『ソン・ランの響き』初日舞台挨拶2月22日

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2月22日(土)新宿K’Scinemaで初日舞台挨拶が行われました。10:30と12:30の回の上映後、レオン・レ監督とリエン・ビン・ファットさんが登壇しました。直前まで何度も練習された「日本語でのご挨拶」もまじえ、それぞれの思いを語ってくださいました。2回分の舞台挨拶を編集して一つにしています。
(通訳:チャン・ティ・ミーさん)(まとめ・写真:白石)


レオン監督 「みなさまこんにちは。お会いできて嬉しいです」
リエン 「こんにちは。わたしはファットです。どうぞよろしく」

―80年代のサイゴンを舞台に”カイルオン”をテーマにしたのは?

レオン監督 子供の時からカイルオンの役者になることが夢でしたが、13歳から家族とアメリカで暮らすことになったんです。その時恐らくこの夢は叶わないだろうと思いました。しかし、カイルオンへの愛は私の中に1日も消えることなく、あり続けたんです。そして20年後、カイルオンの役者になることではなく、カイルオンの映画をつくるという夢を持ってベトナムに帰国し、脚本を書き始めました。

―主役のキャスティングの理由は?

レオン監督 リエンさんのボディや美貌も重視しました。魅力的ですから(笑)。しかしそれよりも大事にしたのは彼の表現力です。特に無邪気な雰囲気の目です。
カイルオンの花形役者リン・フンを演じたアイザックについては、プロデューサーから提案された当初は断っていました。韓国のポップスターのようなアイザックは適役ではないと思っていました。しかし、何百人に会ってもふさわしい人がいませんでした。それでもう一度彼と会ってみると、バランスが取れていると感じたんです。カイルオンの役者にもオーディションを受けてもらいましたが、映画の世界にとけ込めないんです。しかし、映画の役者はカイルオンを演じられない。彼はそのバランスが良かったんです。

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ーレオン監督について

リエン レオン監督への思いはA4用紙2枚でも足りません(笑)。最も尊敬しているのは、基準をもうけ、自分の主張を譲らず、最後までやり遂げるところ。周りが経済的な効果の出る方法を提案しても、最後まで自分の基準を維持していました。

―どのように役づくりをしましたか?

リエン 俳優デビュー作であり、たくさん難しいシーンがあったため、私の全ての能力を費やしました。
脚本を何度も読み込み、演じるユンの人物像を分析し、カイルオンについても研究をしました。

―映画に出演した後、変わったことはありましたか?

リエン この映画が上映されて、以前よりずっといろいろな方に知っていただいて、それはとても嬉しいことです。映画やほかの分野からもオファーが来て、新しいチャンスが訪れました。私の中ではこれから俳優業を真剣に考えていこうと思っています。

―日本でも撮影をされたと聞きました。

リエン 東京国際映画祭で観客の方々はもちろんですが、新しいご縁がありました。リム・カーワイ監督が声をかけてくださって、昨年大阪で撮影をしました。そろそろ皆様に観ていただけると思います。映画の内容は、いろいろな国の人が日本にやってきて生活をしていくうちに、さまざまな問題に直面します。外国の異文化の中でいかに解決していくか、というストーリーです。私はベトナムから来た男の役です。どうぞ楽しみにしていてください。

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―監督のこれからのご予定を。日本で撮影の予定などありますか?

レオン監督 私は日本を愛していて、これまで5,6回来ています。残念ながら日本での撮影の機会はまだないのですが、アメリカとベトナムそれぞれで新しい脚本に着手しています。この『ソン・ランの響き』をとても支持していただいて、新しいチャンスもたくさんあります。自分に適切なこと、自分がやりたいことを冷静に考えてから、一つずつやり遂げていきたいと思っています。

―観客のみなさんの撮影タイムです。SNSで拡散してくださいね。

レオン監督 「ありがとうございます。これからもどうぞよろしくお願いします!」(拍手)
リエン 「友達にもどうぞよろしく!」(拍手)

作品紹介はこちら
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公式 http://www.pan-dora.co.jp/songlang/

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