『母さんがどんなに僕を嫌いでも』舞台挨拶

完成披露試写会 舞台挨拶 2018年10月30日(火)

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ーいよいよ本日お客様にお披露目のはこびとなりました。ゲストのみなさんに今のお気持ちとともにご挨拶を頂戴いたしたく思います。

太賀 みなさんこんばんは。主人公の歌川たいじ役を演じました太賀です。今日こんなにもたくさんのお客様の目にこの映画がふれて・・・えーと、緊張してきちゃいましたけど、ほんとに今日という日を迎えられて嬉しく思っています。少しでもこの映画がみなさまに伝わればいいなと思っています。どうか最後まで楽しんでいってください。今日はよろしくお願いします。

吉田 みなさんこんばんは。吉田羊です。今日はお集まりいただきましてありがとうございます。高いところから失礼いたします。今の私の最大の懸念は明日の写真は全部「鼻の穴」だろうなということです(笑)。怖いな。(太賀さんへ)ね?あご引いて喋らないと。(笑)
この作品は去年の3月に撮影しました。1年半ぶりにみなさまにやっとお披露目ができますので、ほんとに嬉しいです。と同時にすごくデリケートな題材なものですから、みなさまに私たちの伝えたい思いがきちんと伝わればいいな、と願うような気持ちでおります。短い時間ではございますが、最後までよろしくお願いいたします。

監督 みなさま 本当にようこそおいでくださいました(拍手)。ありがとうございます。
歌川たいじさんが痛みを引き受けてしたためた、人生のギフトのような原作を手にしてから5年が経ちます。こうして映画が完成してみなさんに見ていただけるのをほんとうに今日嬉しく思っております。歌川さんはこの映画の母のような人ですが、母はやはり心配で心配でしょうがなくて、僕とずっと目が合っているんですけど(笑)、壇上からのご紹介で恐縮ですが、歌川さん立っていただけますか?(客席で立たれた歌川さんに満場の拍手)よろしくお願いいたします。

ーそれではここでいろんなお話を伺ってまいります。今ご紹介にありましたように、この作品は歌川たいじさんのご自身の経験を綴った同名のコミックエッセイ、実話を元にした映画ということで、キャストのお二方は演じる上で、そして監督は演出する上で気にかけた点やご苦労なさった点などあったのではないかと思います。そのあたりからお聞かせいただけますか。

太賀 やっぱり歌川さんの実人生を演じるというのはやっぱり簡単なことではなくて、どれほどの思いで、歌川さん自身がこの原作を書き上げたのか、頭の下がる思いというか・・・傍から見たら壮絶な人生をされています。この物語の本質は悲しいできごとだけを描こうとしているのではなくて、その悲しみをどうやって乗り越えていくのかという、生きる上での力強さだったり人と人とが寄り添いあう喜びだったりが描かれているんです。僕が歌川たいじという役を演じる上で、実際に歌川さんが感じてこられた喜びも悲しみも一つとしてこぼすことなく、丁寧に演じたいなと、そういう思いでやりました。

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ー実際に歌川さんにお会いになって、演じる上でのヒントなどありましたか?

太賀 歌川さんは毎日のように現場に応援しに来てくださって、手料理をふるまったりお菓子をスタッフのみなさんに差し入れしてくださったりして、献身的に現場を支えてくださいました。歌川さんと、作品についての深いコミニュケーションは意図してとることでもなくて、なんかこう他愛もない会話や、歌川さんの佇まいや表情を盗み見ては、演じるヒントにしていました。
ー映画の母でもあり、現場の母でもあったというところなんですね。吉田さんはいかがでしょうか?

吉田 実在のお母様でいらっしゃいますので、歌川さん本人から聞き取りをしまして、お母様に関するエピソードをいくつか聞かせていただいたんですけれども、聞けば聞くほどほんとにひどいお話ばっかりで、どうしてもお母様が虐待するにいたった思考回路が理解できなくて、どうしようかなって、この人どうやって演じたらいいのかなって思っていたんです。
でも、ひどい話ばっかりなのに最後に歌川さんが「でも一生懸命生きた人だったんです」って笑顔でおっしゃるんですよね。その歌川さんをみたときに「あ、そうか。この歌川さんの思いを私は伝えればいいんだ」と思って。私はその光子さんを「未熟なまま母親になることを強いられた人」だと認識しているんですけれども、私が未熟に演じれば演じるほど、逆説的に「それでも息子は母の愛を求めている。愛しているんだ」ということが色濃く伝わればいいなと、半ば願うような気持ちで演じました。

ーなかなか壮絶なシーンも多くあったかと思うんですけれども、乗り越えるのはたいへんでしたか?

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吉田 そうですね。ただ、現場にいる太賀くんがたいじさんそのものだったんです。なので、太賀くんが演じるたいじさんに反応していけば、自然と感情ができていった。そういう意味ではほんとに太賀くんに助けられました。

ーそして監督は思いも強い分こだわりもあったかと思いますがいかがでしょう。

監督 こだわりじゃないですけれど。原作を読まれてる方もそうでない方もいらっしゃると思うんですけど、これから歌川さんの壮絶な過去をみなさん目の当たりにするんですね。
僕が原作を読んで一番心を打たれたのは、「人生は循環できる」っていうことだったんです。歌川さんの人生ほど壮絶でないにしても、この会場のみなさんそれぞれ振り返るのが辛くなるような記憶、かさぶたのまま放置しているような傷、生きていたら必ずひとつや二つ抱えているものだと思うんですよ。
それを最近定着してしまった「断捨離」のごとく切り捨ててしまったり、なかったことにしてしまうんではなくて・・・嬉しいことも悲しいことも全部自分を形成してきたものだから、今現在進行形で得られた友情や愛する人から得られた優しい気持ちを、かつて愛されなかった自分の意識に、自分の中で渡してあげることができる。人生は循環していくことができるんだ、僕はそのことを原作から大きな気づきとして得られて、今日よりも明日、明日よりも明後日とちょっと気分のいいものにしていくためのエネルギーになるんじゃないかな。それを映画にしたいと思ったんですね。
ですから今日は特別なお客様なので、いたるところで人生が循環する。映画を見終わった後に、幸せな円がくるりっと心の中に描かれるような印象をみなさんが感じてくれるといいなと思っています。いろんなところにまん丸なキーワードが隠されていますので、ぜひそれを楽しんでください。

