映画『ハント』 イ・ジョンジェ監督記者会見

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これまで数々の映画やドラマに出演してきた名優イ・ジョンジェが、初監督を務め、脚本も執筆し、盟友チョン・ウソンとダブル主演した映画『ハント』が、9月29日より公開されるのを前に来日。初監督作品への思いを語りました。

日時:8月31日(木)
場所:T・ジョイ PRINCE 品川
登壇者(敬称略):イ・ジョンジェ  
MC:奥原レイラ

MC: 本日は映画『ハント』記者会見にお越しいただきましてありがとうございます。
「イカゲーム」でも世界的スターとなりましたイ・ジョンジェさんの初監督作品です。
盟友チョン・ウソンさんとダブル主演を果たしたことでも話題になっている作品です。韓国公開時には初登場1位を獲得。第75回カンヌ国際映画祭ミッドナイトスクリーニングで上映され喝さいを浴びております。
舞台は1980年代の韓国。安全企画部に属するイ・ジョンジェさん演じる海外次長と、チョン・ウソンさん演じる国内次長が、組織内に入り込んだ北のスパイを探し出す任務を命じられ、探し出せなければ自身の身が危ないという手に汗握る作品です。
監督を務められ、主演もされましたイ・ジョンジェさんをお迎えしたいと思います。どうぞお入りください。

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軽やかながら、緊張した面持ちで登壇するイ・ジョンジェ氏。

MC: よくお越しくださいました。まずは皆さまにご挨拶をいただけますでしょうか・

イ・ジョンジェ:(日本語で)こんばんは。イ・ジョンジェです。よろしくお願いします。

MC:
来日は何年ぶりになりますか?

ジョンジェ:コロナになる前に来ましたので、約3年半ぶりだと思います。

◆初監督して気づいたこと
MC:いくつか代表質問をさせていただきます。初監督作品ですが、普段俳優業をされていることとの違いですとか、監督をされて気づかれたことを教えてください。

ジョンジェ:俳優だけの時は、キャラクターにひたすら集中することができますが、演出を兼ねると、本当に様々なことをチェックしなければなりませんし、悩まなければなりません。また様々な判断や決定をしなければならいないことが多くありました。色々な意味で違いがあると思いました。
撮影現場はこれまでも長い間経験してきましたし、同時に演出家の方々とも親しくお付き合いをさせていただく中で、監督の悩みを聞いたり、一緒に悩みを分かち合ったりしてきましたが、いざ自分が演出をしてみるとなると、俳優だけに専念している時とは違うなという風に思いました、

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◆伝えたかったことが世界の皆さんに届いた!
MC:作品を4年間温めてこられて、激しい銃撃戦やアクションシーンもほんとに見事でした。カンヌ国際映画祭やトロント国際映画祭など世界中の映画祭で上映され話題になってきましたが、お客様の反応はご覧になっていていかがでしたか?

ジョンジェ:シナリオを書いている段階から、国際映画祭に出品できればいいなと思っていました。もちろん、自分の作った映画を海外の映画祭に出品したいという個人的な希望だけでなく、この映画を通して伝えたかったテーマやメッセージが、韓国の観客だけでなく、様々な国々の観客の方たちに届いてほしい、そして、その観客の方達と一緒にコミュニケーションを取って話したいという思いが強くありました。
この映画では誤ったイデオロギーがテーマとして描かれています。そのテーマに対する悩みをずっと持ちながら色々考えながらこの作品を作り上げていきました。海外の映画祭に招待されたことによって、本当に多くの海外の方々と触れ合うことができました。
カンヌ国際映画祭だけでなく、トロント国際映画祭、シッチェス映画祭などで記者の方々や映画人の方々と一緒にこの映画について様々なことを語り合うことができたんです。公開される前にすでに映画祭に招待されることによって、多くの皆さんと出会うことができたのですが、公開される前に、私の気持ちの中では既に、この映画を作って本当に良かったなぁと思えました。
それだけ多くの皆さんに共感していただくことができたので、僕にとってはこの映画が伝えたかったストーリーを皆様に届けることができて、それが本当に意味のあることだなと思えたのです。


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●会場より質疑応答

◆チョン・ウソンとは親しいだけに遠慮も
ー 初監督作品で盟友のチョン・ウソンさんを主演に抜擢された経緯をお聞かせください。また、監督と演技者として、仲が良いだけに演出する時にやりづらかった事や、かえって良かったことはありますか。

ジョンジェ:チョン・ウソンさんとは、1998年に『太陽はない』という映画でご一緒しています。その時以来、本当にいい思い出として私の中にあったので「2人で早くまた違う作品で一緒にやりたいね」という話をずっとしていました。そのために、シナリオをいただいたり、一緒にシナリオを共同で開発したりということもしていましたが、なかなか上手くいかなかったんです。そうこうしている内に私の方で『ハント』のシナリオを書くことになって、これ以上遅くならない内にぜひ一緒にやりましょうと言って、キャスティングさせていただきました。
親しいからこそ、撮影現場で大変だったことがあるとすれば、なぜか親しいせいか、むしろ何かをお願いするのがためらわれた感じがあったことです。
例えば撮影の最初の方では「もう1回撮影しましょう」と中々言い出せませんでした。自分からお願いをしているような感じがしたんです。なので、初日撮影を終えた後に早くこのぎこちなさを解消しなければならないと思って、次の日からは僕がこれまで考えてきたシナリオを書いていた時に考えていた表現やテンポについて全てチョン・ウソンさんにお話しました。説明を十分にしたところ、快くそれを受け止めてくれて、撮影現場では本当に助けてもらったと思っています。

