*プロフィール*
1996年生まれ。大阪出身。20歳で発表した殺人を趣味にするカップルを描いた『ベー。』で「残酷学生映画祭2016」のグランプリを受賞した際に、白石晃士監督(『不能犯』)に「才能に嫉妬する」と言わしめ、サイコ殺人鬼と凶暴兄弟の対決を描いたウルトラ暴力映画『ハングマンズ・ノット』では「カナザワ映画祭2017」で期待の新人監督賞と出演俳優賞のダブル受賞、続くパン屋を舞台にしたブラックコメディ『ぱん。』では「MOOSICLAB」で短編部門グランプリ、「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」で短編コンペティション部門グランプリを受賞、さらに海外映画祭初参加で挑んだ「プチョン国際ファンタスティック映画祭」では審査員特別賞受賞を果たすなど、大学在学中に圧倒的な暴力描写で自主映画界を席巻。2018年より開催された「夏のホラー秘宝まつり」では、その才能が注目され早くも特集上映が組まれた。
商業デビュー作となった『ファミリー☆ウォーズ』は実際に起こった事件からインスパイアされ、不謹慎だとSNSで大論争を巻き起こしたが、上映の際にはホラー映画やバイオレンス映画のファンが劇場に駆けつけ、残虐さと滑稽さ、血と笑いの絶妙さを絶賛。『ある用務員』(主演:福士誠治)が公開中、『黄龍の村』(主演:水石亜飛夢)が2021年9月に公開予定と、若い世代で最も多くの作品を世に送り出している注目の存在である。
『ベイビーわるきゅーれ』監督・脚本:阪元裕吾
女子高生殺し屋2人組の杉本ちさと(髙石あかり)と深川まひろ(伊澤彩織)は、高校卒業を前に途方に暮れていた・・・。
明日から“オモテの顔”としての“社会人”をしなければならない。組織に委託された人殺し以外、何もしてこなかった彼女たち。突然社会に適合しなければならなくなり、公共料金の支払い、年金、税金、バイトなど社会の公的業務や人間関係や理不尽に日々揉まれていく。
作品紹介はこちらです。
(C)2021「ベイビーわるきゅーれ」製作委員会
★2021年7月30日(金)テアトル新宿ほか全国順次公開
―まず2人の名前が可愛かったです。「ちさと」と「まひろ」、オリジナル脚本ですから監督が生みの親で名付け親で。名前はどこから思いつくんでしょうか?
名前作るのめっちゃ嫌いで。好きな人いないと思うんですけど。名前作るのが一番苦痛っていう人がたまにいて、自分もそうです。
―タイトルもですか? みなさん苦労するみたいです。つかみですから。
そうなんですよ。タイトルも苦しい。やりたくない。誰かにつけてほしい…(笑)。これもめちゃくちゃ悩んで。延々「仮」でした。仮のままずーーっといって、ぼや~っとこの名前になったっていう(笑)。
―ぼや~っと(笑)。最初、え?なんだろうと思ったんですが、このお2人を見て、この子たちが「ベイビーでわるきゅーれ」なのね。2人が歌う挿入歌が「らぐなろっく~ベイビーわるきゅーれ~」で、おお!と(笑)。
*ワルキューレ=戦場で生きる者と死ぬ者を選ぶ女性。
*ラグナロク=終末戦争
「ワルキューレ」という単語は、ほとんど語感だけで採用しただけだったので、そんな広げ方があるのかとびっくりしました。撮影が終わってから挿入歌を作ろうとなりまして、そういう想定の作品じゃなかったので、最初は大丈夫かな~?と思っていたのですが、お二人とも歌も達者で、素敵な挿入歌になってよかったです。
―この作品は日常と殺し屋の仕事とのギャップが面白いです。
その切り替え、緩急のバランスがうまいなぁ、こんなにお若いのに、と思いました。何と言ってもこのお2人が良かったです。台詞が面白いですし、アクションもうまくてつっこみどころは何もありませんでした(笑)。なぜ殺しを生業にするんだ?っていうのは、まあ置いといて。
なぜ殺し屋になったかは、描かれてないですよね?
