインで主演のイーダン・ルイ、少し遅れてアンソン・ローが参加しました。(映画の内容にふれています)

ユエン監督 みなさんこんにちは!『盗月者 トウゲツシャ』を観に来てくださってありがとうございます。日本で上映できて、とても感動しております。

香港の映像が映りましたが、イーダン・ルイが一人です。「ハーイ、みなさんこんにちは!」と広東語で挨拶。

ーそれでは、イーダン・ルイさんから日本の観客の皆様にひとことお願いします。
 
イーダン・ルイ (広東語で)みなさんこんにちは、イーダンです!
(日本語で)オハヨウゴザイマス。ワタシハ イーダン・ルイ デス。
(英語で)皆さんに会えて嬉しいです。映画を楽しんでくれると嬉しいです。どうもありがとう。

―アンソンさんをお待ちいただくことにして、私の方からいくつか質問させていただきたいと思います。まず、監督から見た主演お二人の印象はいかがでしたでしょうか?

ユエン・キムワイ監督 もちろん僕の目からみて、2人ともとても有能な俳優です。イーダンはとても努力家で真面目です。脚本を何度も読み返して、たくさん質問をしてきました。200個くらい(笑)。困った俳優さんです(笑)。でも、それは作品にとても思い入れがあるということなんです。これからもそんな風に映画に情熱をそそいでくれると嬉しいです。
アンソンはまた違って、現場の雰囲気で自分のカラーを出していくスタイルの俳優です。元々のバックグラウンドがダンスだからかもしれません。あ、(アンソンが)来ました。

アンソン・ロー みなさんこんにちは、僕はアンソンです。

ーそれでは監督からもう一度アンソンさんの印象を。(会場笑)

ユエン・キムワイ監督 アンソンはすごく感覚的で、感性に訴えるような俳優です。計算して演技をするというのではなく、現場での雰囲気や相手の方とのフィーリングで演じていくタイプです。現場でもいろいろ発見がありました。

ーそれでは逆に、ユエン監督の演出はいかがでしたか?

イーダン・ルイ 監督とはこれが初めてではなくて、これまで何度か一緒にお仕事をしてきました。お父さんのように見守ってくれるタイプの監督です。ゆとりを持たせてくれる、いろいろなことを試させてくれます。ですから僕は安心して仕事ができて、自分のチャレンジもサポートしていただきました。とても感謝しています。

アンソン・ロー 撮影の際にいろいろなトラブルに見舞われました。というのは、この4人(※窃盗チームを演じた、イーダン・ルイ、アンソン・ロー、ルイス・チョン、マイケル・ニン)で一緒に仕事をしたのは初めての経験で、手探りの部分もありました。撮影前にも何度もリハーサルを繰り返して調整してきました。実際の演技でもバージョンをいろいろ変えて、どうやったら気持ちが込められるのか、もっと良くなるのか監督に観ていただいて決めていきました。我々みんなが監督を信頼し、監督も信頼してくださったので、お互いの絆の輪の元にこの映画ができたと感じています。アリガトー。

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ルイス・チョン、マイケル・ニン、アンソン・ロー、イーダン・ルイ

ーこれから会場からの質問に移ります。時間が限られておりますので、映画に関するご質問にしぼって、お一人お一つでお願いします。

Q ユエン監督は大阪アジアン映画祭のときに、「撮影で迷惑かけてごめんなさい」と仰っていたんですけど、アンソンは日本での撮影中、何を感じていましたか?寒くて大変とか、ホームシックは?

アンソン・ロー 日本で緊迫したシーンを撮影するときに、自分の感情をどう表現していくか、わざとらしくなく自然に緊張感を出すといった演技の工夫が必要でした。とても緊張したシーンの後に、そうではない平穏なシーンの撮影が始まると、その気持ちを白紙に戻します。その感情の切替えが大変でした。ご質問ありがとうございました。

Q 日本での撮影なので、親近感がありましてとても面白いと思っています。お二人、撮影中の面白い思い出はありますか?また日本でどこか行きたいところはありますか?

