『津田寛治に撮休はない』先行上映舞台挨拶

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開催日: 2026年1月9日(金)
会場: 新宿K's cinema
登壇者:主演 津田寛治、萱野孝幸監督、MC中村祐美子(出演・プロデューサー)

★2026年3月28日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開
(C)映画「津田寛治に撮休はない」製作委員会
https://satsukyu.com/
作品紹介はこちら

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津田寛治 今日は先行上映ということで、もし客席が埋まらなかったらどうしようかと思っていました。晴れて満席ということで、すごく嬉しいし、皆様に感謝しております。ほんとに寒い中、K’sシネマまで足をお運びくださいましてありがとうございます。今日は寒いけれど熱気を感じております。

萱野孝幸監督 年始の遅い時間にこれだけの方に集まっていただけてほんとに嬉しいです。今日は楽しんでいってください。

mc中村祐美子 上映前の短い時間ですがネタバレについて話していきたいと思います(笑)。

津田 本来上映前にあいさつはすべきじゃないんですよ。まっさらな気持ちで観ていただきたいんで…。

中村 上映前に聞いてもたくさん楽しんでいただける作品です。
映画企画のきっかけを教えてください。


監督 きっかけですよね あるようなないような…。端的に話しますと、「津田さんとお茶に行けるよ」ってタイミングがありまして。僕はもともと津田さんのファンで、かってに一方的にお慕い申し上げていて。
地元は大分なんですけど、津田さんが別府のブルーバード劇場のカフェにへ行くときに、僕も大分に行く。「お茶していただける」それが決まったんです。津田さんと何話そうかなぁ、津田さんに撮休はないっていうの撮ったらおもしろそうだなぁ。

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津田 まじっすか?それは「●●の撮休」のパロディですか?

監督 パロディをしようって感じではなかったんですけど、この映画の核になるアイディアがひとつありまして。これ、津田さんがご本人役で映画にしたら面白いんじゃないかなとダメ元で企画して、企画書を持っていきました。

津田 お茶をするっていうのが先行だったんですか?それは初耳でした。それから考えられた企画だったんですね。僕は数年ぐらいあたためた企画だと…衝撃を受けました。

監督 (笑)めちゃくちゃ思いつきです。

津田 すごいですね、思いつき!

strong>中村 企画聞いたときどうでした?

津田 企画書に大々的に「津田寛治に~~」となってて、これは萱野監督の大分のテレビ局かなんかのバラエティの企画?と思ったら全く違くて、映画の話。僕が撮影所を渡り歩くような話なんですと。じゃ、ちゃんと取材を受けないといけないなと「取材は別日でやりましょうね」と監督に言ったら、あっというまに台本がきたんですよ。台本用意してた?それから書いたってことなんですね?

監督 それから書きました。

津田 その台本観てびっくりしたのが「なんでこんなに俺の事知ってるんだ?!」っていうくらい
リアルな僕がそこに書かれていて、しかも全体を通してとてもタイトルの内容とは思えないくらいのハード、っていうのかな?中身の濃いストーリーだったので、これはほんとに「津田寛治でなくてもこの映画に参加したい」な気持ちになりました。

中村 嬉しいですね。ハードで内容が濃いという。新春一発のこの劇場に来たお客様は身構えてしまうかもしれない(笑)

津田 身構えてほしいですね、逆に。そのぐらいこれは一人でも多くの人に見てもらいたい映画です。

中村 実際津田さんは撮休がないという噂を方々からうかがうんですけど。

津田 俳優やっている人はわかると思うんですけど 僕ら撮休のときにセリフを覚えているんで(笑)

中村 そうですね。

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津田 ちなみに僕はだいたいカラオケボックスでセリフを覚えているんで、僕の職場の半分はからおけボックス(笑)、あとの半分は撮影現場。だからそんな感じで言えばたしかに撮休がないのかも。あえていうと、撮休といえば「娘と映画に行く」ときぐらい。娘は今年から大学で大きいんですけど、それでもまだ一緒に映画に行ってくれる。

中村 いいですね~

監督 それは津田さんが出られている映画を観るんですか?

津田 一切見ないんです(笑)。

中村 津田さんが出てない映画探すのジ結構大変かも。

津田 いやいやそんなことはない。

監督 出ているかどうかチェックして?

津田 いや邦画じたい観ないんです(笑)。娘と行くのは全部洋画です。

監督 なるほど。お父さんが出てくるおそれがない(笑)。

中村 でもついにドイツで撮影もされてますから。

津田 ああそうですね、それはなんか娘がお父さん出ていても観たいよって。

中村 監督はこの作品、特にこだわったシーンは?

監督 こだわったシーンはたくさんあるんですけど、何がネタバレにならないのか難しいところで(笑)冒頭はスタッフ一同で気合を入れて撮ったシーンです。

津田 長ーく。
  
監督 まあまあまあ(と遮って)気合を入れました。

中村 もうあと10分15分後には答え合わせができます。撮影が3年前の7月?

津田 そうですね。2年半前?けっこう頑張りましたね。

中村 暑い中頑張りました。

津田 でも僕またあの日に戻りたいくらい楽しかったです、撮影が。

監督 ほんとに戻りたいて言ってるの津田さんだけです(笑)

津田 楽じゃなかったとは思うんですけど。

監督 楽じゃない(笑)

津田 スタッフさんがみなさん役者なのにスタッフをやられていて。すごく優秀な方が多いところにお願いしたから。スタッフやプロデューさんの中にも俳優さんが紛れていた現場だった。

監督 そうですねぇ…

津田 みんな俳優の気持ちがわかる人にサポートしてもらっていたから、すごくやりやすかったし、楽しかった。チーフ助監督さんが毎日のようにスケジュール表になぞなぞを書いてる(笑)
萱野監督がすぐ1秒くらいで解いてしまう(笑)。そういう楽しいおまけもついてた。それも楽しかった。

監督 何よりでございます(笑)。

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中村 津田さんの体力がすごいんですよ。

津田 でもね、ほかの現場だとそうでもない。やっぱり楽しい現場ってめちゃくちゃエネルギーをくれるんです。休みたいって気持ちは全くなかったです。早く明日になんないかな、早く現場に行きたいって日の連続でした。物語と現実の境がほぼなかったんです。

中村 今回「ご自身役」ですものね。

津田 そうなんです。なおさら現実と虚構の境がなくなって。それは僕が俳優人生の中で一番目指していることなんです。
物語の中にすっぽり入って「覚えたセリフなんだっけ?」とかそんなこといっさい考えず、ただ気持ちのままにわーっと喋ってるみたいな。登場人物に100%なりきるみたいなのはなかなかできないんだけど、この映画は最初から終わりまでそれができたというか。できるように皆さんに準備してもらったんで、こんな俳優として幸せなことはないなぁって思いましたね。

監督 なんだか現実と虚構があいまいになった瞬間ありましたよね​?

中村 監督、カメラの反対側にいて、感じられたことがありましたか?

監督 明らかに「お芝居じゃないもの」が映ってしまっているカットが何個かある。

中村 え~~~

監督 当ててほしい(ニヤニヤ)。

中村 それは監督から皆さんへの「なぞなぞ」ということですね?