描かれてはいませんが…「たまたま殺しという仕事が適応していた」というキャラクターにしようと思っていました。(演じた)伊澤さんは普段はスタンマンをやってるんですけど、「私もそんな感じでスタントマンになりました」と言ってましたね。「スタントマンになりたーい!」ってなったわけじゃなくて、「流れ」でなった、と。
小学生からの夢を一直線に叶える人ってあんまりいませんよね。好きなことを仕事にできる人もいれば、そこは割り切ってる人もいるし、まあそういうことをごちゃごちゃ考えてはいます。殺人鬼や快楽殺人者じゃなく、職業としての殺し屋を描こうとは思っておりました。
―去年の12月に撮られたんですね。どのくらいかかりましたか?
撮影が6日半くらいです。追撮がありました。
伊澤さんと三元雅芸さん=ラスボスが1対1でずっと闘う場面はどうしても撮り切れなくて途中で撮影が終わってしまって。で、1ヶ月後にもう一回集まって、続きをそのまま撮りました。
照明やら美術やらも全部バラしてまた最初から作らなきゃいけなかったですし、アクションの途中でぶつ切りになってしまっていたので、再撮して繋がるか不安だったのですが、伊澤さんも三元さんも1カット目からバチバチに仕上げてくださったので無事撮り終わりました。
―鶯谷のアパート、ターゲットのアパート、外の場面、喫茶店、メイド喫茶、ラストバトルの廃屋と…いろんな場所で撮っていますね。それでも6日半! 『ある用務員』のときの2人の特徴が今に繋がっている感じがしました。
『ある用務員』のときは、アニメのキャラを見せて「アニメっぽく」「強烈なほうに振り切ってほしい」と言いましたね。そのときの雰囲気が、わりとオドオドしているのが伊澤さんのほうで、なんかどーんとしているのが、髙石さんのほうでした。
その2人の様子をそのまま『ベイビーわるきゅーれ』の脚本に入れて、後は自分の要素を2人にそれぞれふっていったみたいな形です。
―監督の要素。監督のnoteを読んで、監督の中にまひろがいると思ったのは当たっていました(笑)。コンビニのサンドイッチの値段とか、1000円を使えるのは大人になった感じがするとか、noteに書いてあったことがいろいろ映画に生きていますね。
そうですね(笑)。(メイド喫茶の同僚の)姫子に言わせたり。あのnoteを書いたのは脚本を書く前だったので、そのまま使ったりしています。
―脚本はいくつか同時進行で執筆するんですか?
その当時は三池崇史さんの「かちんこProject」もあったり、あと性依存症の男の話も書きたくて、それも書いてこっちも書いて…
―色の違う何本かを書き分けるんですね。気分がのったほうとか?
そうです。気分がのったほうと締め切りがあるほうと。僕の作風は、元はアクションというよりは、がっつり暴力系だったんです。
―『べー。』は予告編だけ観ることができました。
『べー。』や『ハングマンズ・ノット』で評価された暴力描写のテイストは、『ある用務員』や『黄龍の村』には入れられなかったので、『ベイビーわるきゅーれ』では復活させたいと無茶苦茶思いましたね。だから和菓子屋さんやハイエースで拉致される男の長いショットとか、そういうのは昔の名残です。
―元々バイオレンス系がお好きだった?
最初はスピルバーグの『宇宙戦争』(2005)を映画館で観て感動して、そこからよく映画を観るようになりました。
ああいう、日常が圧倒的な暴力によってぶっ壊されていく様は、子ども心に見ていて恐怖と興奮が入り混じった感情になりまして。もとから「ゴジラ」とかすごく好きだったんですが、それで花開いた感じになりましたね。「GANTZ」のカタストロフィ編とかもすごく好きで。ああいうのを撮りたいなってすごく思っているんですが、夢がかなうのはだいぶ先になりそうです(笑)
―以前藤子不二雄さんのキャラの2次創作の物語にハマったとか。
深作監督の『バトル・ロワイアル』を藤子キャラがやるという小説があって、凄いボリュームのテキストをサイトで読めたんです。今はもう消えてしまったんですけど。エスパー魔美とかキテレツとかいっぱい出てきて闘う(笑)。
―そのキャラの特色を生かしてですか!?