◆チョン・ウソンを最高にかっこよく見せたかった
ー イ・ジョンジェさんとチョン・ウソンさんが演じた二人の男は二重スパイを探すという役柄で、背景に違いはありますが、お二人のどちらがどちらを演じられても良さそうだと思いました。配役についてはどのように決められたのでしょうか。

ジョンジェ:チョン・ウソンさんはとてもヒューマニズムのある方で、折り目正しく多くの方達にいいイメージを持たれている方です。普段から多くの人たちと心を分かち合う、そんな方として知られています。そんなイメージを持ったチョン・ウソンさんの魅力を、最大限にこの映画の中でキャラクターとして引き出したい、表現したいという気持ちがありました。
ウソンさんのキャスティングが決まってからは、ウソンさんのそんな面を深く見せたいという思いがありましたので、シナリオのキャラクターをよく活かすためにシナリオの修正を加えていきました。
もちろん2人の役を入れ替えることもできたと思うのですが、ウソンさんが本来持っているその姿に最も今回よく似合うキャスティングになっていると思いますし、またその最もよく似合っているキャスティングを最大限に引き出す役どころとして表現したいと思っていました。


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◆「イカゲーム」でブレイクし信じられない思い
ー 3年半ぶりの来日とのことですが、その間に「イカゲーム」の大ヒットや「スター・ウォーズ」スピンオフへのご出演決定など目まぐるしかったと思います。どのようなお気持ちで激動の日々を過ごされていたのかお聞かせください。

ジョンジェ:これまでも作品には、絶えず一生懸命ベストを尽くして取り組んできたのですが、そこについては変わったことはないと言えると思います。そんな風に一生懸命作品を撮り続けてきたところ「イカゲーム」という作品で、多くの国の方々から人気を博すことになるという大事件が起きました。
アメリカでは大きな賞をたくさんいただきましたし、僕にとってもこんなに大きな福がもたらされるのは信じられない気持ちでした。どう受け止めていいかわからないくらい、自分にとっては実感の湧かない現実味のない状況でした。
そんな中、『ハント』の公開を韓国で準備している最中に『スター・ウォーズ』のキャスティングのオファーがありました。でも、そのことは誰にも言ってはならないと言われていましたので、私以外ではマネージメント事務所のおそらく1人か 2人だけが知っている状況で、秘密を維持しながら『ハント』が公開されました。
『ハント』で様々な海外の映画祭にも行かせていただき、そんな中『スター・ウォーズ』の撮影のクランクインが近づいていたのですが、本当に同時進行で様々なことをしながら『スター・ウォーズ』の作品の準備に取りかかり、セリフも覚えなければなりませんでしたし、体も鍛え、役作りについても色々考えなければなりませんでした。
アメリカで大きな賞をいただき、本当に目まぐるしい状況がずっと続いていたので、時間がどんな風に過ぎていったのかわからない感じがあったんです。
今の状況をお伝えしますと『スター・ウォーズ』を撮り終えまして、また『イカゲーム』の撮影をしているところです。『スター・ウォーズ』は来年公開を予定しています。『イカゲーム』は来年下半期、または再来年初めを予定しています。
また作品が公開されましたら、プロモーションで忙しくなると思います。つまり、忙しさが延々と終わっていない状況が続いているんです。個人的には本当に嬉しいこと、いいことだなと思っていますし、こんな時こそもっと体調管理もしっかりしなければなと思っているところです。

MC:こんなお忙しい日々の中、お越しいただきまして、あらためてありがとうございます。

フォトセッション

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★記者会見後に開かれたジャパンプレミアの模様はこちらで!
映画『ハント』ジャパンプレミア  イ・ジョンジェ 初監督作品への思いを日本のファンに語る


写真は、facebookアルバム イ・ジョンジェ初監督作品『ハント』記者会見&ジャパンプレミアもご覧ください。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.791557082971879&type=3

報告・撮影:景山咲子





ハント  原題:헌트  英題:HUNT
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© 2022 MEGABOXJOONGANG PLUS M, ARTIST STUDIO & SANAI PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

監督・脚本:イ・ジョンジェ
出演:イ・ジョンジェ、チョン・ウソン、チョン・ヘジン、ホ・ソンテ、コ・ユンジョン、キム・ジョンス、チョン・マンシク

1980 年代、安全企画部(旧 KCIA)の海外次長パク(イ・ジョンジェ)と国内次長キム(チョン・ウソン)は組織内に入り込んだ"北"のスパイを探し出す任務を任され、それぞれが捜査をはじめる。
二重スパイを見つけなければ自分たちが疑われるかもしれない緊迫した状況で、大統領暗殺計画を知ることになり、巨大な陰謀に巻き込まれていく・・・

2022年/韓国/DCP5.1ch/シネマスコープ/韓国語・英語・日本語/125分/PG12
字幕翻訳:福留友子・字幕監修:秋月望
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx.com/huntmoviejp
★2023年9月29日(金) 新宿バルト9ほか全国ロードショー



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