イーダン・ルイ 面白いエピソードはたくさんあります。印象的なシーンは、時計店の地下で金庫を開ける場面です。お店の人が暗証番号を入れるのを、みんなが肩越しに見ようとしているのですが、実際は完全に見えてしまっていました。見えているのに、見えない演技をしなければならなくて、みんなが笑うのを必死に我慢していたシーンなんです(笑)。
マイケルがタバコに火をつけるシーンで、撮影のときにタバコの火が下に落ちてしまって何かに引火して炎がわっと上がってしまいました。みんなで何んだ何が起きたんだ?と大騒ぎしました。
僕たち二人とも、東京はもちろん大好きです。大阪やほかの都市にも行ってみたいです。日本の冬はとても綺麗なので、また来たいです。

ーお名残惜しいですが、そろそろ時間となりましたので、アンソンさんイーダンさんから一言ずつ。

アンソン・ロー みなさん映画をサポートしてくださってありがとうございます。この映画は僕にとって今までとはちょっと違うもので、力を入れました。これからももっともっとみなさんに楽しんでいただけるものを提供したいと思っています。どうぞ応援してください。ありがとうございました。

イーダン・ルイ この映画を応援してくださってありがとうございます。日本での撮影は、1ヶ月間でした。海外での撮影の機会はあまりないのですが、また機会があればみなさんとの交流ができればと思っています。ありがとうございました。  

ー珍しい形となりますが、ここでフォトセッションとなります。後方から撮りますので、みなさん大きく手をふってください。

イーダン・ルイ&アンソン・ロー(手を振りながら)ありがとうございました~!

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ユエン・キムワイ監督(公式写真)

ここでスペシャル・プレゼントとして「5人のサイン入り香港版ポスター」を一名の方に。ユエン監督がチケット半券の中から一枚を引き、前方の男性の方が当選しました。監督のサインをその場で加えて完成。おめでとうございます。

―最後に監督から日本の観客のみなさんに一言お願いたします。

ユエン・キムワイ監督 みなさま今日は観に来てくださって本当にありがとうございました。面白いと思われたらぜひお友達に観てねと薦めてください。これは香港映画でも数少ない「悪役が誰も警察に捕まっていない」映画です(笑)。
楽しんで気に入っていただけると嬉しいです。サンキュー!
(写真:公式/まとめ:白石映子)

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各週、ご来場の方に先着で、登場キャラクターの特製ポストカードをプレゼント!
※ランダムでの配布です。絵柄は選べませんのでご了承下さい。
※ご鑑賞のお客様お一人様1回につき1枚、先着順での配布、在庫がなくなり次第終了となります。詳細は上映劇場のHPにてご確認ください。

■上映劇場→ https://theaterlist.jp/?dir=tougetsusha
上映1週目:ヤウ(アンソン・ロー) or タイツァー(ルイス・チョン)
上映2週目:マー(イーダン・ルイ) or マリオ(マイケル・ニン)
上映3週目:ロイ(ギョン・トウ)

⽇本×ウズベキスタン 初合作映画『草原の英雄ジャロロフ~東京への道~』記者会見報告

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モデルとなったジャロロフ選手が二つの金メダルを持って来日!

ウズベキスタンが誇るボクシング界の英雄、バホディル・ジャロロフ選手の半生を描いた映画『草原の英雄ジャロロフ〜東京への道〜』。11月8日からの公開を前に、モデルとなったバホディル・ジャロロフ選手とアククロム・イサコフ監督が来日し、10月23日、日本記者クラブで記者会見が開催されました。
日本とウズベキスタン初の合作映画となる本作は、ウズベキスタンの貧しい農村出身ながら、恵まれた体格を活かしてボクシングの道を選び、東京オリンピックで金メダルを獲得、さらにパリオリンピックでも金メダルを手にした実在の英雄の感動の物語。


「草原の英雄ジャロロフ〜東京への道〜」 原題:Engilmas
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監督・脚本:アククロム・イサコフ
出演:ダダホン・オビドフ/ボイル・ホルミルザエフ/ジャボヒル・ゾキロフ/サイダ・ラメトワ、フィリップ・ラインハルト/イゴール・ジジキネ/アレクサンダー・ラポポート/山本修夢/アナスタシア/加藤雅也
配給:平成プロジェクト
平成プロジェクトHP https://heisei.pro/
公式サイト: https://yengilmas-movie.com/
©2024 Conglomerate Production
★2024年11月8日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開


●記者会見
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登壇者:
アククロム・イサコフ監督
バホディル・ジャロロフ選手
俳優 加藤雅也さん
俳優 山本修夢さん 