監督 そうです。どこかで答え合わせができればと思っています。お芝居を超えたというか。

中村 今日上映後も舞台挨拶します?そしたら答え合わせができます。(監督&津田さん笑)みなさん帰れなくなっちゃいます。
本人役だったので現実と虚構があいまいになったとおっしゃっていましたけど、アドリブだったところは?


津田 それがないんですよ。台本通り喋っている気持ちもないんですけど、振り返ると台本通りだったという感じではありました。

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中村 へぇ~。監督はどうやってそんなに津田さんのことを知ったんですか?

津田 そこが不思議でしょうがない。

監督 一回お会いできた、っていうのがほんとに大きくて。

津田 一番最初に言った、あんなことだけで何にもわからないんじゃ。

監督 こういう喋り方なんだ、とか。もうそれで想像で書いた。

津田 僕は娘との関係なんて言ってなかった・・・

監督 そうですね。「勘」で書きました。

津田 すごいですね!

監督 そこから調整して、津田さんご本人に近づけようと思ったんですけど、ほぼそのままでしたもんね?

津田 はい、そのまんまでしたね。

監督 すいません。なんか勝手にいろいろ。

津田 いえいえいえ、僕は嬉しかったです。

監督 あることないこと…

津田 いや、基本フィクションなんで。

監督 そうです!フィクションです。

津田 フィクションとして台本がすごい面白かったんです。そこがやっぱりめちゃくちゃ惹かれたところでもありました。この役をやることによって、自分がこれまで試したいと思っていたことをたくさん試せるなぁって。

中村 試したいというのは役者としての「技術」みたいなところですか?

津田 技術をなくしたかったんです。技術で芝居してたらもう俺終わるなっていうところがあったので。とにかくこれを捨てなきゃいけない。もう演技を捨ててカメラの前に立とうと。奇しくも僕のデビュー作『ソナチネ』で北野監督に言われたことと一緒だったんです。「芝居はしないで」って(笑)。この年になって再認識して、回帰するみたいなことがありました。

監督 はあー
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中村 思い返せばデビュー作も役名は「津田」ですね。

津田 そうなんです!同じ。あれも自己紹介をいきなり監督がやるんだって言って、「キュー出したらここから出て」って。あれ?俺役名なんかなかったよな、って(笑)。助監督さんに「あの、僕役名ないんですけど」「君、名前なんていうの?」「あ、津田です」「じゃ、津田で」。それで「津田です」っていうシーンになった。

中村 本人の名前の役のときは何かあるのかもしれないですね。

津田 あるかもしれないです。役者だから「自分とは全然違う役をやってみたい」というのはたぶん皆さんないと思うんです。どんな役をやるかというより、どんな気持ちになるのかという方がすごく大事。回ってるときにそこが撮影現場なのか物語の中なのか、どっちに居れるかで決まってくるんですよ、俳優って。この現場は常に物語の中にいれる現場だったんで、なかなかこういう経験はできないと思います。
「光石研に撮休はない」とか、「松重豊に撮休はない」とか、それぞれ作ったの観てみたいですね(笑)。

監督 シリーズで(笑)

中村 津田さんの中で、自分と同じくらい「この人撮休はない」ちという人いますか?オフレコで(笑)

津田 「ミツケン(光石研)」ですね(笑)

監督 そうですね。調べ上げましょうか(笑)勝手に。

中村 監督がずっと津田さんとお仕事ご一緒したいというの、私は伺っていて。どうですか?念願の津田さんと。

監督 いやあもう、幸せですよ。

津田 ちょっと想像と違ったな、とかはあったんじゃないですか?

監督 ああ、いやいや。普通の喋りはこんな感じなんだっていうのはありましたけど。あたりまえですけど、「お芝居うまっ!!」って思って。こういう芝居もできるし、こういう芝居もできるんだ。

津田 演出にものすごいこだわりがあって、俳優さんに対するNGの量がほかの監督の何倍もあったんですよね。

監督 すいません

津田 いえいえ、それがたとえば相米慎二監督だったら「もう一回」「もう一回」しか言わないとか「はい、もう一回。なんも出てこねぇな」みたいな。

監督 巨匠!(笑)

津田 萱野監督の「次、こんな感じでやってみましょう」「あ、そういう感じになるんですね。だったら、なし、をもう一回見せてください」っていうふうに役者と一緒に歩んでる感じがあって。
「あ、もうちょっとたぶん行けると思うんです。もう一回あのう今度はこういう感じでやってみてください」って。ここまでちゃんとゴールが見えてる監督って。今なかなかいないなと思って。

監督 嬉しい。

津田 役者って最初NGを出されると、固くなって芝居がダメになってくるケースが多いんですけど、そこから何回もNGを出すことによってその人をちゃんと導けるかどうかっていう、のが、監督の技術の一つとしてあるんですけど。そのゴールが見えない人も多いんだろうなっていう気がしてて。撮影のシステムも変わってきてるんだけど、久々にちゃんとゴールが見えてて、役者と伴走してくれる監督さんに出会えたなぁと。

監督 ほおー。

津田 そうやってあがりを観たときに、監督が何回もNGを出された俳優さんがみんなキラキラ輝いていたんですよね。特におじさん俳優たちは。それはやっぱり僕が一番嬉しかったことです。

監督 良かったです(一礼)。そう言っていただけて。

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津田 カラオケで酔っぱらってなだれ込んでくるおじさんもいるんですけど(笑)

中村 お兄さんくらいにしといてあげれば(笑)。

監督 何回か撮りましたからね。

中村 すごくいいお話をいただいている中なんですけど、もうお時間が近づいているということで、最後にお二人から皆様にひとことずついただければと思います。

津田 この映画は2年半くらい前、ものすごく暑い夏にみんなで「ほんとに良いものにしよう」と思って作った映画です。そこで一番頂点に立っていたのが、萱野監督。みんな思っていたのは萱野監督の頭の中にあるものを具現化しようと頑張って撮った映画なんです。だから誰も「俺が目立ちたい」とか「俺が仕事しやすいように」とか思ってやってた人は全くいなかったんです。
だから、この映画が上映されることというのは、僕とか監督以外にいろんな人が泣くほど嬉しいことだと思います。もし今日ご覧になってほんとに面白かったと思ったら、拡散していただけたら嬉しく思います。本日は来ていただいて有難うございました。どうぞ皆さんよろしくお願いします。(拍手)

監督 あのね、今の話で「この映画やばいね」だとか、ハードルをあげちゃったふしがあるんですけど、僕は本心から「津田さんの可愛いところがたくさん観れる、津田寛治のアイドルムービーだと思いながら撮りました。

津田 確かに裸のシーンもありましたね(笑)。

監督 そうなんです、そうなんです。濡れてるとか。

中村 待って待って、勘違いしちゃうから、もう(笑)。

監督 あんな津田さんやこんな津田さんが観れる映画はそうそうないと思うので、津田さんのチャーミングさに癒されながら、ほのぼのと観ていただけると幸いでございます。ありがとうございます。(拍手)
(まとめ・舞台挨拶写真 白石映子)

『神社 悪魔のささやき』公開記念舞台挨拶

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2月6日より公開されている JAEJOONG(ジェジュン)主演、熊切和嘉監督の新作ホラー『神社 悪魔のささやき』の公開記念舞台挨拶が、2026年2月11日、東京・新宿バルト9で開催されました。