消えちゃったとは惜しい…監督もぜひやってください。
え、著作権の問題が(笑)。
―いえ、自分の作品をたくさん撮って自分のキャラでってのはどうですかね。私は観たいです。
それはやりたいですね(笑)。
―この2人も出して。あ、これって『ある用務員』からの2次創作じゃないですか?
確かに。2次創作といえば(笑)自分で自分の2次創作(笑)。
でも元々は小学生くらいのときにドラえもんの2次創作小説を書いてたのがすべての創作の始まりだったので、2次創作は自分の創作の根底にありますね。
だから自分の作品を見て、ファンの方が画を描いてくださったり、自分の作品から創作が広がっていることが何よりうれしいです。
―ちさととまひろ2人のお喋りにアドリブは??
アドリブはちょこちょこ入ってたかな。8割くらいは脚本で、アドリブ入れたいところは撮影前に伝えてました。2人が死体が転がっているところでグダグダ喋っているシーンはアドリブですね。「ああいうやつに限って午後の紅茶を午前に飲む」とか、「金曜ロードショー見てムスカの真似する」とか。
―「人がゴミのようだ」。アドリブが達者ですね、このお2人。
達者です。達者でしたね。
―髙石さんは映画初主演で、伊澤さんは今までも映画にたくさん出ているけどスタントでしたし。
はい、2人ともすごいなって。伊澤さんは台詞を言うのは今回が初めてだそうです。
―アドリブは言いっぱなしでなく、受けなきゃいけませんよね。
それもちゃんと受けていただいて。
―まひろはコミュ障を自認していて、ちさとは2人分明るいですね。
『ある用務員』は2人のキャラをはっきり分けたんですけど、本作はいろいろ話して分けなかったんです。コミュ障おたくキャラと元気溌剌キャラがあまりはっきり分かれると面白くないかなと、シャッフルしました。たとえばメガネはこっちがかけそうだけど、こっちにしようとか、逆をやらせてみたりそのままにしたり。家事をちゃんとやるのが、意外にもちさとだったり。
ファッションは、こっちはサブカル系で、こっちは普通の大学生っぽく、みたいに。
―黄色の服が多かったですね。
黄色多いですね。ソファはオレンジ色で。
―殺し屋=黒のイメージと違ってポップでした。この日常のお喋り部分と後半多くなるアクション部分の配分は最初から決めてありましたか?
前の稿ではもっとダラダラが長くてどんどん切りました。「エヴァ」の話や「刃牙」の小ネタとか、もっと会話に入れまくってたんですけど、監督の趣味を女の子に喋らせるのもちょっと気持ち悪いかなと思って全部なくしちゃいましたね。逆に、パンフレットに付属の「ドラマCD」では、髙石あかりさんが「アベンジャーズ」シリーズを見ているとのことだったので、そのまんまシリーズの好きなところを語ってもらいましたね。やっぱり監督の妄想を詰め込んで会話してもらうより、ちさとに最も近い髙石さんから出たアイディアのほうがしっくりきました。
―女性はあるあるで面白いですけど、男性は女性の話をあんまり聞かないので長いと飽きるかも。私はちょうどよかったです。同年代の人はもっと面白く観られるんじゃないかな。
それは嬉しいです。
―アクション監督は園村健介さんですが、このアクション場面はお任せですか?
この映画を作るってなったときに、スタッフの中では最初に園村さんと1,2時間話しました。「こういうことがやりたいです」とか「こういうイメージです」っていうのを話して、あと自分の好きなアクションシーンを延々見せて「これ、いいですよね」「いいね」と言ってる時間があって(笑)。
初期の自主映画とかは知らないですけど、ここ数年の園村さんのアクションシーンは見ていて、全部理想的だったので、なんの心配もないとお任せしました。
Vコンみたいなのは送っていただいて「素晴らしいです!」しか言わなかったです。
―監督は格闘技とか、アクション系・闘う系の経験は?
