「第33回 東京学生映画祭」 運営委員:宇佐美綾音さん、磯部秋斗さんに聞く

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●第33回東京学生映画祭●
2022年8月20日~21日
in渋谷・ユーロライブ

公式HP: http://tougakusai.jp
Twitter: https://twitter.com/tougakusai
Facebook: https://www.facebook.com/tougakusai/

―映画祭運営組織を簡単に教えてください。

磯部 委員は総勢27人。代表の下に進行部と広報部に分かれ、それぞれを進行部長・広報部長がまとめています。
進行部の役割は主に当日の進行業務やゲストに関連する業務、広報部の役割は主にSNSを通じての広報活動や映画祭りにご協賛いただける企業様をさがすことです。
ほかにも配信に関する業務を担う委員やデザイン全般を担う委員もいます。

―運営委員はどうやって集められるんですか?映研の人が多いんでしょうか?

宇佐美 TwitterやHPで募集をかけています。サークル活動という形でやらせていただいていますので、学生であればだれでもいいんです。

磯部 映研の人もいますけど、大体は大学のサークルとは関係なく、たまたま見つけたみたいなことも。

―大学の枠を越えて集まっているんですね。じゃあ事務局はどこに?

宇佐美 事務局はないんです。ミーティングなどはだいたい下北沢で会議室を借りてやっています。

―お二人の入った時期と今の役どころは?

宇佐美 学生映画を見たかったので去年の春ごろに入りました。今3年生です。広報部で主に映画祭の宣伝や、協賛、協力者との交渉などを行っています。

磯部 2年生です。今年の4月から新人として、応募作品から上映作品を選ぶセレクションから参加しました。映画が好きだったことと、何か新しいことをやってみたかったからです。進行部でtwitterでの宣伝を主にやっています。

―担当は自分の希望ですか?

宇佐美 毎年メンバーが違うので、その都度やり方も全然違ってくるんですけど今年はそうです。

磯部 メンバーは2年生が圧倒的に多いです。2年生いっぱい、3年生いっぱいやって映画祭が終わったら引退することが多いかな。

宇佐美 最初は作品募集のやり方、スケジュールの進め方という業務の引き継ぎがあります。まず、映画祭を開催するのかどうか、どういう映画祭にしたいのか「後は君らの代が全部自由に決めてね」っていう感じです。

―開催を決めた後、準備は何からどんな風に始めるのですか?

宇佐美 今年の軸を決めてから、会期を決めます。そして会場決めです。そのあとは作品を募集し、入選作品を委員で選んでいきます。

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『えんまさん』鈴木智貴監督

―作品はどのくらい集まりましたか?どんな風に選定していくんでしょう?

宇佐美 応募作品は204本でした。グループに分かれて手分けして全作品を観ます。第1次、第2次、最終選考まであります。今年は3月に募集を締め切って、5月まで手分けして観続けました。私は70本観ました。

磯部 僕は途中からだったけど、そんなにたくさん観たんだ!

宇佐美 それが楽しみでやっているので、楽しいです(笑)。

磯部 最終選考に残った今年の上映作品は12本で、2日間通っていただけると全部観られます。

宇佐美 配信もあります。以前の受賞作品はアーカイブから見ることができます。

―今回の映画祭の特色・見どころは?

宇佐美 今年は短編、長編、アニメーションに部門を分け、作品数も少なめにしました。
なので、少数精鋭のすべてが面白い作品であると言えると思います。

磯部 これは今年に限りませんが、やはり運営・上映作品すべて学生の手によるところが東学祭最大の特徴です。またその特色から、1年で委員のほぼ半数、2年でほぼ全員が入れ替わることから運営体制の変化が早く、自分たちでも意識しない変化や特徴が毎年あるかもしれません。

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『川凪ぐ火葬場』はるおさき監督

―ゲストもいらっしゃるんですね。

磯部 監督はご招待しています。観客席から見ていただいて、上映後に審査員(*)の方とトークの予定です。
*審査員は岩井澤健治さん、杉野希妃さん、瀬々敬久さん、細田守さん、三宅隆太さん

宇佐美 審査員の方とお話しすることが、入賞した!というモチベーションになっていただけるといいなと思います。

―運営上、大変なことは何ですか?予算、人事、作品選定‥

宇佐美 作品を選ぶことが一番楽しくもあり、難しいです。 みんな意見が違うので。
磯部 いくつかの部署で同時に進行している業務を把握することが大変です。
広報では特に宣伝をするうえで、東学祭の活動の全容を把握している必要があります。

―学生だからこそできること、あるいは難しいことは何でしょうか?