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ーそうですね、キャストのお二方が演じてらっしゃるこの親子関係ひとつとってもその中に様々な関係性、メッセージがこめられているかと思いますので、受け取っていただければと思います。
続いての質問に移る予定ではあったんですけれども。実はですね、太賀さんと吉田さんにはナイショにしていたことがございまして。主題歌「Seven seas journey」を歌っていらっしゃいますゴスペラーズのみなさんが今日この会場にお越しくださっています。

(太賀さんと吉田さん顔を見合わせる)
(会場は「え~!」「きゃ~!」の歓声と拍手)
ーそれではご登場いただきましょう。どうぞお入りください。ゴスペラーズのみなさんです。(拍手)
初対面でございます。


 みなさん今晩は。ゴスペラーズです。ありがとうございます。(拍手)
太賀さん、吉田羊さん、そして御法川監督完成披露試写会おめでとうございます。と、今お話にあったとおり実はお三方と我々ゴスペラーズ今日が「はじめまして」ということで、この映画のために書き下ろしました「Seven seas journey」をみなさんへのプレゼントとしてここで歌わせていただきたいと思います。

ー素晴らしい!歌を披露していただけるということで。実は監督はご存知だったんですけど、おふたりにはナイショだったので、かなり驚かれていらっしゃいます。

太賀 なんで監督は知ってたんですか。(笑)

吉田 おかしいじゃないですか。(笑)

 さっきから監督だけちらっとこっちを見るんですよ。見ないで下さいよ、ばれるじゃないですか。(笑)

吉田 思いもしませんでした。

 はい、トイレも一時間前に済ませまして隠れていました。(笑)

ここで準備。監督、吉田さん、太賀さんは端へ移動。

 では聞いていただきます。「Seven seas journey」

ゴスペラーズさん 主題歌「Seven seas journey」を披露

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ー太賀さん吉田さんいかがでした? こうして歌声を聴いてみて。

太賀 やばかったです(笑)。いやなんかこんなに・・・なんだろう。完成披露試写会でこんな気持ちになったのは初めてです。ほんとになんか・・・素敵なものを見せていただいてほんとに嬉しかったです。ありがとうございました。感動しました。歌川さん、良かったですねー!

吉田 私もそう思ってたの。聞きながら。ほんとにね、歌ちゃんが(横を向く)、いやだほんと泣いちゃう。いろいろと歌ちゃんが・・・

監督 僕がちょっとだけ、羊さんが泣いてる間に。(ゴスペラーズへ)ほんとにありがとうございます。観客のみなさんにお伝えしたいんですけど、ゴスペラーズのみなさんは原作を読んで、脚本を読んで、編集した映画も見て、たくさん候補の歌詞や曲を作ってくれたんですよ。映画を拡げるために主題歌をというのはお約束でもあるんですけど、僕はこんなに愛情深く主題歌を作っていただいたことをほんとに光栄に思いながらとても感謝しています。ありがとうございました。(拍手)

ー吉田さん、何かおっしゃりたいことがあれば(笑)。

吉田 はい、落ち着きました。ほんとに歌ちゃんがね、お母さんの愛を諦めずに生き続けてこの本を書いたおかげで、こんなに素晴らしいギフトをいただけるんだということを、きっと歌ちゃんは今しみじみと感じているんだろうなと、歌ちゃんの気持ちになったら泣けてきました。

ーひとことだけぜひゴスペラーズのみなさんにも伺いたいんですけど、映画をご覧になっていかがでしたでしょう。

 はい、この映画には愛すること、そして愛されることの両方が描かれています。どちらも決して一人ではできないことで、相手がいて誰かがいて初めてできることです。一人でできないことだからこその難しさもあるし、でもだからこその美しさもあるし。そんな思いをこめて我々ゴスペラーズも決して一人では歌えない歌い方で、歌わせていただいたのがほんとに光栄でした。ありがとうございました。みなさん、この映画を見終わった後にいろんな思いが胸に降りそそぐと思うんですけれども、そんな言葉にならない思い、それを形作るための道しるべにこの歌がなったら嬉しいなと思っております。ありがとうございました。(拍手)

ーありがとうございました。
ここからフォトセッション

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ー最後にキャストのお二方と監督からもう一言

太賀 ほんとにこんなに素敵な完成披露試写会になって嬉しく思います。この作品がこれから先多くの人の目に触れることを祈りつつも・・・そうですね。見てもらう方にはそれぞれの受け取り方をしていただければと思うんですけれども、最終的にこの歌川たいじという役を少しでも愛おしく思っていただければ、もちろんお母さんもそうですし、出てくる登場人物がみな愛おしくて、愛されたらいいなと思いました。ほんとに今日はありがとうございました。よろしくお願いしますっ。(拍手)

