開催日: 2026年1月9日(金)
会場: 新宿K's cinema
登壇者:主演 津田寛治、萱野孝幸監督、MC中村祐美子(出演・プロデューサー)
★2026年3月28日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開
(C)映画「津田寛治に撮休はない」製作委員会
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津田寛治 今日は先行上映ということで、もし客席が埋まらなかったらどうしようかと思っていました。晴れて満席ということで、すごく嬉しいし、皆様に感謝しております。ほんとに寒い中、K’sシネマまで足をお運びくださいましてありがとうございます。今日は寒いけれど熱気を感じております。
萱野孝幸監督 年始の遅い時間にこれだけの方に集まっていただけてほんとに嬉しいです。今日は楽しんでいってください。
mc中村祐美子 上映前の短い時間ですがネタバレについて話していきたいと思います(笑)。
津田 本来上映前にあいさつはすべきじゃないんですよ。まっさらな気持ちで観ていただきたいんで…。
中村 上映前に聞いてもたくさん楽しんでいただける作品です。
映画企画のきっかけを教えてください。
監督 きっかけですよね あるようなないような…。端的に話しますと、「津田さんとお茶に行けるよ」ってタイミングがありまして。僕はもともと津田さんのファンで、かってに一方的にお慕い申し上げていて。
地元は大分なんですけど、津田さんが別府のブルーバード劇場のカフェにへ行くときに、僕も大分に行く。「お茶していただける」それが決まったんです。津田さんと何話そうかなぁ、津田さんに撮休はないっていうの撮ったらおもしろそうだなぁ。
津田 まじっすか?それは「●●の撮休」のパロディですか?
監督 パロディをしようって感じではなかったんですけど、この映画の核になるアイディアがひとつありまして。これ、津田さんがご本人役で映画にしたら面白いんじゃないかなとダメ元で企画して、企画書を持っていきました。
津田 お茶をするっていうのが先行だったんですか?それは初耳でした。それから考えられた企画だったんですね。僕は数年ぐらいあたためた企画だと…衝撃を受けました。
監督 (笑)めちゃくちゃ思いつきです。
津田 すごいですね、思いつき!
strong>中村 企画聞いたときどうでした?
津田 企画書に大々的に「津田寛治に~~」となってて、これは萱野監督の大分のテレビ局かなんかのバラエティの企画?と思ったら全く違くて、映画の話。僕が撮影所を渡り歩くような話なんですと。じゃ、ちゃんと取材を受けないといけないなと「取材は別日でやりましょうね」と監督に言ったら、あっというまに台本がきたんですよ。台本用意してた?それから書いたってことなんですね?
監督 それから書きました。
津田 その台本観てびっくりしたのが「なんでこんなに俺の事知ってるんだ?!」っていうくらい
リアルな僕がそこに書かれていて、しかも全体を通してとてもタイトルの内容とは思えないくらいのハード、っていうのかな?中身の濃いストーリーだったので、これはほんとに「津田寛治でなくてもこの映画に参加したい」な気持ちになりました。
中村 嬉しいですね。ハードで内容が濃いという。新春一発のこの劇場に来たお客様は身構えてしまうかもしれない(笑)
津田 身構えてほしいですね、逆に。そのぐらいこれは一人でも多くの人に見てもらいたい映画です。
中村 実際津田さんは撮休がないという噂を方々からうかがうんですけど。
津田 俳優やっている人はわかると思うんですけど 僕ら撮休のときにセリフを覚えているんで(笑)
中村 そうですね。
津田 ちなみに僕はだいたいカラオケボックスでセリフを覚えているんで、僕の職場の半分はからおけボックス(笑)、あとの半分は撮影現場。だからそんな感じで言えばたしかに撮休がないのかも。あえていうと、撮休といえば「娘と映画に行く」ときぐらい。娘は今年から大学で大きいんですけど、それでもまだ一緒に映画に行ってくれる。
中村 いいですね~
監督 それは津田さんが出られている映画を観るんですか?
津田 一切見ないんです(笑)。
中村 津田さんが出てない映画探すのジ結構大変かも。
津田 いやいやそんなことはない。
監督 出ているかどうかチェックして?
津田 いや邦画じたい観ないんです(笑)。娘と行くのは全部洋画です。
監督 なるほど。お父さんが出てくるおそれがない(笑)。
中村 でもついにドイツで撮影もされてますから。
津田 ああそうですね、それはなんか娘がお父さん出ていても観たいよって。
中村 監督はこの作品、特にこだわったシーンは?
監督 こだわったシーンはたくさんあるんですけど、何がネタバレにならないのか難しいところで(笑)冒頭はスタッフ一同で気合を入れて撮ったシーンです。
津田 長ーく。
監督 まあまあまあ(と遮って)気合を入れました。
中村 もうあと10分15分後には答え合わせができます。撮影が3年前の7月?