えっ、俺?(笑)プレイヤー系の?(笑)ないです。運動系というものとは無縁で。現場ではぼんやり観ているというか。
―観客になっています?
そうですね。「すごいですねぇ!」としか言ってなかった。
個人的な意見なのですが、自分が茶々入れられる程度のアクションだったらアクション監督を雇う必要がないというか、自分が理解できないからこそ別の監督を立てる必要があるのかなと。
「カット!」ってなって、園村さんが「ここもうちょっとこうで」とか言ってるんですけど、何が違うんやろ?って、わからなかったです。すごいなぁと思ってました。でも、アクション監督を雇うっていうのはそういうことなのかなと、いまは思っています。
―すごいですよね。早送りじゃなくあのスピードで!動ける人がいっぱいいるんですね。
スタントマンさんで揃えたので。しかも園村指名の相当な人たちが集まりました。
―伊澤さんはプロのスタントマンですが、髙石さんはこれまで何か習っていたんでしょうか?
習ってなかったと思います。頑張っていただいて。
―ちさとのアクションはタメも何もなくいきなりですよね。ガンアクションも向き合ったと思ったらもう撃っている(笑)。決断が速い、思い切りがいい。
世の中には向かい合ってからグダグダある作品って多いですが、「早く撃てよ」っていつも思っているんです(笑)。
―私もそう思っていたら、香港映画のパロディで向かい合ったとたん撃ったのがあったんです。そしたらちさとはもっと速い!!(笑)早いもん勝ちですよね、遅けりゃ死んじゃいますし。
(笑)観客に予想されない速さじゃないと、あんまり意味ないなと。スタントマンとアクションの経験のない人が並んで(劣らないよう)強くするというのはアクションを考えなくちゃならない。
―その差を埋めるのがスピードなんですね。
そうです。そうです。だからキルカウントではまひろよりちさとの方が多いはずなんです。
―私も数えてみたんですが、途中でわからなくなりました(笑)。
大量に死んでます。まひろのフィジカルに対して、ちさとの暴力チックな決断の速さでキャラクターの強度をつけた。まひろとちさとは同じ強さにしたかったんです。バディムービーで片っぽが強かったり弱かったりすると成立しないと思い。
―同級生の設定ですが、実際は髙石さんが伊澤さんよりずっと年下ですね。でもちさとがしっかりしているのと、戦った後のまひろが、「んー」って両手を出して立たせてもらったりが可愛くて、同じくらいに見えます。
ああ可愛かったですね。
―女性のアクション映画(アメリカ)を観ていて、みんな制服のようにタンクトップ姿なのがイヤだったんです。『ダイハード』か!男優が皮ジャケットでも女優は肌の出るタンクトップで、そうやらないと役が来ないのかもしれないなぁと。それがこの映画では全くない。
なくしましたね。ほんとに。なんて言うんですか、女性、異性って視線で撮ったら気持ち悪いだろうと思って。
日本のアクション映画って女の人が戦っていると無駄にパンチラとかお色気カットがあったりして、個人的には凄い嫌いで。アクションシーンでなんで「女」を強調するようなことをするんだろうと。
だから異性としてや女性としてではなく、ちゃんと人間として描こうという気持ちはずっとありました。『ある用務員』でリカとシホの衣装合わせをしているときに「二人はキスとかしてるの?」と、とあるスタッフに聞かれて。「してないですよ」とハッキリ言ったんですが、キスがどうこうって話は男性の殺し屋たちの衣装合わせのときは出てこなかった意見で、なんで女の子2人組になったら急にそんな話になるんだろうって、なんか気持ち悪いなって思って。今回も色々そういう戦いはありましたね。
―女の子を売りにしているようなところはなかったから、余計すっきりしました。
(メイド喫茶のシーンはありますが、パンチラなどはありません)
―面白いと思ったのが、洗濯機と冷蔵庫の内側から外の2人を撮るシーンです。あれは監督の希望ですか?