最初に在日本ウズベキスタン共和国アブドゥラフモノフ・ムフシンフジャ大使のご挨拶:
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困難に立ち向かい、夢に向かって闘うウズベクの若者に鼻高い思いです。ボクシングはウズベキスタンで人気です。大統領がボクシングの普及に力を注いでいます。20以上の新しいジムが開設されました。古いジムのリニューアルも行われています。
主人公ジャロロフ選手は、東京オリンピックに続き、パリオリンピックでも金メダルを獲得し、若者たちの大きな励みとなっています。映画『草原の英雄ジャロロフ~東京への道~』は、国の英雄ジャロロフ選手、渦劇スタンの自然や豊かな文化を描いていて、ウズベキスタンと日本の文化交流に大きく役立つことと思います。アククロム・イサコフ監督と平静プロジェクトの益田祐美子さんに感謝申しあげます。

監督:アッサラームアレイコム。こんにちは。合作映画の撮影にあたり、種々ご協力いただきまして、心から感謝申しあげます。初めての合作映画でした。モデルになったジャロロフ選手の東京オリンピックでの成功までを描きました。

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ジャロロフ選手:日本人は親切で、人間関係がよくて、暖かく迎えてくれて嬉しい。インタビューを受けて、好きな町は東京とパリと答えました。いずれもオリンピックの夢が叶ったところです。

加藤雅也:一つの架け橋で終わるのでなく、今後の架け橋になるようにしたいという監督の思いを受けて引き受けました。

山本修夢:ウズベキスタンに滞在したことがありますが、とても美しい国です。この作品に参加できて光栄です。

MC:ジャロロフ選手、オリンピック2連覇おめでとうございます。喜びの言葉を!

ジャロロフ選手:夢が叶ってとても嬉しいです。目標に向かって歩んできて、東京で初めて金メダル。神様のお陰でここまで成功できました。今、ウズベキスタンでは若者のスポーツとしてボクシングが参加です。今後のチャンピオンを育てていきたいです。

MC:ご自身の半生を描いた映画の感想をお聞かせください。

ジャロロフ選手:実はまだ見ていないのですが、映画が成功することを願っています。
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MC:監督に伺います。 アメリカ、カタル、ウズベキスタン、日本で撮影し、途中で主人公役の交代もありました。どんな道のりでしたか?

監督:苦労は付き物です。主役が代わることも、よくあることです。東京への道に到着できたのは、日本とウズベキスタンの架け橋になれればという思いがあったからです。

MC:加藤さん、山本さん、合作映画への思い、苦労したこと、楽しかったこと、いくつもの言語が飛び交ったことなどお聞かせください。

加藤:日本とウズベキスタンの架け橋になれればと。名前は知っていても、どんな国か知らなかったので、調べてみました。たくさんの苦労はなかったのですが、この映画を機に第一歩を踏み出せればと。今後も映画でお互いの交流があればと思います。
経済的に、今、日本の円は弱いけれど、日本のツーリストが過ごしやすい物価だと思います。文化を学んでいただければと思います。

山本:出演の経緯ですが、昨夏タシケント映画祭に参加した時に、監督にお会いしたのがきかっけです。タシケントは空が綺麗で、様々な文化が溶け合って素晴らしい町です。人がとても日本人に優しくて、日本が好きです。日本との歴史があったことを知りました。日本とウズベキスタン、両方のプロデューサーの方からオファーをいただきました。 撮影現場ですが、日本でのパートでは、通訳が3人もいました。監督の細かい指示を説明してくださいました。

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2002年にイランと日本の合作映画『風の絨毯』を手掛けて以来、様々な国との合作映画を放ってきた平成プロジェクトCEOの益田祐美子さん。
10月23日の朝、益田さんから「イスラム教ペルシャ圏でもあります、ウズベキスタンとの合作映画『草原の英雄ジャロロフ』本日5時半から日本記者クラブで記者会見します。お時間あれば ぜひお越しくださいね」とメールをいただき、予定を変更して駆け付けました。記者会見後に行われた試写は残念ながら観ることができなかったので、劇場で拝見するのが楽しみです。
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「今年5本映画を作ってしまったの」と益田祐美子さん。勢いが止まりません。ますますのご活躍を!

報告:景山咲子