吉田 この映画はほんとにデリケートな内容ですので、いろんな議論があると思います。私は、この映画でネグレクトの当事者を救うことはできないだろうとずっと思ってきましたし、様々な取材でもそう話してきました。けれどもあるつぶやきを見ていたら「予告で流れている“あんたなんか産まなきゃ良かった!”という台詞は私自身も母からずっと言われてきた。きっとこの映画を見るのは私には辛いことになると思う。けれども母と向き合いたいから、この映画を見ます」と書いてくださっている方がいて、「ああそうか」と。この映画は「当事者の背中を押す力もあるかもしれない」と思いなおしました。私は当事者のかたにもこの映画を見ていただきたいですし、そしてその周りの方々にもこういう見方もある、支えかたもあるんだな、というヒントにしていただけたら嬉しいなと思います。
愛し愛されたいと願っている親子の姿を通して、見終わった後もしかしたらぐぐっと考え込んでしまうかもしれないですけれど、この親子の間には確かに愛があったのだと感じていただければ。そして生きていればいろんな出逢いがあって、いつからでも人生はやりなおせるんだ、いくらでも人生を変えていけるんだと、小さな希望の光のようなものを感じていただけたら、我々が文字通り戦って作ったこの作品の意味があるかなと考えております。
今日この会場には、歌ちゃんご本人と、本作をご覧になればわかると思いますけれども、歌ちゃんに大きな影響を与えたキミツ、大将、カナちゃんというとても大切なお友達、モデルになった3人が会場にいらっしゃいます。どの人だったんだろうと探しながら、帰ってください。ヒントはマスク!(笑)というわけで映画を最後まで楽しんで帰ってください。本日はありがとうございました。(拍手)

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監督 僕は今日みなさんに申し上げるとしたら、おおいに笑って泣いていただきたい。羊さんが出演された4回泣ける『コーヒーが冷めないうちに』、とっても素敵な映画で僕大好きです。泣ける映画ってね、意地悪な人が斜に構えていろいろ言うけれど、そんなに自由に生きられていないと思うんですよ。普段いつも空気を読みながら、自分の本当の気持ちを抑えこんで日々営んでいると思うんですね。せめて暗闇の中でスクリーンを見つめながらふだん抑えている喜怒哀楽を解放していただきたい。さっき太賀さんも言ってくださいましたけれど、ほんとに一人の人間が懸命に生きている姿のおかしみと愛おしさ。それを大いに笑っていただきたいし、愛おしさに涙を流していただきたい。自分の体の中にこんなに涙がたまっていたんだと知ることって絶対力に転じると思うんですね。ですから今日は暗闇になってしまいますと、隣にどんな方が座っていても恥ずかしくありませんので。
今月釜山映画祭に羊さんと歌川さんと行って、初めて上映に立ち会って来たんですけれど、そのときはびっくりしましたね。(泣きまね)それがこだまするんですよ(笑)。でもね、僕はとってもすてきだなと思いました。太賀さん羊さんが伝えてくれた思いを受け止めていただくとともに、この可愛らしく元気な映画を楽しんでいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)

http://hahaboku-movie.jp/
©2018 「母さんがどんなに僕を嫌いでも」製作委員会
★11月16日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

☆御法川修(みのりかわおさむ)監督インタビューはこちら
☆歌川たいじさんインタビューはこちら

東京国際映画祭中だったので、映画の合間をぬって駆けつけました。取材席は最前列ですが、この近くにいらっしゃる若い女性ファンの方々は、ずいぶん早くから並ばれていたようです。舞台上の立ち位置を示すガムテープの数を見て、「誰がゲストなのかしら」と言い合う姿に内心「びっくりするよ~」とうふふ。プレスには知らされていましたが、ゴスペラーズ登場に吉田さん太賀さんは目を丸くして驚いていました。目の前で聴く生歌はすばらしかったです!役得~♪
映画上映後、客席にいらした歌川さんに向かって大きな拍手が沸き起こったそうです。一緒に座っていたキミツさんもたくさんの方々に握手を求められたとか。映画と同じ暖かい雰囲気で終了した試写会であったようです。その場にいられなかったのが惜しい・・・。
今回もほぼ書き起こしました。音声と歌は届けられませんので、ぜひ劇場へお出かけくださいませ。(写真・取材 白石映子)

『ボクはボク、クジラはクジラで、泳いでいる。』  完成披露舞台挨拶

11月3日からの公開に先立ち、10月11日シネマート新宿にて、藤原知之監督、出演の矢野聖人さん(鯨岡太一)、武田梨奈さん(白石唯)、岡本玲さん(間柴望美)の完成披露が行われ、上映前に舞台挨拶がありました。
藤原監督から観客へのお礼の言葉に続き、映画についてのトークに入りました。

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矢野 ほかの仕事のためこんな髪色です。こんな太一は出てきません(笑)。20代のうちに舞台、ドラマ、映画の主演をするのが夢でした。この映画の主演ができて良かったです。

武田 クジラの映画を撮ることで、ただの青春映画だけで収めてはいけない作品だと思いました。私はこう思っている、と熱く監督に語ってしまいました。自信を持ってみんなで愛情をこめて作った作品です。ぜひたくさんの方に観ていただきたいです。

岡本 和歌山出身で観光大使をしています。やっと和歌山の映画に関われました。お芝居で地元の歴史や人の温かさを伝えたいと思っていたので、単純に嬉しいです。

ー和歌山でのオールロケでしたね。

矢野 僕は初めての和歌山です。海と山、自然の溢れている場所でロケができて、気持ちものびのびできてよかったです。

武田 人もとても暖かくて、場所にも助けられました。仲良くなったきっかけが、ホテルの前にあるラーメン屋さんなんです。撮影の後みんなが自然と集まりました。

ー3人の関係性がほのぼのして素敵です。

岡本 同い年の91年生まれです。「盛り上げたいね」「頑張ろう」「いい作品にしたいね」という熱い思いはみんなにあって、ラーメン食べながら話しました。和歌山ラーメン、豚骨しょうゆ味で美味しいです。食べに行ってください!