神社 悪魔のささやき  原題:신사: 악귀의 속삭임
監督:熊切和嘉
出演:キム・ジェジュン、コン・ソンハ、コ・ユンジュン、木野花
2025年/韓国/96分/5.1ch/シネマスコープ
配給:クロックワークス
公式サイト:https://klockworx-asia.com/jinja/
★2026年2月6日(金)より、新宿バルト9ほか全国公開
シネジャ作品紹介 



◎『神社 悪魔のささやき』公開記念舞台挨拶

登壇者:JAEJOONG、木野 花、熊切和嘉監督
MC:奥浜レイラ


満席の観客の前に、JAEJOONG、木野 花、熊切和嘉監督が登壇。

MC:ご挨拶をいただきたいと思います。まずは祈祷師のミョンジンを演じられましたJAEJOONGさんからお願いします。

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JAEJOONG:こんにちは! 祈祷師のミョンジンを演じたJAEJOONGです。よろしくお願いします。

MC:日韓文化交流プロジェクトに参加していた大学生たちの大家・佐藤さんを演じた木野花さん、お願いします。

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木野:こんにちは。劇場に足を運んでいただいたのが嬉しくて、それだけで感激しています。大家の佐藤を演じました木野花です。


MC:監督を務められました熊切和嘉監督、お願いします。

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熊切監督:こんにちは。皆さん、ようこそおいでくださいました。こんなに大勢来てくださって・・・ 映画はいかがでしたでしょうか? (会場:拍手)
ありがとうございます。短い時間ではありますが、よろしくお願いします。


◆観客席で観ていたJAEJOONGに誰も気づかず!
MC:今、皆さんに映画を観ていただいたところですが、なんと、JAEJOONGさんは、今、観客席で皆さんと一緒にお座りになって映画をご覧になっていたのですよね。
(Vサインで、そうですと合図するJAEJOONGに、え~!っと観客から歓声があがりました)
このスクリーンで観る作品、いかがでしたか?

JAEJOONG:今、この3人の中で、僕だけですね。映画館で映画を観たのは。映画を撮影してから結構時間が経ったので、もう一度リマインドするために皆さんと同じ席で観ていたのですけど・・・ 面白いね~! 面白かったですね。

MC:皆さん、気づいてましたか?  誰も気づいてない! JAEJOONGさん、どうやってそのオーラを隠して観ていたんですか?

JAEJOONG:僕ですか? だってムーダン(祈祷師)ですから! 


◆韓国のキリスト教文化や祈祷師の存在があったからこそ撮れた
MC:一緒にご覧になっていたという、まさかのサプライズもございましたが、木野花さんは完成して、この映画を観た率直なご感想はいかがでしたか?

木野:私は自慢じゃないけどホラーは苦手で。ここぞというところで、目を薄めて、耳を塞いでみるという・・・。小さなiPadで観たのですが、それでも怖かったです。 JAEJOONGさんもですが、私も初めてのホラー映画で、なんというか、自分で観ると自分の演技がオーバーなのじゃないかと。怖くて追いつめられるというシーンの映画の経験があまりなかったので、どれくらいやったらいいかわからなくて、手探りで撮ってました。私がどういう演技をしたかも忘れてしまって、普通に映画にのめりこんで観てました。

MC:熊切監督、木野花さんになんていうことを! すごい役でしたね。木野さんがこんな役をやるというのも驚きましたが、JAEJOONGさんもホラー初主演作品でしたね。熊切監督は、神様と悪魔の戦いを日本を舞台に描かれましたが、日本ではあまりない印象ですが、完成した時の手ごたえはいかがでしたか?

監督:完成したときですか・・・ もともと『エクソシスト』を子ども時に観て、ずっとすごく好きで、魔憑きの映画をずっとやってみたいと思っていたのですが、なかなか日本だと文化的にも、そういう映画は説得力がないのではないかと思っていました。今回のように韓国人がやってくるという設定ならば、キリスト教文化が韓国にはありますので、できるのではないかと思いました。思い切って照れずに撮ることができたと思っています。大学時代の同級生が観てくれて、「熊らしい映画」と言われました。

MC:JAEJOONGさんにとっては、記念すべきホラー作品初主演となりました。祈祷師という職業、特殊で神秘的な役どころでしたが、演じていて、大変だったところ、面白かったところ、ありますか?

JAEJOONG:ムーダンやシャーマニズムについてなど文化的な知識もあまりなかったので、ネットでいろいろ調べたり、監督にも相談をして、どうやって演じたらいいのか長い時間をかけて考えていたのですが、さっき映画を観て、大丈夫だったかなと感じました。演技をちょっと抑え過ぎたような気もしたのですど…… どうでしたか?

熊切監督:いや、そこは大丈夫だと思います。

MC: 熊切監督とJAEJOONGさんは、映画に関して、どんなお話をされたのですか?

監督:ムーダンに関しては、JAEJOONGさんの方が知ってると思うので、逆にお聞きしたのと、あとは、活躍するヒーローなのですが、どこか後ろめたさがあるというヒーローといったことを話していたと思います。

◆JAEJOONGとの共演に感無量の木野花さん
MC: 映画を観ますと、なるほど、そこがポイントと思います。 そして、木野さんは、学生たちに寄り添う大家さんという役でしたが、どんな撮影現場の雰囲気でしたか?

木野:ほんとに大家さんみたいな気持ちでいました。若い学生さん役の俳優さんがたくさんいて、ユミ役のコン・ソンハさんとも翻訳アプリで結構おしゃべりできました。込み入った話や、コン・ソンハさんが、伝統芸能をやってることとか、空き時間にも結構おしゃべりしてましたね。それがすごく楽しくて、韓国映画に出たいという私の夢、熊切監督と一度お仕事したいと思いもあり、そしてJAEJOONGさんと共演ということで、ぜひやりたいと思って出た映画なので、幸せな時間ではありました。大変ではありましたけど、すごく楽しかったですね。

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MC:JAEJOONGさん、木野さんとの共演シーンで思い出に残ることはありますか?

JAEJOONG:トンネルの中の撮影が凄かったですね。空気が・・・

木野:もわ~っとした中に長い時間いるじゃないですか。休憩の時に外にでると、ほんとうに何か取りついているんじゃないかというくらいに、ちょっと怖い空間でした。あれが、ほんとうに映像に乗ってくるんだなと思いました。あのトンネル、よく見つけましたね。

監督:嫌な場所でしたよね。すみません。

MC:今回、ロケーション、それぞれちょっと何かあるなと思わせる場所が多かったですね。家もそうですし、教会も。

監督:結構、よどみのあるような場所を探していたので、佐藤さんが大家の家も、半分物置で使われていた場所を片付けて使わせてもらいました。

MC:トンネルの中での共演シーンが印象的だったとのことですが、木野さんから見たJAEJOONGさんは、どんな方でしたか?

木野:ある意味憧れの方じゃないですか。お会いできないような。それが、気さくに降りてきてくださって、すごくおしゃべりした気がするんですよ。他愛のない話だったりするんですけど、日本語が達者でいらっしゃるから、普通にお話できたのですけど、舞い上がって何話したかよく覚えてないんです。JAEJOONGさんとお話してるのが、ちょっと感激でしたね。

JAEJOONG:正直、僕もあまり覚てない・・・

木野:わ~わ~キャーキャー、今日は何食べるとか、美味しいとか美味しくないとか言いながら、他愛もなくおしゃべりしてたのが。私には幸せな時間だったのですけど。

JAEJOONG:僕も滅茶苦茶幸せでしたよ!

