映画『サイバー・ミッション』が1月25日(金)より新宿ピカデリーほか大ヒット公開中。本作の主演をつとめたハンギョンさんにインタビュー取材をいたしました。
ーアクションありコメディあり、人間ドラマありという見所満載の本作だったんですけれども、ハンギョンさんが演じられたお気に入りのシーンや印象に残っているシーンは?その理由もお願いします。
ハンギョン やはり一番印象に残っているのはアクションシーンです。これまでたくさんのアクションシーンを撮ったんですが、これはとても危険でした。特に高いビルから飛び降りるシーンだったり、走っている電車の外を走ったり、山下さんを追いかけるシーン、あるいは銃を撃ったり、ほんとに初めてのことが多く、こんなに危ないアクションシーンを撮るのは初めての経験でした。
ビルから飛び降りるシーンの撮影当日には、私の母が現場に来ていたんです。母は観て泣いていて「今後こんな危ないことは二度としないで」と言われました。途中までしか見る勇気がなくてどこかへ行ってしまいました。
母と一緒に買い物に行くといつも洋服を買ってあげるんですけど、母は「あんなに大変な仕事だったら、もう服は要らない」と言っていました。
ー続けてアクションについて伺います。当日になって自分でやるように言われるのでしょうか?
ハンギョン 当日現場に行って、状況を見て「こうしなさい」と言われることもありますし、ビルから飛び降りるシーンは前日にリハーサルがありました。
ーそのために前から特訓するということは?
ハンギョン 私は元々ダンスを学んでいて中国の武術も習ったことがあります。ですからアクションシーンは好きで、ある程度は得意と言ってもいいかもしれないです。ただ、危険なシーンを撮るときはやはり特別な事前訓練が必要です。どうやって自分を守ることができるか、よく知ることが大事だと思います。
ーハンギョンさんをはじめとするアジアのスーパースターが揃っている作品だと思うのですが、現場の雰囲気がどうだったのか、どういう風にコミュニケーションをとったのか、盛り上がった話題があったら教えてください。
ハンギョン この作品の現場はほんとにいろんな国の方々が来ていて、簡単な英語でコミュニケーションをとっていました。よく話したのは「どうやったら安全に撮影することができるのか?」ということ。よく使っていた言葉は「大丈夫?」(笑)。
リー・ハオミンとチャオ・フェイ(リディアン・ヴォーン)
ー共演した方の感想は?
ハンギョン リディアン・ヴォーン、リー・ユエンとはもちろん中国語で、しかもとても相性が良くて一緒に脚本を読んだり、ディスカッションしたりしました。山下さんは撮影が始まってから現場に来たので、最初は距離を感じていました。ハンサムな人、クールな人という印象でしたが、撮影が進むにつれて山下さんも親しみやすいあたたかい人と感じるようになりました。だんだん絆を深めて一緒にお酒を飲んだり、ジムに行ったりしましたね。
ー山下さんとの共演は初めてですか?ほかの日本人俳優との共演の経験は?
ハンギョン 山下さんとは初めての共演です。ですからリラックスできるようなシーンから撮って、だんだん相手を知るようになってからの撮影はスムーズに進行できました。今年はけっこう日本の製作チーム、或いは日本の方々との共演は多かったんです。滝田洋二郎監督とお仕事もできました。『おくりびと』の撮影や照明のチームを連れてきていました。『聞煙』という映画です。
ー先ほどダンスをされていてアクションは得意というお話が出ましたが、山下さんもダンスをされていたのはご存知ですか?
ハンギョン はい、知っています。
ー撮影の後でお酒を飲まれたということですが、山下さんとハンギョンさんは、ほぼ同世代ですね。飲んだときどんなお話をされたのでしょうか?
ハンギョン 山下さんとはけっこう共通点がありました。私たちは二人とも小さい頃からダンスや演技の練習や訓練を受けてきました。二人一緒のときは、未来、今後のことについて話すことが多かったです。私たちは何ができるのか、何がしたいのか、そんな話をしていました。
ーハオミンは超一流のハッカーですけれども、普段はとても親しみやすいキャラクターです。この役を演じるにあたり、特に気をつけたことや役作りのためにしたことはありますか?