矢野 へんに気を遣わないでよかったし、共通の話題もありましたし。

監督 最初の顔合わせでは3人ほとんど喋らなくて、大丈夫かなと思いました。

岡本 矢野君お洒落で、話しかけにくかったんです。

矢野 え~!(笑)

武田 住む世界違うね、って感じ(笑)。私たちのほうはジーンズとかでラフだったんです。

監督 矢野君はなんかマイケル・ジャクソンみたいな格好で(笑)。初めてのときもすごい格好だった。僕はチャライ若い役者嫌いなので、どうしようと思ったんですけど、話したら違ったのでよかったです(笑)。

ークジラの印象や撮影を通じての感想を。

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矢野 生きものを扱うのはとても難しいとは思っていました。陸の動物ならまだ接しかたはわかるんですが、クジラは未開の地というか、どういう経験も役に立たない。クジラたちも人間っぽいところがあって、こちらが自信を持ってあたらないと、言うことを聞いてくれなかったり、遊びに行ってしまったり。それぞれの個性をわかった上で、接しないといけませんでした。

武田 言葉が通じない分、目や行動で示します。実際目を合わせると通じるところがあります。

矢野 今あんまりジャンプしたくないなとか、わかります。ぼくらクラスになると(笑)。

武田 普通は人間とクジラの1対1ですが、矢野くんは2頭引きといって、私のところに連れてきてくれるシーンがあるので、私とも息を合わせないとなりません。矢野君はクジラになりきってもいたんですよ。撮影前に合宿に行ったとき、先に入っていた矢野君が慣れていない私に「ぼくクジラ役やります」といってくれて(笑)。

矢野 変な人に思われました(笑)

ーでも太一くんはクジラ好きの役ですよね。

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監督 実は脚本を書くときに心がけるのが「自然からまない、人数少ない、動物使わない」なんです。今回その3つが全部入っているんです(笑)。クジラは賢いのでよくやってくれました。フレーム外でサインを出して動くほかにアドリブもあるんですよ。雰囲気でわかるんですかね。芝居をしてくれたシーンが結構あったんです。役者さんは大変だったかもしれませんが、僕はスムーズに撮れました。

ークジラに癒されるシーンが多かったですね。

監督 梨奈さんの感情が出るようなシーンもクジラのアドリブだったんですよ。カメラを構えていたら勝手にやってくれて、すごいなと思いました。飼育員の人たちが見て驚いていました。

ー来館数を増やし、盛り上げるために、壁にぶつかりながら悪戦苦闘する姿が描かれます。みなさんにも多かれ少なかれあると思いますが、乗り越えたり、ストレスを解消するための秘訣は?

矢野 躓いたりし壁にぶつかったりしたときは、自分を応援する人、支えてくれる人を思い出します。そういう人たちがいるから頑張らなきゃ、もっと上に行かなきゃ、ここで躓いてる場合じゃないな、と自分を鼓舞します。自分を一度ゼロにする。リセットして乗り越えます。

武田 自分が一番落ち着ける場所、映画館に行って無になってみます。リセットしてモチベーションをあげて、頑張ろうと。なにかあると必ず映画館に行きます。左端が好きなんです。観終わって出てくるお客さまの顔を見ているのも好きです。

岡本 こないだ”滝行”に行きました。自分の甘さを考えたり、生まれ変わりたいと思ったりして。大雨の後だったのですごい水量だったんです。3回入って「私死ぬ!」と思うくらいでした。痛いのと息ができないのとで、滝にうたれながら号泣していました(笑)。私ってなんて弱い人間なんだ、とストンと自分の中に降りてきて「じゃあ頑張ればいいんだ!」と前向きになれました。自然の偉大さを感じました。

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矢野 見出しに「岡本玲 滝行に」って(笑)。

武田 今度うちの道場(空手)に来なよ。いっぱい殴れるから(笑)

岡本 押忍(おす)!

ーストレス解消になりますか?武田さん。

武田 なります!

監督 僕は20代後半に奥義を見つけたんです。それは「全部自分のせいにする」。なんでうまくいかないか考えると、意外と自分の直接的な原因って1,2割で後は外的要因。「環境がよくない、タイミングがよくない、上司が仕事できない」とか。それを全部自分のせいだと考えると、自分がやることが見えて乗り越えられる。これは映画の太一にも通じる部分があるんです。太一は環境の問題や、みんなの問題を自分のこととして考える。それで解決してみんなと引っ張っていくんです。無理やりつなげてみました(笑)。

ーたしかに人のせいにしたところで解決はしませんね。

監督 そうですね。そこで愚痴しか出ないのでなく、具体的な歩みを考えれば簡単な話になります。

ーみなさん深いお話をありがとうございました。最後に矢野さんからお客様に見所も含めてひとこと。

矢野 この映画には和歌山の自然の美しさやクジラの可愛さもたくさんつまっています。僕はみなさんがそれぞれに、この映画から何か感じ取ってもらえたらと思います。
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10月3日(水)『殺る女』完成披露試写舞台挨拶

10月27日(土)からの公開を前に、池袋シネリーブルにて『殺る女』完成披露試写会が開催されました。
上映前に主演の知英(ジヨン)さん、武田梨奈さん、宮野ケイジ監督の舞台挨拶レポをお届けします。

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幼いときに両親を殺された愛子(知英)が、犯人の腕にあったサソリのタトゥーを手がかりに、腕利きの殺し屋となって復讐しようとする。
一方孤児院で育った加賀俊介(駿河太郎)は、かつての仲間に悪事を強要されている。俊介の妹由乃(武田梨奈)は看護師として働き、同僚の医師に心を寄せているが、報われそうにない。

凄腕のスナイパーを演じる知英(ジヨン)さん
「これまでで一番台詞の少ない台本で、覚えなくていいや、ラッキー!(笑)」と喜んだそうです。ところが現場に入ってみたら「間違いでした。台詞の代わりに、全部表情や目だけで感情を表現しなければならなかった。監督に助けてもらってキャラクターを作っていきました」