木野:ファンの方には申し訳ないくらいに、ほんとうに楽しかったです。


◆監督も追い込まれたトンネルでの撮影
MC:熊切監督は、お二人をご覧になっていて、圧倒された瞬間ですとか、印象に残っているシーンはありましたか?

監督:さっきも出ましたように、トンネルのところで何日間か撮影していて、ほんとに気が滅入ったりもしていたのですけど、その中で二人のお芝居に意気込みを感じました。それは撮っていて、すごくよかったです。

JAEJOONG:僕や監督もそうでしたが、あそこで風邪引いた人が多かったですね。ほんとに寒かったですし、空気がちょっと汚くて、長いし、煙もすごかったですし、そこで演じながらも激しいシーンが多かったので、呼吸も激しくなってくるじゃないですか。ずっ~っと暗いんで、おかしくなって、家に帰っても寝れなくなりました。

木野:私は場所として、もう芝居というより、自分の感覚がちょっと狂っていって、もうどうでもいいやという気持ちになりました。

JAEJOONG:もう諦めちゃった?

木野:ある意味、この空間に身を任せるという感じで、追い込まれたかなという感じがします。演技がどうとか考えないで、出たとこ勝負でやってたようなところもあります。

MC:ほんとに大変だったのですね。

監督:僕も追い込まれて撮ってました。

木野:監督、追い込まれて・・・(笑いが止まらない木野さん)、韓国の撮影監督と、がちがちに喧嘩になるかと思うくらい言いあっていて、いいぞ!いいぞ! この感じ面白いぞ!と、自分は関係ないから陰から見ていました。頑張ってましたよね。監督。

熊切監督:普段、全然そういう感じじゃないんです。あっけに憑りつかれていました。

MC:本編でも闘いが描かれていましたけど、裏でもいろいろ闘いがあったのですね。


◆手に入れたい能力

MC: 本作では、JAEJOONGさんが祈祷師という設定でしたので、それにちなんで「手に入れたい能力」を絵馬型パネルに事前に書いていただいておりますので、一斉にオープンしていただけますか。

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熊切監督:「眼で映画を撮る能力」
映画で、今しかない瞬間を撮ろうということがあるじゃないですか。もちろん、その瞬間を撮るように準備して本番を迎えるのですけど、どうしてもその瞬間を逃すことがあるじゃないですか。日常でも。この光を今、捉えたいなとか。そういうところで、眼が35mmフィルムが撮れるようになればいいなと。

JAEJOONG:眼を改良すればいいじゃないですか。

監督:そうなると映画を撮るのが楽しくなくなるかも。

木野:「全てのものと会話できる能力 人も動物も植物も石も」
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人間だけじゃなくて、犬でも猫でも動物、植物、石とも話せる、会話できたらどうなんだろうと思うことがあります。子どもの時から思ってました。孤独ってことはどうことかと思うくらい、世界が変わると思います。

MC:さっき木野さんがおっしゃっていましたように、翻訳アプリがどんどん進化してますから、その延長にワンちゃんとも、もしかしたら会話できることがあるかもしれないですね。

JAEJOONG:「瞬間移動した~い
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今日の朝、一便で東京に着きました。最近はいろいろな国に行っていて、瞬間移動ができたらもっと早くファンの皆さんに近づけるし、物理的な問題が無くなれば、この人生もっと楽しめるかなと。ファンの皆さんを待たせることも僕は心配。どこかに逃げるのではないかと!

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◆映画館の暗闇で何度も観てください!

熊切監督:今日はありがとうございます。自分にとって初めての本格的ホラー映画を撮ったのですが、怖いだけでなく、いろんな感情が巻き起こるといいなと思って撮りました。今日観ていただいた方は、わ~怖かったでも、グロかったでも、意外とグッときたでもいいですし、知り合いの方に伝えていただければと思います。映画館の暗闇でこそ映える映画と思っていますので、ぜひ劇場に足を運んでください。

木野:この映画はよくある伝統的なホラー映画とは、ちょっと違うかなと思います。薄暗くて、神経に触るような音楽が流れるのでなくて、いろいろな面で楽しめる映画です。いろいろ発見もあって、ホラー映画なのに、楽しく観れました。一度ならず二度三度と観て、いろんなシーンを発見して楽しんもらえるといいかなと思います。

JAEJOONG:この映画は1回観ても、すっきりできないシーンがたくさんあると思うんです。監督の頭から仕込んだヒントがたくさんあるんですね。そういうところを探すには、少なくとも10回くらいは観ないとわからないと思います。周りの方にもご覧いただけると嬉しいです。今日はありがとうございます。

★フォトセッション
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最後に、観客の皆さんにもフォトタイム。

★Facebookのアルバムに、こちらに掲載しなかった写真も含めて大きなサイズの写真をアップしています。
https://www.facebook.com/photo/?fbid=1508758741251706&set=a.1508773851250195


過酷だけど、和気あいあいで楽しかった撮影現場が伝わってくる舞台挨拶でした。

報告:景山咲子




『安楽死特区』公開記念舞台挨拶 

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1月24日(土)新宿ピカデリー

毎熊克哉(ラッパー 酒匂章太郎)
大西礼芳(ジャーナリスト 藤岡歩)
筒井真理子(池田玉美)
板谷由夏(特命医師 三浦ユカ)
余貴美子(歌謡漫才師 澤井真矢)
gb(ラッパーZAGI)
原作者・製作総指揮:長尾和宏
脚本:丸山昇一
高橋惠子プロデューサー

https://anrakushitokku.com/
©「安楽死特区」製作委員会

MC:オファーを受けてのお気持ちを

毎熊 たくさん集まって頂いて、心から嬉しく思っています。安楽死という題材はものすごく難しいと思いました。役をやる前に安楽死について考えなくちゃいけないな、というところから始まりました。自分自身は今の所毎日歩いて仕事に行ける状態なので、何をやっても本物ではないんですけれど、精一杯心を込めて演じることに徹しました。

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大西 自分自身お芝居をする中でも日常を生きている中でも、何か枠の外に出るのが怖くて、何かに抗う姿勢を持つ人物になることが少し怖かったんですが、今回の映画では(監督の)伴明さんにその枠から飛び出せと言われたような気がしていて、それに応えるようにお芝居をさせていただきました。

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筒井 この歳になってくると身近な家族などの死と向き合うことがたくさんあって、これが引き受けられるのかなと衝撃的だったんですけれど、高橋伴明監督の作品に「出ない」という選択肢はなかったです。現場では、平田(満)さん(演じる夫の池田)が頑固で不器用で愛らしく、一緒に過ごせる時間が豊かでありがたかったです。
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板谷 伴明組に参加させて頂いたのは3作目なんですけれど、高橋伴明さんに呼ばれたら「行く」という気でいますので、役も難しかったですが、行きました。

gb 普段歌手として活動をしているので、ZAGIを演じていて違和感はあまりなかったんですけれど、映画の出演は人生で初めてです。映画の音楽に携わらせていただくのも初めてだったので、一生に一度あるかないかの素敵な経験だと思って全力で楽しみました。