ハンギョン 私自身もすごくゲームが好きで、自宅にいるときはゲームをやったり映画を観たりしています。そういう自分の気持ちを生かしていました。
ーそうすると、ハオミンを通してハンギョンさんの素の部分を見られるということでしょうか?(笑)
ハンギョン はい(笑)。
ーホワイトハッカーの役ですが、ハンギョンさんはインターネットでトラブルに遭った経験はありますか?
ハンギョン そういうときは専門家を呼んできて解決してもらおうと思います(笑)。
ーウィルスが入ったことは?
ハンギョン ウィルスは駆除できるソフトがあるんですけど、もしハッカーにやられたら僕はパソコンを叩くかもしれません(笑)。ハッカーに関する知識はほんとに少ないというか、ないんです。(笑)
-10年ぶりの日本だそうですが、前と比べて日本の観客やファンの印象は変わりましたか?
ハンギョン ファンというのはそれほど変わっていないと思います。変わったのは、自分の気持ちかもしれないです。こんなに長い期間日本に来ていなくて、ほんとにずっと前から日本で応援してくれるファンの皆さんに早く会いたいな、もっともっと回数を増やしたいなと思っています。今回自分の作品を持って日本に来られてほんとに嬉しくて、わくわくしています。
ですから今後はより多くの作品を持って日本に来ることを楽しみにしています。
2015年に3枚目のアルバムをリリースしたんですが、3枚目のアルバムの中には1曲日本語の歌が入っています。皆さんに日本でこの歌を届けたいと思っていましたが、ずっとチャンスがなくて。今回日本でこの『サイバー・ミッション』が公開すると同時に、これも日本でリリースできればと思っています。
-それでは俳優と歌手と両方の活動をされるんですね。
ハンギョン 前は俳優業と歌手を同時進行でやっていましたが、ここ数年は俳優に専念しています。前は映画の撮影をしながら音楽のことを考えなければいけない時期もありましたが、今は俳優業に専念したいと思います。
-とても素敵なミュージックビデオを見たのですが、この映画のハオミンと、目の前のハンギョンさんとも印象が違うので、ほんとのハンギョンさんは?と思います。
ハンギョン 半分、半分ですね(笑)。
-全部に半分ずつ入っているんですね?
(カメラを向けて)じゃあハオミンのお顔でお願いします。
ハンギョン ハオミンね(笑)。
-ハンギョンさんで。
ハンギョン あははは~(大笑い)
-では息子の顔でお願いします。
-え~、息子の顔はこういう顔なんですか?なぜ?
ハンギョン 僕はお母さんの言うことをよく聞く息子なんです(笑)。
-良い子なんですね。去年の映画で、好きな、または印象的な作品を教えてください。
ハンギョン 自分で出た映画は全部好きです。去年はとてもいい状態で撮影に臨んでいたので、全てが好きですね。
-これから共演したい俳優さんや撮っていただきたい監督さんがいらっしゃいますか?
ハンギョン 私は俳優になってからそんなに長くたっていません。様々な経験をして吸収したいと思います。元々演技を勉強していたわけではないので、違う俳優さん、違う監督さんと一緒に仕事をすることで、多くのことを学び吸収することができます。誰というのでなく、いろいろな方々とお仕事がしたいと思ってす。
ーありがとうございました。ご活躍をお祈りしています。
=インタビューを終えて=
映画では10代のようにも見えたハンギョンさんでしたが、お会いしてみるととても礼儀正しい大人な方でした。ハンギョンさんは優しくて、撮影の妙な注文にも笑って応えてくださいました。光不足の写真ですみません。ぴしっと素敵な写真はオフィシャルからお借りしました。
もうすぐ旧正月です(今年は2月5日)。万事如意!龍馬精神!
(取材・写真 白石映子)
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