武田梨奈さんは孤児院育ちの看護士役。心に闇を抱えているという設定で、これまでに見たことのない女性を演じています。
「一ヶ月前から闇を考えながらすごしました」「役のために普段絶対吸わない煙草を、喉がウェーとなりながら(笑)吸っていました」と笑わせます。
女の殺し屋を主人公にしたかったという宮野ケイジ監督
「クライマックスで愛子が自分自身と向き合う絵が浮かんだんです。それが枝葉を広げて物語を構築し、みんなが闇を抱えることになりました」台詞については
「今回はなるべく言葉を使わないで、それぞれの心の動きを浮き彫りにしたいと言うのが最初からあって、台詞が少なく台本が薄くなった」そうです。

知英さん、武田梨奈さんは一緒の撮影シーンが一つもなく、舞台挨拶のこの日の取材が初対面。
初めて会ってお互いの印象を聞かれて
知英「(武田さんは)可愛いです。素敵な笑顔にひかれます。アクションのイメージがあったんですが、この作品ではか弱い女性で出ていて、こういう面もあるんだと感じました」
武田「今日初めてお会いして撮影するときに、近い距離で見つめあってくださいと言われて恥ずかしくて見れませんでした。天然記念物のような、知英さんほんとにいたんだって感じで。お芝居も歌もダンスも言葉もできて、性格も優しくて悪いところが一つもなくて悔しいです。知英さんになりたいです」(会場笑)

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お二人はガンアクションも見せています。
知英「プロっぽく見せなければいけないので銃の持ちかた、姿勢、まばたきしない、など気をつけました。銃に慣れるように、友達だと思ってずっと現場でさわっていました」
武田「一瞬しかさわっていないんですけど、たまたま手にしたというシチュエーションだったので、むしろわからないままやろうと思いました」
知英「かっこよかったですよ」

MCさんからこれまでの「ターニングポイントだと感じたこと」を聞かれて
監督「人生でいうと多すぎるので、この映画を作るうえでのことを。ラストシーンが台本と違うんです。知英さんに相談して変えたら、すごくよかったので、そこに向かっていくという組み立てができました。ターニングポイントであり、よりどころになり、くっきりしました」
武田「たくさんあるんですけど、10年前に『ハイキック・ガール!』に出させてもらったことです。私を映画界の一人として正式に迎え入れてくれた作品。それがあったからこそ今の全てがあると思うので、10年前の自分に良かったね!と言いたい」
知英「女優をはじめたことで、第2の人生を生きています。こうして日本で活動できているのも大きなターニングポイント。これからも現場での出会いを大切にしていきたいです」

『妻の愛、娘の時』 シルヴィア・チャン舞台挨拶付きプレミア上映

シルヴィア・チャン監督舞台挨拶付きプレミア上映&衣装デザイナー ワダエミさんとのトークショー
2018.7.3 YEBISU GARDEN CINEMA シネマ2

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左 ワダエミさん 右 シルヴィア・チャン監督

『妻の愛、娘の時』(原題 相愛相親)の公開を記念して、監督・主演のシルヴィア・チャンが7月に来日し、舞台挨拶と衣装デザイナー ワダエミさんとのトークショーが行われました。この作品は9月1日に公開されます。

物語
主人公フイインの母が亡くなり、田舎にある父の遺骨を都会にある母のお墓に移動しようとしたことから騒動が起こります。田舎で夫の帰郷を待ち続けた最初の妻ツォンや村人は遺骨の移動に大反対。フイインの娘ウェイウェイは自分の人生の選択に迷いつつ、強引な母親の行動に反発しツォンのもとを訪ね、良い解決はないものかと思案します。父の遺骨をめぐる騒動を3世代の女性の視点を通して描くこの作品。夫婦、親子、都市対田舎の対立、家族の歴史をユーモア込めて描き、最後は心にしみる物語になっています。
作品詳細 
シネマジャーナル作品紹介
『妻の愛、娘の時』公式HP

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(C)2017 Beijing Hairun Pictures Co.,Ltd.


張艾嘉(シルヴィア・チャン)監督プロフィール

台湾出身。台北アメリカンスクールを卒業後、73年にジミー・ウォング主演『いれずみドラゴン 嵐の決斗』で映画デビュー。『山中傳奇』(79)、『過ぎゆく時の中で』(88)、『フルムーン・イン・ニューヨーク』(89)、『恋人たちの食卓』(94)など数多くの香港・台湾映画に出演してきた。78年には映画製作にも進出し、映画監督・プロデューサーとしても活躍し、監督作としては『君のいた永遠』(99)、『20.30.40の恋』(04)、『念念』(15)などを製作、プロデューサーとしては『美少年の恋』 (98)がある。脚本家としても活躍している。

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左 2015年東京フィルメックスにて 右 今回の催しで

★女優、プロデューサー、監督として40年にわたり活躍するシルヴィア・チャン

『妻の愛、娘の時』のプレミア上映会が7月に東京・YEBISU GARDEN CINEMAで行われ、監督&主演を務めたシルヴィア・チャンが舞台挨拶に登壇した。7月に65歳を迎えたが、「ある程度の年になると、同じテーマの作品でもものの見方や解釈が変わってきます。私はすでにおばあちゃんですが、今回は家族をテーマにしていますので、世代と世代のギャップを埋める橋掛けを私なりにできるとうれしい。いつもそういう形で映画を作っています」と映画製作に携わる姿勢を語った。「おばあちゃん?」という言葉に場内がいっせいにどよめくと、「私の孫娘はもう13歳。長男は今年で38歳です。さらに、息子は3人」と語ると、観客はさらに驚いた。

●3世代の女性の想いをテーマに

シルヴィア・チャン:愛に対する考え方をポイントにしました。そしてお墓のことがひとつのポイント。3世代の女性を描く時、愛に対する思いを中心に考えました。
おばあちゃん世代は夫に合わせ、5,60台の私の世代は夫婦で考える。そして若い世代は自分のことを中心に考える。
この作品は平凡な家庭を描いていますが、平凡だからこそそこにある日常のディティールを丁寧に描きました。その描き方で皆さんに共感してもらえたと思います。
各世代の女性、それぞれの時代を生きて、それぞれの苦難や苦労があるけど、成長していく中で、いろんな関門をくぐり抜けて強くなっていきます。もう私もおばあちゃんになったけど、本当のおばあちゃんの気持ちはまだよくわかっていないかもしれません。でも少なくとも私が今まで体験してきた中で、若い人たちの気持ちを理解しているつもりでこの映画に描きました。

ポスターなど 今回の催し会場で
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下 2017年 東京フィルメックスで 台湾でのポスター?