 (今年)70という年になって、あの世とこの世をうろうろしているようで、セリフを言っていても役か現実かがわからず…今年もいろんな役をいただき、棺桶にも何回も入りましたし(笑)、遺影も何枚も撮りまして、ふわふわした現場でした。元漫才師という役で、三味線や漫才の練習をしなくてはいけなかったんです。人生はリハーサルはないけれど、お芝居の時はお稽古ができて幸せだなと思った時間でした。

丸山 伴明さんに脚本を撮って欲しいと思って45年かかりましたけど、やっと念願叶いました。脚本に1年くらいかかり、脱稿した時には疲れ果ててしまって「もう二度とこの監督とやりたくない」と思いました(笑)が、しばらくすると心地よい疲れで、いろんなことに挑戦しました。
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長尾 高橋伴明監督に映画化して頂き、丸山昇一さんにアレンジしていただいたことに深く感謝しています。豪華俳優陣の熱演にただただ感謝しています。

高橋p 私は普段は役者をやっていますが、今回『役者さんってすごいんだな』と改めて思いました。皆さん、一筋縄ではいかないような役を、生きた人として演じてくださいました。夫もそれまでは『スタッフはすごいんだぞ』と言っていましたが、最近になって『役者ってすごいんだな』とやっと言ってもらえるようになりました。
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MC:エンドクレジットの後に「くらんけさん」(安楽死を希望してスイスまで出かけた)との対談がありました

高橋p 準備の段階から、くらんけさんにお会いしていろいろなことを伺ってそれを元に作らせていただきました。本作はフィクションではありますけれど、『安楽死がまだ認められていない中でスイスまで行って死ねずに戻ってきて、また機会があったら死にたいという方の想いを知ってほしい』という気持ちがありました。映画の後にくらんけさんに高橋伴明監督がインタビューしています。
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MC:脚本執筆についてお聞かせください

丸山 原作の長尾さんに「原作から離れていい」と言ってもらえて自由度が増しました。
原作の主人公は女性政治家や女流作家でしたが、本作の主人公を、回復の見込みがない難病を患い、余命半年と宣告されたラッパーと、彼のパートナーのジャーナリストにしました。章太郎は最初から心と体に重い十字架を背負っている役で登場するわけで、「全体が暗い、重い、動きがない」だとつまらない。なるべく主人公が体や口を動かせるといいと考えるうちに、伴明さんと『ラップはどうだろうな』という話をしました。パートナーの歩は『客観的に取材をするけれど、当事者になると?プライベートでどうなるんだ?』と、これはラブストーリーと思って作っています。

MC:gb(ジービー)さんは70代の丸山さんとラップを作られました

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gb 今まで20年近く歌手や作詞家として活動してきたけれど、歌詞を共作するのは初めてでした。共作で歌詞を書かせてもらっていた時は、父の一周忌でアメリカに行っていて運命的に人の死に直面しているタイミングでした。自分の今まで書いていた歌詞の表現にはないものや日本語の奥深さみたいなものを感じました。

MC:作中章太郎が医師団と向かい合うシーン、緊迫の13分間でした

丸山 試写で、鳥肌が立ちました。想像した以上の力感の溢れる作品になりました。監督が高橋伴明だから行けるところまで行っちゃう。単に安楽死について論じるような映画になっちゃうか、一級の”これが映画だ!”という作品になるかの分かれ際なので、粘って演出した監督は「すげーやつだな!」と思いました。

毎熊 台本には『(病状が進み)もうほぼ喋れない』と書いてあるのに、ずっと喋るんですよ(笑)。『だんだんラップのようになっていく』と書いてあって、これはどうやってやるんだ?と胃がキリキリしながら練習していました。目の前には奥田(瑛二)さん、加藤(雅也)さん、板谷さん。先輩がずっとこっちを見ているんですよね。スタッフの皆さんも超ベテランで、「こいつ今からやれんのか?」という感じで、俳優としてはものすごくワクワクドキドキですけれど、大事なシーンだったので「生き残れてよかった」と思いました(笑)。

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板谷 思い出しただけでドキドキします。本当に緊張感があるシーンで、今思い出しただけでも鳥肌が立つんですけど、主役の二人に持って行かれてリアクションしてしまうと(演じた)三浦をなくしてしまうので、板谷と三浦がぎりぎりラインを行く役でした。人の死は尊い重いものだし、死を選ぶ方にいる(三浦役を演じる)側としては、ずっとピリピリしていました。その中でもピリピリ度マックスのシーンだったので、よく生き残ってくれたなと。伴明さんは裏でニヤニヤされていたんで、伴明さんはきっと手応えを感じていらっしゃるんだなと思っていました

大西 板谷さんに(作中で)「あなた、プライベートとジャーナリストの立場を混同してますよ」と言われ、加藤さんも「俺だって」と声を荒げられて、「あ〜悩んでるのは私だけじゃない」と反省の連続のシーンでした。
筒井さんとの二人だけのシーンでは、それまで激しいシーンが多かったので、すごく落ち着いて話せました。同じ介護者だから、鎧を着ずに話せる唯一の人。すごく印象に残っています。

筒井 役者って、自分であり、自分でないんですけれど、役になっている間に繋がる瞬間があって、そこが好きなんです。そういう瞬間がたくさんあったと思います。(演じた玉美は)すごく孤独だったんですけど、遺される者が「この後の現実をどう受け止めていけばいいのか」と、二人で話すことで柔らかくなるという気がしていました。

MC:余貴美子さんと筒井真理子さんが共演なんて、映画ファンが泣いて喜びます

筒井 そんな風に言っていただいたら私も泣いて喜んじゃいます。私も大好きな役者さんなんです。私が『大好きだ』というと余さんには、『何にも出ないよ』と冷たくあしらわれます(笑)。

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 (演じた)真矢はいろいろな過去があるんで、『お陀仏になる薬をくれ』とか『殺せ!』とか言っているんですけど、裏で監督がニヤニヤしながら楽しそうに演出していらっしゃる。こちらも楽しくてしょうがなかったです。
歌謡漫談をやっているということで、たくさん稽古をしなくちゃいけないんです。友近さんがとてもお忙しくて、撮影の時にしか打ち合わせができなかったんです。「お客さんがいた方がいいですか?」と聞かれて、「いやいや」と思ったんですけれど、友近さんは「お客さんが座ってた方がやりやすいで〜す(と友近さんの真似)」とおっしゃって、スタッフの方に座ってもらって。生きた心地がしませんでした(笑)。地獄でした(笑)。

MC:最後に毎熊さん、大西さんからお客様へ

毎熊 この映画は”安楽死の賛成・反対”どっち派ということではなく、この映画がきっかけで安楽死であったり、生と死について考えを巡らせてみて豊かにになることが、いいことだなと思っています。

大西 もし気に入っていただけたら、もう一度見ていただけませんか?(観客から拍手が沸き起こる)安楽死について考えるきっかけになるであろう映画があることを広めていただけたら、私たち、嬉しいです!今日はありがとうございました。

(画像:オフィシャル レポート:オフィシャル+白石)