宇佐美 一般の学生がシンプルに上映したいと思ったものを選ぶ、ということがこの映画祭の一番の魅力だと思います。難しいことは、わからないことだらけなことです。メールの送り方から始まり、社会性を学ばせてもらっています。

磯部 特に上映作品のセレクションなどで、それぞれが純粋な感性を正直にぶつけ合えることで学生ならではの映画祭になっていると思います。

―映画祭には経費がかかりますが、前年度分の残高も引き継ぐんですか?

宇佐美 去年の先輩は残して下さっています。なので、今年も会場費くらいは残して引継ぎたいと思っています。チケットと企業のご協賛、クラウドファンディング(12日まで)が主な収入になります。
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『サカナ島胃袋三腸目』若林萌監督

―以前から映画が好きでしたか?

宇佐美・磯部 はい!

―最初の映画体験を覚えていますか? 作品名や誰と一緒だったか?

宇佐美 最初は覚えてないです。おそらくテレビでやっているジブリあたりが最初だったのではないかと思います。ストーリーというよりキャラクターの印象が強かったと思います。

磯部 初めて見た映画は覚えていませんが、小さなころハリポタの映画が公開されると家族で見に行ったことを覚えています。内容は子供には少し怖かったのですが、毎度楽しみにしていました。親が観たかったんだと思うんですけど、映画観てご飯食べて一日遊んだって感じです。

―ハリー・ポッターは何作もあったので、じゃあハリーたちと一緒に大きくなったんですね。

磯部 そうですね(笑)。

―宇佐美さんはジブリ作品から。自分でお金を払って観たのは何か覚えていますか?

宇佐美 ジブリやドラえもん、クレヨンしんちゃんとか子ども向けアニメ映画から入ったと思います。自分でお金を払って観たのは…中高生の頃に友達と映画館に行ったのは…おそらく少女漫画原作で、イケメン俳優が主演の映画が最初です。めちゃくちゃベタですけど。

磯部
 僕も中高生だと思うんですが、恋愛ものだったかな、あんまり覚えてないです。友達と集まってひたすらゲームしてたかもしれない(笑)。

―映画のジャンルは問わず、なんでも好きですか?

磯部 何でも…ホラーは怖いかな。驚かされる系がちょっと苦手で。

宇佐美 韓国映画は痛いしえぐいですけど、そこがいいんですよね。あとアジアの映画が好きです、韓国や香港とか。ジャンルだとヒューマンドラマが好きです。

―映画は人生に影響を及ぼしましたか?

宇佐美 影響はあると思います。東学祭に入ったこともそうですし、人生の楽しみの一つを見つけられたのは嬉しいです。

磯部 思いつかないです。すみません。

―監督、俳優で「推し」はいますか?

宇佐美 最近は女優の志田こはくさんが好きです。

磯部 俳優の滝藤賢一さんが好きです。

―今は映画を観るほうですが、作るほうに行きたくはないですか?

磯部 運営委員の中には作っている人もいますが、僕は観るほうがいいです。

―これから映画業界に打って出たいですか?

宇佐美 考え中です!

―そろそろ時間なのでアピールしたいことをどうぞ。

磯部 僕は途中からの参加ですけれど、セレクションでけっこう思い入れのある作品もあります。一人でも多くの人に観ていただければ、それが一番嬉しいです。

宇佐美 一人でも多くの人に観てもらう、ということを考えると、配信はいい方法なので増やしていく方向にはなると思います。一番はスクリーンで観ていただいて、トークは配信されないのでやはり生で観ていただきたいです。来られない方はぜひ配信をご活用ください。

―ありがとうございました。盛会となりますように!

              
(取材・写真 白石映子)


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