●監督と主演、自分の演じるシーンのOKはどのように

シルヴィア:他の役者がいない時は、自分のシーンを撮れます。だめだしは自分でします。また、スタッフが「あのシーンは、ちょっと」と情報をくれます。それで撮り直しをしたりします。

●最近気になった映画は?

シルヴィア:是枝裕和監督の『万引き家族』が気になっています。非常に丁寧に愛を持って描いていて感動しました。この映画を観て複雑な心境になりました。「家族」は、血のつながりがなくてもいい。ひょっとしたら、血のつながりがない方がいい家族になるかもと思いました。

★途中でシルヴィア・チャンの誕生日&本作の日本公開を祝うため、親交の深い衣装デザイナーのワダエミさんが花束を持って登場。

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シルヴィアは『呉清源 極みの棋譜』に呉清源(張震=チャン・チェン)の母役で出演した際、同作の衣装デザインを担当したワダエミさんと親交を深めた。また同作監督の田壮壮(ティエン・チュアンチュアン)が『妻の愛、娘の時』にシルヴィアの夫役で出演していることから、2人は彼の話題で大盛り上がり。

●田壮壮について

シルヴィア:『呉清源 極みの棋譜』出演の際にワダエミさんと仲良くなりました。この映画の脚本段階から、夫役は田壮壮監督の顔が頭に浮かんでいてオファーしました。田壮壮に連絡をし北京でゴルフをしたのですが、その時は切り出せなくて、次の日、再度電話をしてオファーしOKしてもらいました。
彼が登場することで、映画にリアル感、人物の情感、雰囲気など、一気に命が芽吹いたと感じました。彼はこれまで俳優としては、ワンシーンだけというような出演をしていますが、セリフがたくさんある役は今回が初めて。妻を優しく見守る役柄でこれがとても素晴らしく、役柄を気に入っています。本作出演後、俳優としての
オファーが殺到してるそうです(笑)。
彼は監督をしている時はシリアスですが、普段は気配りが出来る魅力のある人。若い女性にもとてもモテています(笑)。現場でもみんな彼のことが大好きになりました。でも映画の中では素敵な旦那さんですが、実生活でこの人を夫にしたらけっこう大変だと思います(笑)。


ワダエミ:『呉清源 極みの棋譜』で衣装デザインを担当しましたが、ふだんの田壮壮監督は本当に色っぽいんです。上目遣いで見つめられるとクラクラッときそう(笑)。実際の彼は、ほんとに知的な若い女性にモテるんです。
シルヴィアのの連絡先は知らないんですが、田壮壮が私たちの間を取り持ってくれて、彼に「シルヴィア最近どう?」と聞くと教えてくれます(笑)。

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●新作について
シルヴィア:マレーシアで撮影する新作「夕霧花園(原題)」(林書宇=トム・リン監督)では阿部寛さんと共演します。

●最後に
シルヴィア:日本では映画祭に参加したことはありますが、本日のように映画館で舞台挨拶をするのは初めで、とても嬉しく思います。私は映画の世界に入って40年仕事をしてきましたが、今は、ひとつひとつの作品がとても大切なものだと感じています。なぜかというと私の残りの時間は限られていて、映画を作ることができる機会が少なくなっていると思うからです。
映画を通じ、皆さんと交流できる貴重な機会を大切に、そして、この作品がみなさんに気に入ってもらえるととても嬉しい。

ワダエミ:娘のようなシルヴィアの新作、素晴らしいと思います。等身大の自分を見つめ直すために、ぜひ日本の皆さまにみて欲しいです。世界的に超大作やドキュメンタリー的な作品が多いなか、シルヴィアは彼女が持っている繊細で、愛のある世界を描いています。ぜひ、自らを問い直すためにも観るべき映画だと思います。


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9月1日(土)より、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次ロードショー
取材・写真、まとめ 宮崎暁美






『カメラを止めるな!』初日舞台挨拶@新宿 K's シネマ

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ご挨拶に登壇したキャストの皆様
下段右から
濱津隆之(日暮隆之)、真魚(日暮真央)、しゅはまはるみ(日暮晴美)、長屋和彰(神谷和明)、細井学(細田学)、上田慎一郎監督
上段右から
市原洋(山ノ内洋)、山崎俊太郎(山越俊助)、大沢真一郎(古沢真一郎)、竹原芳子(笹原芳子)、浅森咲希奈(松浦早希)、吉田美紀(吉野美紀)
☆秋山ゆずき(松本逢花)さんはこの回は欠席。
MC:(突然強制的に司会をさせられてしまった)笠井信輔アナ (キャスト・観客・取材陣も喝采)