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映画『YADANG/ヤダン』公開記念来日舞台挨拶 観客にたっぷり寄り添ったイベントでした(咲)

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2026年1月9日(金) 19:05~19:40 
新宿バルト9 シアター9にて
登壇者:カン・ハヌル、ユ・ヘジン、ファン・ビョングク監督
司会:古家正亭   (敬称略)

映画の上映が終わり、満席の観客の前に上手袖からカン・ハヌルさん、ユ・ヘジンさん、ファン・ビョングク監督が登場。通路を上の方にあがるのがわかり、観客は大歓声。握手したり、ハイタッチしたりしながら、客席をぐるっとまわって舞台にあがりました。

古家:あらためまして拍手でお迎えください。サプライズでしたが、いかがでしたか? (観客:歓声&拍手)

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古家:一言ずつご挨拶いただきたいと思います。まずは、ヤダン、イ・ガンスを演じられましたカン・ハヌルさん、お願いします。

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カン・ハヌル:ありがとうございました。皆さん、こんばんは。私はカン・ハヌルです。ありがとうございます。(と、ここまで日本語で)  映画ご覧になりましたよね? ありがたいことにたくさんの方に愛していただきました。 こうして日本の観客の皆さんにもご挨拶できることになって、とても光栄です。今日は劇場いっぱいに埋めてくださって、ほんとにありがとうございます。

古家:野心に燃える検事ク・グァニを演じられましたユ・ヘジンさん、お願いします。

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ユ・ヘジン:ほんとにこの会場を、わ~っと一杯にしてくださいましたね。今、僕の言葉聞き取れていますか? ほんとにありがとうございます。この映画『YADANG/ヤダン』について噂を聞いて足を運ばれたのでしょうか。見に来てくださって、心から感謝もうしあげます。年が明けて間もないですが、皆さま、あけましておめでとうございます。

古家:ユ・ヘジンさんは昨年一度来日されているのですが、映画の公開にあわせて舞台挨拶として公式に来日されるのは、これが初めてです。

ユ・ヘジン:そうなんです。商業映画の公開にあわせて、オフィシャルで舞台挨拶させていただくのは初めてなのでとても楽しみにしてまいりました。少し緊張もしています。

古家:そして、本作のメガフォンを取られましたファン・ビョングク監督、よろしくお願いします。

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ファン・ビョングク監督:皆さん、こんばんは。監督です。ヤダンのおかげで皆さんにお会いできて、とても嬉しいです。(日本語で)

古家:監督は、すべて最初は日本語の挨拶で始められているのですが、毎回少しずつ内容を変えておられます。
それでは、ゲストの皆さんに私の方から代表で少し質問させていただきたいと思います。まずは、カン・ハヌルさんに伺いたいと思います。(自分の名前を聞いて、手を挙げられるカン・ハヌルさん)ヤダンという人物は、韓国で実際に存在するそうですが、演じるにあたって一番難しかったのは、どんなところですか?

カン・ハヌル:まず、韓国におきまして、ヤダンという存在を私自身も私のまわりの人たちもまったく知りませんでした。おそらく今も知らない人がたくさんいると思います。そんなヤダンという存在を、映画をご覧になる皆さんにどうしたらよりわかりやすく簡単にストーリーについてこられるようにうまく表現するのか、そこが一番難しかったです。

古家:皆さんは、イ・ガンスというキャラクターに魅力感じました? (客席からの拍手に、深くお辞儀するカン・ハヌルさん)  ユ・ヘジンさんに伺いたいと思いますが、(さっと手を挙げるヘジンさん) 長いキャリアをお持ちで、ほんとにたくさんのヒット作にご出演されておりますけれど、ヤダンならではの魅力、演じられてどんなところに感じましたか?

ユ・ヘジン:ヤダンという存在は実際にあるものなのですが、監督がリサーチして、それを元に脚本を書きあげられました。この作品に触れて。とても怖くもありましたし、興味も沸いたのですが、ヤダンという作品ならではの魅力をあげるとすれば、なんといってもカン・ハヌルさんが演じられているということ、そして、パク・ヘジュンさんなど素晴らしい俳優さんたちとご一緒できたこと、そして、素晴らしい監督とご一緒できたということに尽きると思います。

古家: ほんとにエネルギッシュで素晴らしかったですよね。すごかったですよね。
監督にお伺いしたいと思います。この映画、ある種のジャンル性がありますが、しっかり社会性も盛り込まれています。バランスが大事だと思いました。映画を設計されるにあたって、どんなところに苦労されたでしょうか?

監督: まず私が見た映画の中で面白いと感じるのは、ジャンル性があって、その中に社会が持つ空気をいかにうまく込められているかだと思います。その二つがうまくできているのが、いい映画だな~と感じられるような気がします。本作においては、観客の皆さんが途中で携帯を覗くようなことがないように設計しましたが、いかがでしたでしょうか?  (観客:拍手)


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古家: 今後、日本でチャンスがあれば、一緒にお仕事をしてみたい、俳優や監督はいますか?

カン・ハヌル:(すぐに答えられず) 今、悩んでいる理由はあまりにも多くて、皆、名前を挙げてもいいですか? (指折り数えながら) 新垣結衣様、星野源様、監督の中では、新海誠監督、小島秀夫監督…などですね。機会があればぜひご一緒したい方は本当にたくさんいます。

古家:共演してほしいですし、一緒に仕事してほしいですよね。できることなら。 

カン・ハヌル:(深くお辞儀して) お願いします。

古家:ユ・ヘジンさんはジブリ好きだと存じ上げているのですが・・・

ユ・ヘジン:はい、宮崎駿監督とご一緒したいです。トトロ、紅の豚…。

古家:ご一緒したい俳優ですよね。

ユ・ヘジン: はい、今、ご一緒したい俳優さんの名前を挙げました(笑)。そして是枝裕和監督の作品もとても好きです。もしご一緒できたら光栄なことだと思います。

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古家:監督はいかがですか? この俳優を使ってみたいという方はいますか?

監督:本作においては監督を務めていますが、元々俳優をしています。最近『国宝』を観ました。すごく良かったです。李相日監督は私と同じ学校の1年後輩にあたります。ですから、李相日監督の作品にキャスティングされたら、ぜひ出演してみたいです。

古家:俳優としてご出演されたいということでございます。あとマスコミ的な質問になりますが、せっかく日本に来ているので、時間はあまりないと思いますが、ここに行ってみたいなと思うようなところがありましたら伺ってもいいですか。

カン・ハヌル:これもまた多いです。元々日本を旅行するのが好きなので、度々来ています。1番最近ですと、岐阜県の白川郷にも行きました。まだ行っていないところでは長野があります。長野にすごく行ってみたいです。

古家:長野県に! 美味しいお蕎麦をぜひ召し上がってほしいです。

カン・ハヌル: はい、わかりました。

古家: ユ・ヘジンさんは、ここ行きたいなというところありますか?