津田 そうですね。2年半前?けっこう頑張りましたね。
中村 暑い中頑張りました。
津田 でも僕またあの日に戻りたいくらい楽しかったです、撮影が。
監督 ほんとに戻りたいて言ってるの津田さんだけです(笑)
津田 楽じゃなかったとは思うんですけど。
監督 楽じゃない(笑)
津田 スタッフさんがみなさん役者なのにスタッフをやられていて。すごく優秀な方が多いところにお願いしたから。スタッフやプロデューさんの中にも俳優さんが紛れていた現場だった。
監督 そうですねぇ…
津田 みんな俳優の気持ちがわかる人にサポートしてもらっていたから、すごくやりやすかったし、楽しかった。チーフ助監督さんが毎日のようにスケジュール表になぞなぞを書いてる(笑)
萱野監督がすぐ1秒くらいで解いてしまう(笑)。そういう楽しいおまけもついてた。それも楽しかった。
監督 何よりでございます(笑)。
中村 津田さんの体力がすごいんですよ。
津田 でもね、ほかの現場だとそうでもない。やっぱり楽しい現場ってめちゃくちゃエネルギーをくれるんです。休みたいって気持ちは全くなかったです。早く明日になんないかな、早く現場に行きたいって日の連続でした。物語と現実の境がほぼなかったんです。
中村 今回「ご自身役」ですものね。
津田 そうなんです。なおさら現実と虚構の境がなくなって。それは僕が俳優人生の中で一番目指していることなんです。
物語の中にすっぽり入って「覚えたセリフなんだっけ?」とかそんなこといっさい考えず、ただ気持ちのままにわーっと喋ってるみたいな。登場人物に100%なりきるみたいなのはなかなかできないんだけど、この映画は最初から終わりまでそれができたというか。できるように皆さんに準備してもらったんで、こんな俳優として幸せなことはないなぁって思いましたね。
監督 なんだか現実と虚構があいまいになった瞬間ありましたよね?
中村 監督、カメラの反対側にいて、感じられたことがありましたか?
監督 明らかに「お芝居じゃないもの」が映ってしまっているカットが何個かある。
中村 え~~~
監督 当ててほしい(ニヤニヤ)。
中村 それは監督から皆さんへの「なぞなぞ」ということですね?
監督 そうです。どこかで答え合わせができればと思っています。お芝居を超えたというか。
中村 今日上映後も舞台挨拶します?そしたら答え合わせができます。(監督&津田さん笑)みなさん帰れなくなっちゃいます。
本人役だったので現実と虚構があいまいになったとおっしゃっていましたけど、アドリブだったところは?
津田 それがないんですよ。台本通り喋っている気持ちもないんですけど、振り返ると台本通りだったという感じではありました。
中村 へぇ~。監督はどうやってそんなに津田さんのことを知ったんですか?
津田 そこが不思議でしょうがない。
監督 一回お会いできた、っていうのがほんとに大きくて。
津田 一番最初に言った、あんなことだけで何にもわからないんじゃ。
監督 こういう喋り方なんだ、とか。もうそれで想像で書いた。
津田 僕は娘との関係なんて言ってなかった・・・
監督 そうですね。「勘」で書きました。
津田 すごいですね!
監督 そこから調整して、津田さんご本人に近づけようと思ったんですけど、ほぼそのままでしたもんね?
津田 はい、そのまんまでしたね。
監督 すいません。なんか勝手にいろいろ。
津田 いえいえいえ、僕は嬉しかったです。
監督 あることないこと…
津田 いや、基本フィクションなんで。
監督 そうです!フィクションです。
津田 フィクションとして台本がすごい面白かったんです。そこがやっぱりめちゃくちゃ惹かれたところでもありました。この役をやることによって、自分がこれまで試したいと思っていたことをたくさん試せるなぁって。
中村 試したいというのは役者としての「技術」みたいなところですか?