―じゃ、行きますよ。お1人ずつ紹介いたします。商業長編映画初めての方?(とキャストへ)ああ、みなさんそうですね。では自己紹介の後、自分がからんだシーンで思い出深いところを一つだけ簡単に言ってください。ではまず、熱血監督かと思いきやストレスが爆発しただけだった濱津隆之さんです!
濱津隆之 主演の監督役をさせていただきました濱津隆之です。今日は雨の中をお越しいただいてありがとうございます。たくさんの方の応援のおかげで今日を迎えることができました。嬉しいです。最初のふっきれた監督が大変でした(笑)。あんまりああいうことをしないので。あそこに自分を持っていくというのが、いい経験になりました。(拍手)
―濱津さんお芝居の経験は? 
濱津隆之 一応小劇場、舞台のほうで30手前から始めて、今36なんですけれども。俳優の道に入って舞台を細々とやってました。映像はこれがほぼ初めてです。
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―続きまして、その娘は本物の熱血ADでした!真魚(まお)さんです。 
 (真魚ちゃーんと客席から声が飛ぶ)
真魚 監督の娘を演じた役者の真魚と申します。今日は雨が降っているんですけど、初日にこんなにたくさんの方に来ていただけてすごい嬉しいです。はい。(拍手)
監督 ちょっと猫かぶってます。ほんとはもっとああいう暴走娘です。(笑)

―ポン!が忘れられません。しゅはまはるみさんです。
しゅはまはるみ はーい、ポン!やりました しゅはまはるみです。今日はほんとありがとうございます。こんなに満席の皆様にお越しいただいて、観ていただけて幸せです。ありがとうございます。この次の回も次の回も満席いただいて。今日池袋のほうでももう1回上映があるんですよね。この回のチケットを「生き返り割り」(リピーター割り)使えますよね?(監督:はい使えます)もう1回観たいと思ってくださる方は池袋はまだありますよ。
監督 池袋(シネマ・ロサ)はもう少し大きくて170席くらいあります。
しゅはまはるみ  また違った臨場感で観ていただけると思います。よろしければさっそく「生き返り割り」をお使いください。よろしくお願いします。ポン!(拍手)
ここで「ポン!」の実演。場内大拍手。

―こだわりすぎのめんどくさい主演俳優は長屋和彰さんです。
長屋和彰 いけすかない俳優をやりました長屋和彰です。僕ちょっと疑問があるんですけど、皆さんに聞きたいなと思ってまして。ゾンビって斧使えるんですか?(笑)いまだに僕疑問に思ってるんです。後で外にいるんで、皆さん一言ずつ「使える」「使えない」って。
監督 ほんとにめんどくさい奴だな。(笑)
長屋和彰 よろしくお願いします。本日はどうもありがとうございました。(拍手)
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―アルコール依存症のカメラマン細井学さんです。 
細井学 酔っ払いです(笑)。最初のゲロは「ふぐ雑炊」を使いました。レトルトのやつ。
監督 小道具ね。それ以来ふぐ雑炊が食べれなくなった?
細井学 いや、もともと食べてないんで(笑)。最後は卵雑炊(笑)。ほんとに今日はどうもありがとうございました。(拍手)

―ドラマの内気な助監督、市原洋(ひろし)さんです。
市原洋 市原洋です。本日はありがとうございます。37分ワンカット、コンタクトレンズがなかなか入らなくて、上映されている本編をテンパリながらずっとやったというのが、印象に残りました。あのー、ロビーに「顔出しパネル」があります。ちょうど僕のところが穴あいているんですけど(笑)、ぜひ写真を撮ってツイッターとかであげていただくと嬉しいなと思います。ポスターももらえますので。
監督 もうちょっとちゃんと説明して。断片的やから。
市原洋 ツイッターでキャンペーンをやっています。顔出しパネルに顔出していただいたり、ポーズとっていただいたりして写真を撮って・・・
監督 #カメ止め#感染をつけて投稿したら、サイン入りポスターを毎週3名様にプレゼントします。
市原洋 キャストと一緒に映ったりとか、撮る人いなかったら撮りますので(笑)。
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―今日はおなかの具合は大丈夫でしょうか?音声マンの山崎俊太郎さんです。 
山崎俊太郎 山崎です。上田さんって人をいじって笑かせようとするんです。日常的にね。そのときに自分は傷ついたりして怒ったりすることが多いんですけど。でもあるときになんかいじられたらすごい楽になったみたいな瞬間もあって・・・。この映画もなんか頭のおかしい人がたくさん出てますけど(笑)、そういう人を普通の人は絶対撮らないのに、こういうふうにしっかり撮ってくれたから、なんだろ?そういうところがきっと「愛がある」ってところに評価されて繋がっているんじゃないのかな、って自分思ってます。ありがとうございます。(拍手)

―こういう人、実はいるんです。テレビ局のプロデューサー大沢真一郎さんです。
大沢真一郎 どうもー。本日はありがとうございまーす。愉快な仲間達と撮った作品をこうやって観ていただけるのが、ほんと嬉しく思っております。何度でも足を運んでいただけたらと。観ていただいたらわかると思うんですが、何度観ても面白い作品だと思いますので、よろしくお願いいたします。(拍手)
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―この方の顔は一度見たら忘れません。テレビ局の局長 竹原芳子さんです。
竹原芳子 あの、始まる前はどうなることかと思いましたけど(笑)、何の問題もなく(笑)無事映画終わりました。みなさん、ほんとにありがとうございました。(拍手)
監督 なんかもうちょっと喋ったほうがいい。まんまセリフ書いたヤツやないですか。(笑)
竹原芳子 前回の上映のときに上田監督が「世界に行ったらいいな」って言ってたんですけど、半年経ってほんとに現実になりました。みなさんほんとにありがとうございます。7月13日までやってますのでどんどんお越し下さい!
監督 もっと延びるかもしれない。最低でもって。7月13?
竹原芳子 すいません、私あんまりちゃんと見てない。(笑)
監督 見とけよー(笑)。出演者!(笑)

―ドラマのアシスタントカメラマン浅森咲希奈(あさもりさきな)さんです。 
浅森咲希奈 初めまして。ありがとうございます。浅森咲希奈です。今日は劇場公開初めてのお客様ということですごいなって思っています。元々はワークショップで始まった映画で、去年限定6日でやって・・・こんなに自分たちの知り合いじゃない人たちにまで届いているっていうのが、すごく嬉しかったです。今日はほんとにありがとうございました。(拍手)