ユ・ヘジン: 昨日と一昨日、軽井沢に行ってきたのですが、温泉もすごくよかったですし、こじんまりとした町中を、ジョギングして走るような感じもとてもよかったです。駅で食べたうどんがほんとに美味しかったです。今回は軽井沢のことが大好きになりました。また、これから行きたいところに関しては、ゆっくり出てくると思うのですが、今回は軽井沢がなんといってもほんとによかったです。

古家:監督はいかがですか? もう何度か日本にいらしていると思うのですが。

監督:20年くらい前に浅草でお蕎麦屋さんに行ったらすごく美味しかったのを覚えています。ですから、明日か明後日浅草にお蕎麦を食べに行きたいと思っています。

古家:皆さん浅草で待っていないようにお願いします。 ここからは皆さんのフォトタイムです。携帯やスマートフォンのご準備をお願いします。 角度をつけて、3方向、それぞれ10秒ずつくらいの短い時間ではございますが、お声もかけてください。カッコいいとか・・・

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ヘジンオッパー ヘジナー と、ヘジンさん人気です。

古家:今日はスペシャル企画が設けられております。お三方と舞台上でハイタッチ会をいたします。 箱に列を書いた紙が入っております。代表してカン・ハヌルさんに選んでいただきます。

会場から歓声と共に、自分の列を叫ぶ声が飛びました。
腕を慣らし、一生懸命かき混ぜて箱から紙を選ぶカン・ハヌルさん。箱が壊れそうです。

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カン・ハヌル: Gです!

古家: G列です。G列の皆さん全員、これからステージにあがって、お三方とハイタッチしていただけるということです。握手やハグはできませんのでご了承ください。
G列の皆さん、おめでとうございます。

楽しそうにハイタッチに応じる三人でした。

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古家:G列の方、いかがでしたか? 手は柔らかかったですか? こんなハイタッチ会、初めてじゃないかと思います。ユ・ヘジンさんいかがでしたか?

ユ・ヘジン: 韓国でも公開に合わせて舞台挨拶はたくさんするのですが、このようなハイタッチをする文化は韓国にはないので、私にとっても初めての経験となりました。とても新鮮でした。

古家:このあとマスコミ向けのフォトセッションは残っているのですが、締めくくりの最後の言葉を観客の皆さんに向けてお願いします。

カン・ハヌル: 私達の映画『YADANG/ヤダン』が海を渡って、こうして日本の皆さんにお会いできてとても嬉しく思います。日本の皆さんも間違いなく楽しんでくださると思う、そんな作品です。今日映画を観ておもしろいと思ってくださったら、InstagramやLINEなどをやってらっしゃると思うので、友達や周りの方にどんどん広めていただけたらと思います。今日は劇場で観てくださってありがとうございました。

ユ・ヘジン:このように私達のことを温かく迎えてくださって、心から感謝申し上げます。皆さんの愛に応えられるのは、より良い演技で素敵な作品を皆さんにお届けすることだと思っています。そのためにこれからも一生懸命頑張りたいと思います。改めて皆さん新年の福をたくさん受け取ってください。そして、1年間元気でお過ごしください。ありがとうございました。

監督:皆さんの反応にとても感動を受けました。ありがとうございます。そして、あけましておめでとうございます。

最後にマスコミ向けフォトセッション

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客席を背景に中通路に立つ3人。
取材陣が舞台にあがっての撮影でした。
このあと、3人は観客の皆さんの方を向いて手を挙げて挨拶。
最初から最後まで、カン・ハヌルさんもユ・ヘジンさんも、客席のあちこちに目を配らせて、アイコンタクトしたり、手を振ったりと、観客にたっぷり寄り添った舞台挨拶でした。

◆大きなサイズの写真や、ここにあげなかった写真をFacebookのアルバムに掲載しています。
https://www.facebook.com/media/set/?set=a.1473867101407537&type=3

報告:景山咲子




YADANG/ヤダン  原題:야당(ヤダン 野党)
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ⓒ 2025 PLUS M ENTERTAINMENT AND HIVE MEDIA CORP, ALL RIGHTS RESERVED.  

監督:ファン・ビョングク
出演:カン・ハヌル(「イカゲーム」『ラブリセット 30日後、離婚します』『空と風と星の詩人 〜尹東柱の生涯〜』)、ユ・ヘジン(『破墓 パミョ』『タクシー運転手 約束は海を越えて』)、パク・ヘジュン(「夫婦の世界」『ソウルの春』)  

“ヤダン”とは、麻薬犯罪者から情報を引き出し、検察や警察に提供して司法取引を操る、闇のブローカー。
国家権力と裏社会の境界で暗躍する韓国に実在する存在。
イ・ガンス(カン・ハヌル)は、捜査当局へ情報を流す韓国麻薬界のキープレイヤー。冤罪で服役中に、検事ク・グァニ(ユ・ヘジン)から“ヤダン”の役割を持ちかけられ、麻薬犯と組織を密告することで減刑を約束される。ある日、次期大統領候補の息子チョ・フンが絡む麻薬事件に巻き込まれる。“ヤダン”イ・ガンスと検事ク・グァニの裏取引は、執念深い捜査で麻薬捜査界の“皇帝”と呼ばれるオ・サンジェも絡み、最悪の事態へと転がり落ちていく・・・
シネジャ作品紹介

配給:ショウゲート
公式サイト:https://yadang.jp/
★2026年1月9日(金)より、新宿バルト9ほか全国公開






本物の国宝が登場する映画『六つの顔』 完成披露試写に狂言の野村家3代が登壇

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早稲田大学大隈記念講堂に野村家親子三代と犬童一心監督が登壇!

人間国宝の狂言師・野村万作を追ったドキュメンタリー映画『六つの顔』が8月22日(金)より公開されるのに先立ち、7月24日(木)夜、舞台挨拶付きの完成披露試写会が開催されました。

   会場:早稲田大学 大隈記念講堂 大講堂
   主催:万作の会、カルチュア・パブリッシャーズ 
   共催:早稲田大学演劇博物館


『六つの顔』
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©2025万作の会

監督・脚本:犬童一心
出演:野村万作、野村萬斎、野村裕基、三藤なつ葉、深田博治、 高野和憲
ナレーション:オダギリジョー
題字・アニメーション:山村浩二 音楽:上野耕路
監修:野村万作 野村萬斎

650年以上にわたり受け継がれ、人々を魅了してきた「狂言」。その第一人者であり、芸歴90 年を超える今もなお、現役で舞台に立ち続ける人間国宝の狂言師・野村万作。映画『六つの顔』は、ある特別な1日の公演に寄り添い、万作が磨き上げてきた珠玉の狂言「川上」と人生の軌跡に迫る──。監督は、『ジョゼと虎と魚たち』、『のぼうの城』の犬童一心。アニメーションを『頭山』山村浩二、ナレーションをオダギリジョー、監修を野村万作と野村萬斎が務める。豊かな映像表現で織りなす、至高のドキュメンタリー。
公式サイト:https://www.culture-pub.jp/six-face/
★2025年8月 22 日(金)シネスイッチ銀座、テアトル新宿、YEBISU GARDEN CINEMA ほか全国順次公開



●舞台挨拶

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舞台挨拶付き完成披露試写会が行われたのは、万作の母校である早稲田大学の大隈記念講堂。映画の上映後、野村万作、野村萬斎、野村裕基の親子三世代、そして犬童一心監督が登壇。MCは萬斎の娘である野村彩也子アナ。