いや、あれは撮影の伊集守忠さんのアイディアで、「これやりましょうよ」ってGoPro(ゴープロ/小型のデジタルビデオカメラ)で撮りました。
―何本も映画を撮ると新しいことをしたくなりますし、前作でも観なかったので、監督が入れてみたのかなと思っていました。伊集さんとはこれまでも一緒にお仕事したことがありましたか?
いえ、今回が初めてです。伊集さん撮影の『許された子どもたち』(2020)を観て、素晴らしい撮影だなと思って、お願いしました。最近何を観てもなんか綺麗だな、綺麗なカット割りだなぁで終わってしまうことが多かったんです。その中で『許された子どもたち』のとんでもないクローズアップとか、ボウガンにGoProつけて、とかiPhoneで人を追っかけてとか、綺麗だなで終わらない撮影をやられているイメージだったんです。この人は面白いなと。
―スタッフの方々は観客に見えないので、どんな風につながるのかなと。
プロデューサーには自分で脚本を書いて、送りました。
衣装は、入山浩章さんっていう全然映画の人ではないスタイリングの人にお願いしました。「忘れらんねぇよ」っていうバンドのTシャツを持ってきたりと面白かったです。
―最初の面接でまひろが着ています。バンドのTシャツだったんですか。上着に隠れて文字が半分しか見えないので、なんて書いてあるのか気になっていました。
入山さんはバンドとか、“THE RAMPAGE from EXILE TRIBE”さんとか菅田将暉さんとか、バラエティのスタイリングをしている方で音楽とか強いんです。
―その衣裳さんと着る人と…監督の希望は?
ありました。めちゃ話して、アイディアをのっけてくれて。俺のイメージ通りのものを持ってきてくれるのもそれでいいんですけど。入山さんはちょっと変わっていて。
「バンドTとか着るような子じゃないの?」って、提案してくれたり。
美術の子は「猫好きの設定にしよう」と言ってくれたりで、スマホに猫が貼ってあったりする。
―「猫はいいねぇ」ってまひろが動画を観ていました!
はい。それも彼女の案です。
―映画を作るとき大事にしていることを教えてください。
自分が観て楽しめる面白いものを作りたい。
「なんなんだろう、このシーン?」っていうのはなるべくなくしたい。
全部のシーンになるべくアイディアを入れたい。
全部のキャラに意味があるようにしたい。
と思っています。
―この二人の背景も詳しく考えてあるんですか?
背景…世界はすごく考えています。出てないほかのキャラクターもいっぱいいて、みたいな。
彼女たちがあの殺し屋業界の中で、どんな立ち位置なのか。田坂(水石亜飛夢)とマネージャー(ラバーガール飛永)は、ちょこちょこ飲みに行って2人の愚痴を喋っているとか。田坂は忙しい人で(後始末に)部下を連れていろんなところに行ってるとか。
―2人とも田坂やマネージャーに注意されていましたね。殺し屋に普通のことを言うのが面白い(笑)。そういう埋め込みも上手ですね。
ありがとうございます。そういう殺し屋組織の話をもっとできたらなと思っています。
―じゃあやっぱり第2弾できるじゃないですか~。次の作品ももう頭の中にあるんですか?
あります、あります。締め切りがあって、もう書かなきゃいけないんですけど。やっと流れができてきたところです。
―次の予定があるって幸せなことですね。これからも注目しております。ありがとうございました。
=取材を終えて=
阪元裕吾監督はまだ25歳です。これまでお目にかかった監督さんで最年少です。オタクなおばちゃんの私、前作のチラシなどから香港映画ファンかな、と予想しましたが韓国映画をよくご覧になるそうです。香港が1997年に復帰してはや24年。香港映画も様変わりして、阪元監督の年齢では、その後どんどん入ってきた韓国映画のほうを観ていて当然でした。
この作品はバイオレンス描写もありながら、日常のゆるさやちょっとしたユーモアで一息つかせてくれます。笑っていいですよね。
ちさととまひろが請け負った仕事に、恨みつらみの私情は混じりません。新しくて可愛い殺し屋コンビ『ベイビーわるきゅーれ』第2弾もぜひぜひ!期待しています。
(まとめ・撮影 白石映子)
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