―そして、ドラマのタイムキーパー吉田美紀さんです。
吉田美紀 はい。皆様お足元の悪い中ありがとうございます。吉田美紀と申します。この映画ちょうど1年前ですね。廃墟で、まさに今頃の時期でした。合宿場でみんなでお酒を飲みながらキャッキャ、キャッキャしていた時期もあったんですけども。その中で撮れた、自分が出たってことですごく印象的です。これは体当たりしたっていう点で、“山ちゃんの生首”をパスされてその後ダダダッと持って行って、ヒロイン(ゆずきさん)の足元に首を置くんですけど、そのときすっこけて頭を打って脳震盪起こしたんです。(笑)
監督 そうなんです。スムーズに渡す予定が、こけてしまって脳震盪起こして。
吉田美紀 これはちょっとマズイなって。
監督 生首が来ないからあのヒロインが「生首、生首」って、やってるのが今映っています(笑)。
吉田美紀 ヤバイなって思ったんですけど、案外ちゃんと仕事やってたんでよかった。ずっと頭ガンガンしてました。
監督 そういう予期せぬトラブルがいっぱい入っている。
吉田美紀 今思えばこの作品で匂いとか空気も甦ってきます。苦しさよりも楽しさが多かった現場なので、ほんと良かったっすね。はい。(拍手)ありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

―最後に、この信じがたい作品を仕切り、めちゃめちゃ面白い作品を完成させました上田慎一郎監督です! 
監督 脚本、監督をしました上田慎一郎です。記念すべき初日の初回にお越しいただきましてほんとにありがとうございます。これ、2017年の6月21日にクランクインしたんです。今日が6月23日なので、去年の僕たちは撮影真っ只中にいた状態なんですけど、そのときはこんなことになるとは、もちろん思ってもなかったので、それにびっくりしています。「ワークショップで作った映画」ってさっき言ったんですけれども、半分くらいが経験のない人たちで。
僕が選んだ基準が「ポンコツ」ということで(笑)。オーディションしたときに、ちょっとこの人、人間的に不器用だな、っていうか「不出来な人」をキャスティングしたんですよ。そういう人たちが頑張ってる映画を作りたくて。
映画が完成した後も、みんなほんとに「ツイッターとかフェイスブックとか何?インスタって何?」みたいな人たちばかりで(笑)、その後みんな頑張ってほとんどツイッター持ってるんです。山崎だけね、ライングループにも入ってないんですけど(笑)。それくらいみんなわからない中で、今日までの宣伝も一緒になって走ってきました・・・ほんとに今日があの・・・(感極まっちゃったの?とキャストから)大丈夫です。あの・・・何だっけ?
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―37分一発撮り、テイク何回やりました?
監督 6回ですね。
―6回!ではキャストさん、正直に「私が原因で止めました」という方、どうぞ! (誰も手を挙げず)止まってないの?
監督 止めてはないね(キャストへ)?止まった原因は技術的なトラブルが多いです。ゾンビメイクが間に合いません、とか。1回はカメラマンがこけるシーンがあるんですけど、あそこで間違ってRECボタンを押してしまって、カメラが途中で止まっていた。それにみんな気づかずに夢中で続けちゃってたっていうのが。
―それちょっと悲しいですね。「カメラを止めるな!」で止まってたって。
監督 今日見ていただいた中で、例えば血がかかったとかはガチのトラブルです。市原がゾンビに白目のコンタクトをつける場面で、緊張しすぎて手が震えまくって入らなくて、みんながアドリブでつないでいる。「こんなの嘘よ~」とずっと言ってるんです(笑)。
―リアルにつないでいる場面がある?
監督 そうなんです。そういうの混然としてちょっとわかんないと思います。
―役者さんがすごく頑張られたんですね。
監督 あの組み体操(ピラミッド)は当日初めて成功したんです。それまで駐車場でみんなで練習していたんですけど、一回も成功できなくて。本番で初めて成功したんです。
―それって「映画の神」が降りてきてるわけですね。(そうですと監督)海外の話がありましたね?
監督 イタリア、ドイツに僕自身も行きました。
―すごいね。ほんと面白いですもんね。さあ、そろそろ時間がせまっております。
監督 すごい、司会がすごい!(笑)
フォトセッション始まり
―監督、ほんとよく喋るねー(笑)、面白いですわ~

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最後に観客席にいたスタッフ、監督のご家族も入って「全員ゾンビ」

監督 今日まで走ってきましたけれど、今日からまた新たな一歩。これはもう見たお客さんがどんどんお客さんを連れてきてくれたり、応援いただいている作品で、ありがたく思っています。今日「感染」していただいた方はぜひほかにも「感染者」を出していただけるように、ゾンビになって奮闘していただければと思います(笑)。本日はほんとうにありがとうございました!!(拍手)

カメラマンから「本気のゾンビで」と言うリクエストに応えているうちに「ぐあぁ」などと声が出てくるキャストたち。キャストも会場も笑ってばかりの楽しい舞台挨拶でした。最後に監督がご挨拶した後、笠井アナの音頭で、監督が「カメラを~!」全員「止めるな~!!」とコールしてシメとなりました。監督とキャストへ拍手が贈られた後、監督から「飛び入り強制司会してくださった笠井さんにありがとうございました!!」会場から暖かい拍手。
作品紹介はこちら

★記念すべき初日の舞台挨拶です。このときは124館もの拡大公開になるなんて予想もせず。毎回毎回キャストの誰かが必ず舞台挨拶をしていた、という愛と情熱も大きなプラスになったのでしょう。もう一度舞台挨拶を見てこようかな~(8月6日追記)。
★公開21週目に入り累計興収が30億円を突破したそうです(わー!)。200館近くで今も上映中!!(11月13日追記)(取材・写真 白石映子)