津田 技術をなくしたかったんです。技術で芝居してたらもう俺終わるなっていうところがあったので。とにかくこれを捨てなきゃいけない。もう演技を捨ててカメラの前に立とうと。奇しくも僕のデビュー作『ソナチネ』で北野監督に言われたことと一緒だったんです。「芝居はしないで」って(笑)。この年になって再認識して、回帰するみたいなことがありました。
監督 はあー
中村 思い返せばデビュー作も役名は「津田」ですね。
津田 そうなんです!同じ。あれも自己紹介をいきなり監督がやるんだって言って、「キュー出したらここから出て」って。あれ?俺役名なんかなかったよな、って(笑)。助監督さんに「あの、僕役名ないんですけど」「君、名前なんていうの?」「あ、津田です」「じゃ、津田で」。それで「津田です」っていうシーンになった。
中村 本人の名前の役のときは何かあるのかもしれないですね。
津田 あるかもしれないです。役者だから「自分とは全然違う役をやってみたい」というのはたぶん皆さんないと思うんです。どんな役をやるかというより、どんな気持ちになるのかという方がすごく大事。回ってるときにそこが撮影現場なのか物語の中なのか、どっちに居れるかで決まってくるんですよ、俳優って。この現場は常に物語の中にいれる現場だったんで、なかなかこういう経験はできないと思います。
「光石研に撮休はない」とか、「松重豊に撮休はない」とか、それぞれ作ったの観てみたいですね(笑)。
監督 シリーズで(笑)
中村 津田さんの中で、自分と同じくらい「この人撮休はない」ちという人いますか?オフレコで(笑)
津田 「ミツケン(光石研)」ですね(笑)
監督 そうですね。調べ上げましょうか(笑)勝手に。
中村 監督がずっと津田さんとお仕事ご一緒したいというの、私は伺っていて。どうですか?念願の津田さんと。
監督 いやあもう、幸せですよ。
津田 ちょっと想像と違ったな、とかはあったんじゃないですか?
監督 ああ、いやいや。普通の喋りはこんな感じなんだっていうのはありましたけど。あたりまえですけど、「お芝居うまっ!!」って思って。こういう芝居もできるし、こういう芝居もできるんだ。
津田 演出にものすごいこだわりがあって、俳優さんに対するNGの量がほかの監督の何倍もあったんですよね。
監督 すいません
津田 いえいえ、それがたとえば相米慎二監督だったら「もう一回」「もう一回」しか言わないとか「はい、もう一回。なんも出てこねぇな」みたいな。
監督 巨匠!(笑)
津田 萱野監督の「次、こんな感じでやってみましょう」「あ、そういう感じになるんですね。だったら、なし、をもう一回見せてください」っていうふうに役者と一緒に歩んでる感じがあって。
「あ、もうちょっとたぶん行けると思うんです。もう一回あのう今度はこういう感じでやってみてください」って。ここまでちゃんとゴールが見えてる監督って。今なかなかいないなと思って。
監督 嬉しい。
津田 役者って最初NGを出されると、固くなって芝居がダメになってくるケースが多いんですけど、そこから何回もNGを出すことによってその人をちゃんと導けるかどうかっていう、のが、監督の技術の一つとしてあるんですけど。そのゴールが見えない人も多いんだろうなっていう気がしてて。撮影のシステムも変わってきてるんだけど、久々にちゃんとゴールが見えてて、役者と伴走してくれる監督さんに出会えたなぁと。
監督 ほおー。
津田 そうやってあがりを観たときに、監督が何回もNGを出された俳優さんがみんなキラキラ輝いていたんですよね。特におじさん俳優たちは。それはやっぱり僕が一番嬉しかったことです。
監督 良かったです(一礼)。そう言っていただけて。
津田 カラオケで酔っぱらってなだれ込んでくるおじさんもいるんですけど(笑)
中村 お兄さんくらいにしといてあげれば(笑)。
監督 何回か撮りましたからね。
中村 すごくいいお話をいただいている中なんですけど、もうお時間が近づいているということで、最後にお二人から皆様にひとことずついただければと思います。
津田 この映画は2年半くらい前、ものすごく暑い夏にみんなで「ほんとに良いものにしよう」と思って作った映画です。そこで一番頂点に立っていたのが、萱野監督。みんな思っていたのは萱野監督の頭の中にあるものを具現化しようと頑張って撮った映画なんです。だから誰も「俺が目立ちたい」とか「俺が仕事しやすいように」とか思ってやってた人は全くいなかったんです。
だから、この映画が上映されることというのは、僕とか監督以外にいろんな人が泣くほど嬉しいことだと思います。もし今日ご覧になってほんとに面白かったと思ったら、拡散していただけたら嬉しく思います。本日は来ていただいて有難うございました。どうぞ皆さんよろしくお願いします。(拍手)
監督 あのね、今の話で「この映画やばいね」だとか、ハードルをあげちゃったふしがあるんですけど、僕は本心から「津田さんの可愛いところがたくさん観れる、津田寛治のアイドルムービーだと思いながら撮りました。
津田 確かに裸のシーンもありましたね(笑)。
監督 そうなんです、そうなんです。濡れてるとか。
中村 待って待って、勘違いしちゃうから、もう(笑)。
監督 あんな津田さんやこんな津田さんが観れる映画はそうそうないと思うので、津田さんのチャーミングさに癒されながら、ほのぼのと観ていただけると幸いでございます。ありがとうございます。(拍手)
(まとめ・舞台挨拶写真 白石映子)
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