万作;学生時代、大隈記念講堂では、毎年早稲田祭でお能や狂言を上演していました。もう一つ申しあげますと、学生時代、歌舞伎研究会に入っていまして、6代目菊五郎が現役の頃で、歌舞伎はよく観に行きました。この講堂では歌舞伎の映画の上映もしました。幸四郎、羽左衛門、菊五郎の「勧進帳」の映画を演劇博物館の館長さんを通じて松竹にお願いしてお借りして上映いたしました。そういう思い出が多々あった上での今日の初めての映画上映でございます。ありがとうございます。
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萬斎:今日は遠路ありがとうございました。クラウドファンディングなどでご協力いただいた方にもいらしていただきました。映画では、父の90年の足跡を監督に撮っていただきました。ご覧になった皆さま、どうでしたかねぇ?  (会場より大きな拍手) ありがとうございます。いろいろな感想を頂戴できればと思います。今日は付け加えの裏話などもお話いただければと思います。
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裕基:早稲田大学卒業ではなく、わたしは慶應を卒業したんですが、慶應の講堂より早稲田の講堂に立たせていただくことの方が多い野村裕基でございます。本日はありがとうございました。この映画が、まさか全国津々浦々の劇場で上映されることになったというのも、その規模感がすごく驚きとともに、ありがたいことだなと思っております。
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犬童監督:僕は早稲田も慶応も出ていませんけども、今日は3人の方と一緒にここに立つことができました。よろしくお願いします。
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MC: 万作さんは、大学在学中の1950年に「狂言研究会」を設立。その後、現在に至るまで一門で学生に指導を続け、2010年より毎年、大学主催「早稲田 狂言の夕べ」公演を行っておられます。そんなゆかりの深い場所での初お披露目となったことについて、どう思われましたか?

万作:大学時代、毎年、お能や狂言をやっていた場所ですし、いろいろな思い出がたくさんございますので、感慨深いものがあります。

MC:万作さんは芸歴90年を超え、文化勲章も受賞された記念公演も収録されています。これまでの歩みを描いた映画になっていますが、自ら映画化を希望されたとも伺っています。

万作:先ほど申しあげましたとおり、勧進帳や小津安二郎の素晴らしい映画を若いころに観ていますので、狂言の演者として狂言についての映画を作りたいなぁと思っておりました。

MC: 犬童監督は、この映画のお話をいただいてどう思われましたか?

監督:私が思ったのは、しめたなと。前から万作先生を撮りたいと思っていましたし、能楽堂も映画的に撮ってみたいと思ってました。この話をいただいて、なんといっても万作先生の映画を撮る仕事を頼まれた、ということがものすごい名誉だと思いました。大事にやらなきゃいけないと思いました。

萬斎:われわれは無形文化財です。隣にいる父は本物の人間国宝です。(会場から拍手と笑い) 父の代弁をするならば、おそらく自分の芸を形に残したいという想いはあったと思います。有形のものにしたいと。
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万作:映画の中にも丸々収められている演目「川上」は、近年ライフワークとしても取り組んでいます。UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で狂言のシンポジウムを行った際、野外で上演した「川上」でものすごい拍手をいただきました。ミラノでは、ある老夫婦が、舞台で手を取り合って立ち去る夫婦の姿を見て、自分たちも一緒になって手を取り合って帰っていったと通訳の方から聞いて、あ~嬉しいなあと思いました。
私が好きなのは、静かな狂言。もちろんゲラゲラ笑うのも悪くはありませんけれども、それ以上に和というものがある、柔らかい狂言。泥棒を許してやる。桜の花を盗人にあげて、お酒もふるまって帰すというような柔らかい人と人との交流というものが、「川上」にもあるということ。そのような狂言を少しでも色濃く演じていけたらばなぁ~と思います。

監督:万作先生の狂言の考え方として、まず美しくなければいけないということをよくインタビューでおっしゃっています。映画自体が先生の趣旨に沿っていることが大事だと思いました。万作先生は普段、座っていても立っていても、シルエットや佇まいがすごく綺麗。だから、本作はドキュメンタリーなんですけど、その佇まいやシルエットをとにかく綺麗に撮る。そうすることで万作先生が普段言ってらっしゃる狂言に、映画が近づけるのではないかと思いました。

萬斎:われわれは全身で表現しているという思いがあるので、顔ばっかり追われるより、シルエットにこだわっていただいたというのは、そういう意味でも本当にその通りだなと思いました。前半部分、撮影に立ち会っていないので、どういう風になっているのかと思いましたら、いきなりただ歩く後ろ姿。90年の歩みを感じさせる始まり。

裕基:この映画の中で思ったことですし、普段からも思っていることでもあるんですが、万作先生から芸を継承することはあっても、記憶を継承することはできないなぁ~ということを感じました。映画というものになることで、万作先生がこういう方に思っていらっしゃったのだ、戦時中のことであったり、未来に向けてどういう道を歩んでいくのかといったことが記憶されると思いました。

万作:この映画で大変嬉しいことが一つありました。後半部分で、能楽堂の2階席から撮ったNHKのアーカイブを映画に取り込んでいただいたこと。50歳位の時の舞台だったと思いますが、僕にとっては嬉しいことでした。

MC: 映画『国宝』の大ヒットで人間国宝に注目が集まっていますが、人間国宝・野村万作さんを、息子と孫という関係で、どのように捉えていらっしゃいますか?
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萬斎:父というより師匠であるということがすごく大きいです。家族でありながら、師弟でもあるという特殊な関係。やはり同じように考えていくということがとても重要に思います。僭越ながら同士でもあり、同業者であり、共演者であるというところがとても重要。僕らは単なる技芸を受け継ぐだけではなく、父が言いましたように精神を受け継ぐところがあります。時代時代とアップデートされていくことに合わせて、自分たちが何を守り、何を更新していくのか。そのための色々なチャレンジを惜しまないということを身をもって見せてくれた。そういう意味で『先達』であり『先人』でもある。われわれは『猿に始まり狐に終わる』と言いますけれども、まさしく『獣の世界』ですよ。親が、餌はこうやって獲るんだよということを言葉では説明しないわけです。まず親が『獣の獲り方はこうやるんだよ』という姿を見せて、それを見様見真似で覚えていく。そういう意味で特殊ではありますが、ずっと背中を見せてきてくださったなと思っております。

裕基:「芸に実直であれ」という姿勢の方であると感じています。94歳になってもまだ高みを目指す、というような気持ちと精神と体力を持ち合わせている。本当に改めて大きな存在なのだなぁと感じました。


*フォトセッション*
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観客の皆さんにも、撮影タイムが設けられ、いよいよ舞台挨拶も終盤。最後のコメントを求められた万作さん、
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「当たるといいですねぇ~」と、ひと言。会場がどっと笑いに包まれ、大きな拍手で4人を見送りました。

*********

少し耳が遠い万才さんに、孫の裕基さんが時折、耳元でささやいている姿が微笑ましかったです。 萬斎さんも、万才さんを気遣いながらフォローされていました。師弟でありながら、やはり家族だと感じました。
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学生時代には、歌舞伎もよく観に行ったという万才さん。ほんとうに歌舞伎が大好きだったご様子。同じ日本の伝統芸能である歌舞伎からも大いに学ばれたことと思いました。 狂言を生で観たのは、ほんの数回ですが、この映画を観て、「川上」の演目をいつか能楽堂で観てみたいと思いました。 

取材:景山咲子(文・写真)



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